- 2023年9月9日(土)
もしもラジオカロスサッポロで「ここは1丁目1番地書店」を放送していなかったら、
改めて世界文学を読む事はなかったし、チェーホフは高校生の頃に読んだ気がするけど、
さて何を読んだやら・・・、で終わっていたでしょう。
それが今回、番組ネタとして、チェーホフ晩年の名作戯曲『桜の園』を読んでみたのです。
今まで戯曲ってお芝居の台本みたいなものだよな~、と思っていたわけだけど、
読んでみて、小説作品とはひと味違った面白さがある事に気づきました。
たとえば、戯曲は多少のト書きがあって、
お話しはその場面場面の登場人物たちの台詞という会話で進行していくわけだから、
読み手の側は、たとえば演出家になった気持ちで、
舞台上の登場人物たちを、その状況設定と心情にそって多少でも動かしてみたり、
自らが役者になった気持ちで台詞という文章を読んでいくと、
不思議と、自分が物語の中にどんどん入っていく感じがするし、
まさにはまっていくといった感じです。こうした読書体験というか、
戯曲の面白さを知る事が出来たのも、
「ここは1丁目1番地書店」を放送していたからで、今度はどんな体験が出来るか楽しみです。