空色レールウェイ

空は続く、どこまでも

「メアリー&マックス」

2011年08月09日 | 映画


「メアリー&マックス」を観てきました
以下、ネタバレが含まれていますのでご注意を

【あらすじ】
オーストラリアのメルボルンに住む8歳のメアリーはコンプレックスの塊・・・友達もできずにいた・・・
そんなある日、無作為に選んだ人に手紙を送り友達を作ろうと試みる・・・

メアリーの手紙を受け取ったのは、ニューヨークに住む人付き合いが苦手な44歳の孤独なマックス。
それから、20年に渡り心を通わせる文通が始まる・・・そして・・・

アダム・エリオット 監督作品

今作は1日に4秒しか撮影できないコマ撮りの手法で撮ったクレイアニメーションです
これまた「ファンタスティック Mr.FOX」と同様、本当に素敵な作品でした
第76回アカデミー賞短編アニメ賞を受賞しています

ファンタスティック Mr.FOX」とは異なり、登場人物は「人間」で「クレイ」です
初見はカワイく見えなかったのですが、物語が進むにつれ何とも愛しくなっていきました
クレイアニメーションの持つ独特の風味が、そうさせているんだろうと思います
やっぱり好きです、クレイアニメーション

それだけではなく、「色彩」も今作の特徴だと思います
メルボルンのメアリーが住む世界は(メアリーの好きな)ブラウンで統一されています
方や、ニューヨークのマックスが住む世界はグレーが基調になっています
しかも、メアリーが送った品物(ブラウン)はマックスが受け取る時もブラウンのままになっています
逆も同様で、上手く考えられているなぁと思いました それだけではなくワンポイントで赤色も効果的でした
ちょっと寂しい色でしたが、素晴らしい世界観でした

今作も声優陣が豪華 メアリーに「リトル・ミス・サンシャイン」のトニ・コレット あのお母さんですね
そして、マックスはフィリップ・シーモア・ホフマンですよ もう渋くて渋くて最高でした
メアリーの恋人となるダミアンにはエリック・バナ なんかF1のマーク・ウェバーに似てません?
この名優たちが、クレイに声と魂を吹き込んでいました

そして、「ファンタスティック Mr.FOX」同様、ストーリーが良いんですよね
メアリーの持つコンプレックスを、不器用ながら必死で克服させようとするマックス・・・
メアリーの話す恋や愛などの話に、慄くマックス・・・彼はアスペルガー症候群だったんですね・・・
その事実を知ったメアリーは大学でアスペルガー症候群について研究し、その結果を書籍化します・・・
彼を救えるのは私だけという少し傲慢な気持ちがマックスを激怒させ、2人の間で文通が途絶えてしまいます・・・
メアリーは苦しみます・・・同様にマックスも苦しみます・・・やがてマックスはメアリーを許すことに・・・
そしていよいよ、メアリーはニューヨークへ行き、マックスの部屋へ・・・そこで待ち受けていたのは・・・

結末はあえて書きません・・・しかし温かい涙が流れてきました
今作はアダム・エリオット監督の実体験に基づいて作られていますが、今現在も文通は続いているそうですよ
アスペルガー症候群という難しいテーマがありながら、こういった温かく素晴らしい作品になったのは、
クレイ、声優、脚本・・・この3つが相まったからですよね アダム・エリオット監督!参りました
この心温まる素晴らしい作品を、皆さんも是非

最後に、予告編を貼り付けておきます!良かったらどうぞ

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