2022年11月15日(火/先勝):11月25日が近づいてきました。
1970年のあの日、僕はバイト先の出版社「吉川弘文館」で、
倉庫の在庫整理の仕事でした。
午後3時過ぎ、バイト仲間と会社の車に乗り、
カーラジオのスイッチを入れると三島由紀夫事件が流れてきたのです。
出版社でバイトをする人達だから本好きさんが多く、
車中は「なぜ?」で終始していたけど、結論には至りませんでした。
夜、三島ファンの友人U君に会い、話を聞くと、
彼は「吉田松陰だよ、捨て石だよ」と言います。
20歳の僕はビートルズを知ってても吉田松陰という人も知らないし、
捨て石という言葉の深さもわからず、
三島ファンが言うのだから、と納得した記憶があります。
『金閣寺』しか読んだ事のない僕はそんな感じでした。
以後、ノンポリになりました。
この数年この時期になるとU君の言葉の真意が知りたくなり、
昨夜も三島由紀夫の著書を読んでいました。
※三島由紀夫事件を考えるたびに、三島文学を熱く語っていたU君を思い出します。
あの頃は聞くだけだったけど、今なら多少の意見交換が出来るのだけれど。