斎宮(さいぐう)に潜み
濃餅(のっぺい)を食って居るは誰だ
初夏の微風に
立ち枯れの麦穂の苫(とま)ぱかりが
鏡舌に鏡舌に
冬を語って居る
麒麟に跨がった旅人が
だんだら山の切り替え畑を
越えてゆく
切り箔(きりはく)の衣に剣(つるぎ)を帯び
短い袴は素足に革の長靴(ちょうか)を履いて居る
旅人はヘゲモニーを捨て
羇旅(きりょ)を選択した
椅子に囚われの老人は
醜怪なアルチザンだったろう
イデ . . . 本文を読む
1985年、丁度二十年前の日記が、
ZIPの中に抛り込んであった。
おそらく旧旧式のワープロで打ち出した原文を
OCRソフトで取り込んだものだろう。
その当時からあまり進歩していない自分を確認するのも気恥ずかしいが、
いくつか挙げてみる。
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1985.3.3
駱駝の背 . . . 本文を読む
1985.8.29
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とっくに見慣れた,知らない自分が血飛沫をあげて立ち上がる.
未だこんな所蹲っているのかと,僕を叱咤する.
殺人者にも,偽善者にすらなりきれない僕の不自由を笑っている.
気に染まねば石を以て誰かの顔面を柘榴の飛沫に染めるのだ.
こんな時代は笑って過ごすに限るとばかり,
阿 . . . 本文を読む
1985.3.9.日記より。
そのままペーストします。
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(目黒の)畳敷きの演舞場でハバスパイ族というアメリカンインディアンが踊る.
こう言ったパフォーマンスにつきものなのが
演じる人々にまといつく
形骸だけの場慣れた演技の空々しさと,
主催者側の滑稽なほどもったいぶった講釈だ.
舞踊 . . . 本文を読む
きみをすくって
くちづけしよう
まだうまれたばかりの
きみをおぼえているから
そっとくちづけをしよう
かれおちたわくらばの
いのちのせいひつにみみをそばだて
ぼくはきみにくちづけをしよう
たとえいくせいきのかぜが
きみをよごしていようと
ぼくはきみをしずかにいだき
うみおとされたあかごをうけとるように
ていしゅくにいきをこらして
きみをむねにおさめよう
うみはもはやことばをうしない
とおいぎん . . . 本文を読む
エディ・マーフィの主演映画など
今時の話題としては古すぎるだろうな。
でも80年代前半期、
膨大な興業収益をハリウッドにもたらした「黒人映画」を
日本国内で見せられた時の「違和感」から
きょうは始めよう。
ストーリーやアクションについての評論ではない。
ただ一点、登場人物が皆ニグロであることが「不自然」だったのだ。
彼等を差別したり区別するつもりは毛頭ないが、
「一体どこの国の話なのだ」と
一瞬 . . . 本文を読む
村の基準では
僕は優秀な子どもではなかった。
お勉強はそこそこできたが、
夏休みとなるとてんで冴えない青びょうたんであった。
田舎の小中学生は頑強であることが第一義である。
体育の得意な子供ほど尊敬されるのだ。
当時、あの地域では
大人も子どもも「川に群れる」のが、
夏の習わしだったから、
僕のような痩せっぽちの
「アオッチロイ」風情は軽蔑の対象でさえあったのだ。
大人達は自分達の「丑の日」の . . . 本文を読む
漂白剤のボトルを見ると
大抵「まぜるな危険」と表示してあります。
塩素系の漂白剤を他の洗剤と無闇に混ぜると
化学変化を起こす恐れがあり
それは「有毒ガスの発生」や
「発熱」を伴うことが多いから
気を付けてくださいということです。
この表示を初めて目にした時
僕は身近の「浮気症の女」を思い出しました。
下品な話で申し訳ありませんが
こんな風なイメージで
この標語を「読んだ」のです。
『混ぜるな、 . . . 本文を読む
[社会]
おはよう。
きょうは社会科です。
みんなは最近「上を見上げて」歩いたかな?
ん、危ない?
そうだなあ。
確かに車通りをぼんやり歩くのは危険だな。
歩道でも自転車や新聞配達のバイクが走って居たりするから
危ないよなあ。
じゃ、こうしよう。
「立ち止まって」見上げることにしよう。
想像してください、何が見えるだろう?
ダイスケ君、どうだい。
「電柱の地番」?
ん~。
仕事熱心だねぇ。
ム . . . 本文を読む
そりゃぁ見事な月だった。
まるで身ぐるみ見透かされているような気分だった。
どう形容したらいいだろう。
まさに采れたての果実程に瑞々しく、
その果肉の冷たい刺激ときたら、
世界中の寂寥を一気に飲み干したくらい鮮烈な月だった、
とでも言えば多少は理解して貰えるだろうか。
とびきりスタイルのいい海女が、
ようやっと夜の海から、
その汀から這上がった風景にも似ていた。
しかもちっとも濡れていない。
濡 . . . 本文を読む
私のブログを最初期からご覧頂いている
Mさんとお話をする機会がありました。
もちろん初対面です。
開口一番Mさんはこうおっしゃいました。
「ずいぶん特殊な経験ばかりされてこられたんですね」
私はどうお答えして良いやら暫く逡巡しました。
「特殊ですか」
「ええ、わたしなんかから見ればとても変わった経歴に映りますが」
いや、そんなことはないはずだ、
と私は過去の記事を遡りながら考えていました。
「何 . . . 本文を読む
「マハトマの月」と同時に書き下ろしたモノ、だったと思います。
過剰な修辞は昔からのクセだったようです。
例によって読みにくいですが、ご勘弁下さい。
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それは梅雨明けの近い7月の午後、
煙るような、
外は雨だった。
父はゆっくり車を走らせてきた。
まるで同乗者の気持ちを絹で . . . 本文を読む
山本洋子(仮名)38才。
三年前に離婚。
小学校三年生と一年生の娘と三人で
都営住宅に暮らしている。
無職(と申告している)。
週末に知人の経営するスナックを手伝い、
月に12万円ほどを稼ぐ。
それに加え前夫からの養育費10万円と
三ヶ月に一度市から支給される児童手当が洋子の収入のすべてだ。
家賃は五千円。
寡婦控除なども適用されるので、暮らせなくはない。
ありふれていて誰の興味もそそらない出 . . . 本文を読む
あるライブ終了後、
バックステージにつめかけるファンの一人の少年が
ジョーにサインをもらいながらこう言ったそうです。
ファン 「ジョー、クラッシュのライブ観たいけど
チケットが高すぎるよ。」
ジョー「これが精一杯なんだ。
ツアーをやるときはスタッフも必要だし、
交通費やホール代も高くなった。
信用してくれ、これがギリギリの線なんだよ。」 . . . 本文を読む
昔むかし、
「ルーツ」というアメリカ製TVドラマが
人気を博したことがある。
連続ドラマとしては異例の高視聴率を更新し続けていた。
現代(70年代)の黒人が、
自分の「根っこ」を「奴隷時代」にまで遡って、
探すと言うストーリーだった。
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平成4年。
「さすらいの魚肉ソーセージ」に登場する大好きな女の子と
能登半島に出か . . . 本文を読む