空色レールウェイ

空は続く、どこまでも

「ステキな金縛り」

2011年12月22日 | 映画


「ステキな金縛り」を観てきました
以下、ネタバレが含まれていますのでご注意を

【あらすじ】
失敗続きの弁護士・エミは、ある殺人事件を担当することに。
しかしその殺人事件の容疑者は、事件のあった時間にアリバイがあったと主張する。
そのアリバイとは、事件のあった時間ずっと"金縛り"にあっていたというもの・・・
エミはその金縛りの犯人・落ち武者の幽霊、六兵衛を証人として召喚させるが・・・

三谷幸喜 監督作品

三谷幸喜監督の5作品目の今作、正に三谷ワールド全開でした
ほんとねー・・・卑怯と言ってもいいかもしれませんね・・・見えない幽霊の使い方なんてもう最高ですよ
今作の登場人物には幽霊が見える人と見えない人がいますが、たまに見えない人のアングルになるんです・・・
誰もいない・何もないところに向かって、話したり笑ったりしているんですよね・・・その使い方が秀逸でしたね
まぁそこが映画のキモですけど、よく出来てたなぁー

幽霊の概念も独特でしたけど、本物の幽霊が言ってるんですから間違いないんでしょうね
幽霊が見える/見えないの映画は色々ありますが、ここまでコメディに特化した作品って他にあるんでしょうか
幽霊を「どう怖がらせて見せるか」について日本はかなり最先端だと思っていましたが、「どう面白く見せるか」、
についても日本が最先端になったかもしれませんね

その幽霊役の西田敏行さんが素晴らしかったですね
落ち武者なんですが、旅館のテレビを見ていたという理由もあり言葉がたまに現代語になるんですよね
そのタイミングや言葉のチョイスがまた笑えましたよ
ほんと三谷作品での西田敏行さんはコメディど真ん中の役者さんですよね

冴えない弁護士のエミを深津絵里さんが演じていますが、こちらもステキでした
チャーミングでちょっと抜けているけれど、芯が強くて
ただ個人的に、もうちょっとふっくらしていてる時の方が好きですけどね

出ている出演者の方々は本当に豪華で、どこを切り取っても美味しくいただけました
そして、三谷作品の特徴としてその登場人物がみんな味があって悪い人はいないということ
今作の殺人を犯したキャラクターは初じゃないですかね それ以外はみな個性的で面白かったです

今作は過去の三谷作品のセルフ・オマージュもありました
冒頭の裁判シーンで被告の視力を試すためにバナナを使っていたのは、ドラマ「古畑任三郎」の第2シーズン、
明石家さんまさんが犯人役の「しゃべりすぎた男」からですよね
前作の「ザ・マジックアワー」もドラマ「合言葉は勇気」のアイデアを流用した感じがありましたし
今作で1つ残念だったのは、被害者と姉妹のトリックがまんま「古畑任三郎」の「ラスト・ダンス」と同じだったこと・・・
幽霊とのやりとりでかなりボリュームがあったので難しいんでしょうけど、やっぱり残念でしたね

まぁそれを含めてもやっぱり面白かったですし、ちょっとウルっときましたし
そういう意味で、三谷監督の狙い通りだったと思います
三谷幸喜監督作品の最新作にして最高傑作、皆さんも是非

最後に、予告編を貼り付けておきます!良かったらどうぞ

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