「いのちの戦場 -アルジェリア1959-」を観てきました。
以下、ネタバレが含まれています。
【あらすじ】
フランスの直轄支配からの独立を求め蜂起した、北アフリカのアルジェリア。
武力衝突が泥沼化してきた1957年7月、戦死した中尉の後任にテリアンが赴任してくる。
最初は自らの正義感を胸に戦場へと出るが、地獄と化した戦場で次第に理性を失っていく・・・
「ここ正義はない-」
フランスとアルジェリアの関係は今までまったく知らなかったのですが、
この映画とパンフレットで知ることが出来ました。
フランスは1830年、北アフリカのアルジェリアを征服します。
それから132年もの間、直轄支配(フランスの中に編入)は続きます。
直轄支配、つまり「アルジェリア人」は「アルジェリア生まれのフランス人」となったわけです。
デザイナーのイブ・サンローラン氏も、そんな中の1人だそうです
ただし、宗教上の理由から、大部分の「アルジェリア生まれのフランス人」には、
フランス国籍を認めなかったそうです。
にも関わらず、先の2つの大戦には「フランス兵」として派兵しています。
酷いですね・・・
しかも、アルジェリアが蜂起し始まった「アルジェリア戦争」を、
フランスが公式に戦争と認めたのは、1999年になってからのこと・・・だそうです
政治的な香りがプンプンします
ちらしには、フランス版「プラトーン」とありましたが、戦地は全然違う雰囲気でした。
「プラトーン」は咽返るような暑さの密林でしたが、今回は乾いた山岳地帯。
高低さがあり敵がどこに潜んでいるかわからず、見ていて怖かったですね・・・
正義感の燃えるテリアンが、虐殺される村人や拷問を目の当たりにし変わっていきました。
ゲリラとフランス軍それぞれの凄惨な現場・・・ひどかったです・・・
そういう所は確かに「プラトーン」らしかったです
フランス人として先の大戦を戦った仲間同士が、アルジェリア戦争では敵と味方になる。
そういうシーンもしっかりと描かれていました。
国とか国家とかって、いったい何なんでしょうね・・・
しかしやるせない映画でした・・・
戦争って結局、上の一部の人が勝手に始めて、それにしたがって大勢の兵が駆り出される・・・
今回も、それがよく分かりました
何だかまとまらない感想ですね・・・
うまく言葉が出てこない・・・そんな感じです
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