徒然日誌

映画、演劇の感想はおそらく例外なくネタばれ注意!です。

65-父親たちの星条旗

2006-11-04 | 映画2006
硫黄島の戦い。日本側からのストーリーとアメリカ側からのストーリー。こういう二重構造の構成が大好きなので、まずは「父親たちの星条旗」を観にいってきた。クリント・イーストウッド監督。戦争ものはキライだ。戦場のシーンが苦手だから。体中が痛くなってくる。それでも、なんとなく観にいきたいと思った。歴史的なものは知って損は無いだろう。

時代は第二次世界大戦末期。アメリカ軍が硫黄島に上陸するときの戦争。3日で落ちると言われた硫黄島だったが、日本軍の思いも寄らぬ反撃で。海岸線を上陸するところから、かなり壮絶な戦い。来る日も来る日も。そんな中で擂鉢山の頂上に星条旗を掲げることに成功。新聞はその写真を掲載し、掲げた彼らを英雄扱いした。が、掲載された写真は実は一度倒れて掲揚しなおしたときのものだった。それなのに、最初に星条旗を掲揚した人たちではなく、掲揚しなおした人たちが英雄扱いされるようになった。
そんな英雄達の中で生き残った3人のメンバーは帰国し、戦争費用を寄付してもらうための広告塔として働くようになる。帰国しても英雄扱いが続き、そして…。

ちょっと前に見たので詳細ちょっと忘れてしまったけど、感じたことは戦場がかなり混沌としていたということ。隠れている敵に対して来る日も来る日も緊張し続ける毎日。神経は過敏になっていただろうし、助かるためにはある程度の間違いも起こっただろう、そんな様子が描かれていた。確かにそうだろうとは思っていたものの、実際目の当たりにするとやはり怖いと思う。戦場は、敵だけが敵ではないのだ。信じるものは自分しかいない、そんな精神状態ではかなりストレスもたまっていることだろう。
英雄扱いされた3人は、実際には星条旗を掲揚したメンバーというわけではないので、精神的に少しつらい思いをしていた人もいたようだ。というより、嘘ばっかり?使えるものはなんでも使え状態?感情とかそんなものは関係なくて、戦場にいようと、帰国しようと軍人として上官にしたがわなくてはならない、ということ。ま、当たり前なんだけどさ。

硫黄島の戦いはかなり悲惨だったようだ。日本側にとってはもちろんのこと、アメリカ側にとっても。戦場シーンもキツいとは思ったけど、この映画自体は帰国後の精神的な葛藤が中心なのかなーと感じた。焦点を当てたのが英雄ではないのに英雄扱いされた人たちなので。
両方側からこの戦いを観ようという考えは、楽しい。両局面を知ってこそ本当に「知る」ことなのだなと思った。

とりあえず、これくらいで。




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