をんなのちひさな背中
肩ごしにまちがたそがれる
をんなは雪待ちの瞳(め)して
停車場の灯りにたそがれる
こんやどこで会いませう
こんや何時に会いませう
いつものお茶をのみながら
待ちませうか・・・
17才の頃作った歌詞を突然思い出した。
世の中が「字余り」ソングで溢れている頃、
僕は七五調の「韻」にどっぷり漬かっていた。
革命家になるか詩人になるかしか
当時の僕に選択肢はなかった。
しかし、 . . . 本文を読む
90年代の終わり頃。
東京。
井の頭公園。
天気の良い休日に限って、
ときどき出没していた変わった男の話をする。
見事にそり上げた剃髪(ハゲアタマ)に、
大きな目鼻立ち、濃い眉。
一見坊主にも見間違う風体だが、
彼は「書家」である。
自らブキチと名乗っていた。
彼が何のためにここへ登場するかと言えば、
「書」を書くために、である。
散歩する人々の休日に突然吹き抜けた旋(つむじ)風、
イヤ、そ . . . 本文を読む
十代の頃、
三島由紀夫が大好きでした。
「金閣寺」「豊穣の海」「仮面の告白」貪るように、
著作の全てを読みました。
その中で、最終的に傑作だなあと感じたのは
「潮騒」です。
(三回映画化されていますが)私の世代だと
三浦友和と山口百恵のバージョンでしょうか?
眉間に皺を寄せて論評を書いていらっしゃる先生方は、
もっとマニアックで「文学史に相応しい高貴なニオイのする」作品を、
彼の代表作に挙げたが . . . 本文を読む
「カネで買えないものなんて
あるわけないじゃないですか」
なんて大方の人が反発しそうな発言をされたIT関連の方が、
最近まで紙面や画面を賑わせていました。
たいていの人がムカツキながらも、
きちんと反論できない自分に
イライラしていたのではないでしょうか?
彼もレベル低いけど
きちんと反証を提示できないボクらも低次元なんです。
彼は「カネを稼ぐこと」を目的に
事業展開している訳ですから、
何ひ . . . 本文を読む