そんな電卓が必要なの？

朝7時過ぎ、とっくに出かけたはずのチチが帰宅。
はて？
「おかえり」というものの、何で？とおもっているおさる。
研修会があるので、帰ってきたんだとか。

ふ～～ん。

おさるがチチのカバンの中を見ている。

何をやっているんだろう？
「電卓が・・・」と何かいいながら取り出そうとしている。

その時、カバンの所まで戻ってきたチチ。
そして一言。
「電卓貸してよ。」

なぜだか貸したがらないおさる。

今日出かけた帰り道にホームセンターへ行って買ってきてあげるから、お父さんに貸してあげなさいよ。

しかり何でこんなに電卓にこだわっているのかしら？？？

あっ！
そうか！

おさるは帰宅すると、まず宿題に取り組む。
当然チチが帰ってくる前。
帰ってくるのを待っていると、いつまでたっても宿題は完成しない。
なぜなら、計算問題の宿題は電卓を使ってやっているから。

彼にとっての電卓は、必需品なのでした。

3時過ぎ、玄関ドアがガチャと音がした。
おさるが帰って来たんだ～～～
でも、いっこうにカギを開ける音がしない。

どうしたのかな？と思って、ドアを開けると、おさるがいた。
カギ持っているよねぇ？

どうやら家の中の様子をうかがっている。
「お父さん、仕事？」

チチがいるかどうかが気になるらしい。
いたら、好きなことができないというかしないから。

仕事じゃないか・・・と答えると、家に入ってきたのでした。