沼隈文化財研究所

「温故知新」
文化財を通して歴史を振り返ってみよう。
文化財です。歴史です。

「尾ノ上古墳」

2012年02月10日 | 古墳

 「尾市1号古墳」と「尾ノ上古墳」の発掘調査報告書を沼隈図書館で確認し、
貸し出しを致しました。

 今までズート気に掛かっていましたが、この度ヤット確認する事が出来ました。
特に今回最も気に掛かったのは、「尾ノ上古墳」で、福山市しんいち歴史民俗博物館
に於いて展示されているのを見てからです。

 この「尾ノ上古墳」は、土砂採集時に急遽調査が行われたものです。
備後地域における前期古墳(4世紀)である事が明確に判明した貴重な
古墳(前方後円墳)です。

 しかしながら誠に残念ながら、今はもうありません。
この様な貴重な古墳がいとも簡単に、記録調査だけで消滅してしまう、
この福山市の在り方に、深く疑問を持つ一人です。
もう驚くより、あきれてしまう方が先になってしまいました。
虚無感・虚脱感で一杯です。



    写真は出土復元した「虁鳳鏡」です。


       福山市教育委員会
    福山市埋蔵文化財発掘調査団

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2 コメント

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史跡の保護 (飛天)
2012-02-10 14:38:38
とても立派な美しい鏡ですね。

地元の貝塚なども、今では跡形もなく街へと変貌し、史跡の名を書いた柱と説明の看板が出ているだけです。
昔の生活を知ることのできる史跡の保護を
出来る限り願いたいものです・・・。
こういう事も、市によって随分違うのでしょうか?
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取り組む人の意識の問題です。 (遍照)
2012-02-11 01:08:08
飛天 さん

文化財は、取り組む人の(この場合は、トップ)意識の問題です。
いかに重要であるかどうかは、先頭に立つ人の理解があるかどうかに掛かっています。
「福山城の石垣」「鞆の浦の景観」「文化財保護の意識」などなど、
その行政の首長の知識と意識の問題です。
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