「信長と秀吉と家康」
著者 池波正太郎
ふらふら度★★★☆☆☆
20230826土→20230907木
読書歴30余年、1018冊目の読破である。タイトルの通り、戦国時代の三英傑をリレー形式で描いた長編歴史小説。歴史小説の中でも、三英傑を描いたものは、ベタ中のベタだ。そこそこの数の歴史小説を読んでいるので、今更って感じなんだけどねェ。しかし、ベタとは、王道なのだ。王道とは、揺らぎない根幹なワケで、結局、戻ってしまうんだよなァ。
信長の覇権を秀吉が継承し、秀吉の妄執を家康が平らげる。ホントに、この時代は面白い。三英傑の天下統一は、奇跡のような物語だ。正直、この小説から新しい何かを得たって感じはなかったが、改めて、三英傑に魅せられた。リレー形式なので、ちょっと急ぎ足な展開だけど、かなり読みやすい小説で、歴史小説の初心者に持って来いな一冊である。
しかし、それにしても読みやすすぎる…? 歴史モノ、時代モノの大家である池波正太郎にしては、やけにあっさりした文章なので、不思議に思いながら読んでいたが、巻末の解説を読んで納得した。元々、年少の読者に向けて書かれたもので、長らく絶版していた単行本を底本に文庫化したものらしい。うーん、中学の時に、この本に出合いたかったッ!
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