国際交流のススメ

舞台芸術・海外公演に関する情報をニューヨークから発信します。

翻訳劇「今はなきヘンリー・モス」って

2010年08月31日 | アメリカ徒然日記
NY在住の僕にとってウェブで見る日本の各紙は大事な情報源。
特に実際の舞台はなかなか日本に見には行けないので、新聞は重要な情報ソースです。
なかでも朝日新聞の舞台・演劇欄はこまめにチェックしています。

で、今日、発見しました!!
本当は先週金曜に掲載されていたんだけど・・・・(しまった!)
NYの友人・小川絵梨子さんが翻訳・演出を担当した演劇公演!!
「今はなきヘンリー・モス」!!

以下、「朝日新聞Web:8月27日」からの引用ですが、

“米国の劇作家サム・シェパードが書く「家族」は、ひどくザラザラした手触りだ。
愛憎はねじれ、時に、手のつけられない激しさで噴き出す。
そんな戯曲を小川絵梨子が翻訳・演出した。
父と息子、兄と弟。その葛藤(かっとう)を小川は精緻(せいち)に描き、2時間40分の上演を一時もたるませない。
鮮やかな手腕だ。”

おお!!
めっちゃ褒められてるやん!!

“鮮やかな手腕だ!”

おおおお!!!!!
素晴らしい!

小川さんはNYの名門、あのアクターズスタジオ大学院の演出科を卒業した後、
NYで劇団を持ちながら舞台演出を続けていました。

小川さんの活躍はやっぱり嬉しい!!
この公演は残念ながら日曜までだったのですが、
今後の小川さんの日米での活躍に期待大です!!!

いえーい!!

シニア劇団すすしろの大成功なNY公演って!!!(1)

2010年08月31日 | 海外公演
  


あーあーあーあー
まったく・・・どこから書いたら良いのやら・・・
にゃー!!!気が付けば前回ブログをアップしたのは5月30日のこと。
にゃひー!!3ヶ月もブログをアップしていなかったのね!
もはや、写真のアップの仕方も忘れるぐらい、最後のアップは遥か昔・・・

3ヶ月間の間にいくつかの舞台や舞台イベントに従事しました。
でもやっぱり、この公演について書かずにはいられない。
このブログでもお伝えしていましたが、大阪箕面市のシニア劇団「すずしろ」のNY公演は無事どころか、
奇跡的な大成功のうちに終了しました!!
いや、皆さんちゃんと準備したのですから、奇跡ではないのですが、
ここまでの成功を誰が予想できたでしょうか?

公演は6月12日(土)午後7時と13日(日)午後2時の2回公演だったのですが、
両公演とも公演数日前にソールド・アウト。完売です。
急遽、土曜の午後2時から予定されていたドレス・リハーサルを公開にすることに。
そちらにも50人ほどの申し込みがあるほどの大盛況。
公演日は、関係者や知り合いには通路に座ってもらうほど、観客が溢れました。


  


劇場公演にとって、観客が大勢入るということはかなり重要な要素です。
少々トラブルがあっても、結果、大勢の観客が入り公演が上手く行けば、少々のトラブルは忘れてしまうもの。
しかし、今回の公演が奇跡的な大成功だったと僕自身が考えるのは、当然それだけが理由ではありません。

まずは公演そのものが素晴らしかった。
“アマチュアのシニア劇団の公演”というと、どうしてもクオリティが低く見られがちですが、
観客を感動させるのは技術だけの問題ではない、という当たり前のことを実感させてくれる舞台でした。
以下、NYのローカル紙「週間NY生活:6月19日号」に掲載されたレビューに
掲載されたNY在住の演出家のコメントからの引用ですが・・・

“「演劇の神様が喜んでいる」と思うほどの素晴らしい演劇体験をした。
劇場という「場」を演じる側と、見る側として共有した驚きの70分だった。
英語のセリフは耳に心地良く余りに自然で、それ以外考えられないほど違和感がない。
演技の目的が、観客に伝える、そして演じている役柄に共感を覚えさせることだとしたら、満点だったと思う。
どうしてこんなことができたのか、それは、彼らの中に「演劇をする行為」と
「自分個人」の関わりが明確にあったからだろう・・・”

なるほどね。
たしかに。
器用でも技術があるわけでもない彼らの演技に、なぜ観客は感動するのか。
“演劇は総合芸術”と言ってもやはり主体は生身の役者。
その存在に説得力があれば、技術や装飾がなくても、なにかを感じるということなのでしょう。

って、ちょっと大げさか・・・。