徒然BOON

徒然なるままに気になることを綴ります

風光る 第234話

2018-04-23 17:46:33 | 「風」のひとり言

鳥羽伏見の戦いで叔父が撃たれた場面などを思い出し、泣きながらどこかへ向かって

走って行く泰助――

日野宿到着後、行方を眩ました泰助を心配する銀之助。上司の主人公に泰助の姿が

見えないことをそっと報告した所、宿の外れの民家で腹痛のため休ませてもらっている、

という事にして、ふたりきりで黙って泰助を探しに行った。

 

局長や副長らは、日野宿の本陣(副長の姉・ノブさんの嫁ぎ先)へ凱旋。

座敷に通されるとそこには武具を身に付けた勇まし姿の名主・彦五郎(ノブの夫)ら

日野の有志が集まっていた。

驚いた副長がその出で立ちの理由を尋ねると、『決まってんだろう! 我ら❝日野農兵隊❞ 

甲州までお供奉りたく打ち揃ってござりまする!!』と意気揚々と答えた彦五郎さん。

   上座には簡素な防具を身に着けた者十数名、下座には羽織袴の者が同じく十数名

   う~ん、戦力としてどうだろう、と思っちゃうほど貧弱に見える

下座の末席には千人同心の松五郎さんも居た。

すっと前ににじり出て畳に手をつき、『源三郎がお世話になりました。 大久保先生 

内藤先生  次男の泰助もさぞ手を煩わせたことでしょう』と平伏する松五郎さんに

局長は慌て頭を上げるよう声をかけて膝をつき、涙を浮かべながら

『負傷中の不甲斐ない私に代わって 源さんには最前線で奮闘してもらいました 

 どんなに感謝してもしきれないものを 形見のひとつさえ持ち帰れず誠に

 申し訳ございません!』と詫びると、

『いえ、当時すぐそばに居たのは私です 責任は私に…』と、つかさず局長を

護る副長。

『とんでもない! 幕臣として死なせてもらえたんだ 源三郎は本望だったはずです

兄として感謝しかありません』とふたりに礼を述べる松五郎さん。

と、そこへ 『―――泰助は!? 泰助は今どこに 息災に戻ったのでしょうか』

と 、障子を開けて座に割って入ってきて女性が。泰助の母親・やすさん。

何たる無礼!と妻を叱責するも、局長に『母親として当然の心持ですよ』と擁護され、

更にここに連れて来ましょうと泰助探索の命を出す局長の特別な配慮に恐縮する松五郎さんに

副長は異を唱えた。

『いえ松五郎さん 天恵と思って会っておくべきかと

 出陣すればこれが最後になるかもしれませんから』

その言葉を聞き、口元を両手で覆い、青ざめ震えるやすさん。

 

村人の案内で泰助の実家にたどり着いた主人公ら。家人は不在だったが、女中から

泰助が戻っていないことを知る。泰助が立ち寄りそうなところを尋ねたところ、

お寺へ向かったのではとヒントを得て、墓地へ向かって行った主人公ら。

 

府中宿までやって来た沖田組長ら一行。

一服し、少しでも風よけになればと、買い求めた大きな布切れを駕籠に被せるイマさん。

駕籠に座ったまま、うつろな目で 『ありが…  イマ… 』と礼を言う沖田組長。

  ちょ――っ(;゚Д゚)  ありがとう の5文字さえしゃべり切れないほど疲れが…

本当に大丈夫なんですか 沖田先生は と心配するけい太郎さんに、大丈夫なはずありません

されどここで退いても良くなるものでもありませんので、と答える肝の座ったイマさん。

半ばあきれつつ、『どう腹を括ったらそんなに強くなれるんですかね、あなたという人は』

ふぅ~っと息を吐いて眉を下げて褒めるけい太郎さんに

『――いえ 腹を括るために私も行きたいのです』と意を語るイマさん。

  ほう、自分の思いにけりをつけるためですか?

 

本陣では泰助行方不明が騒ぎになっていた。

心配するやすさんに詰め寄られ、窮する副長に助け舟を出したの山口組長。

ずいっとやすさんに近づき、『おそらく故郷に帰った安堵から飛び回って…』

『そ…』(やす)

更にずいっと近づき『心配は無用です 本陣にてお待ち頂ければ…』

『でも…』(やす)

更にずずずいっと近づき『必ず捜して参ります故』

『え…)(やす)

留めの 圧 を掛け、『ここでお待ちください』

と、お得意?の平常心で、ちょっと自己中KYっぽいやすさんを封じた山口組長。

その脇では、旦那である源五郎さんが副長に

『すまんな歳三 あれ(女房)も案外気が強くて…』と小声で詫びていた。

   ああ、私的な場では 歳三 と親しい名で呼ぶんですね。 ほっ(笑)

   ところで松五郎さん。46歳で総髪の髷を結っているがおでこから脳天の部分

   の毛が薄いんだよね… 加齢による薄毛の表現なのか、それともずっと剃っていた

   月代を伸ばしだした、ってことなのか…

 

 

『ごめんなさい 叔父上  俺だけ帰ってきてごめんなさい 俺だけ生きててごめんなさい

 俺さえいなきゃ 叔父上は・・・                     』

井上家の墓前で泣き崩れている泰助を見つけ、駆け寄る主人公ら。

鬼の形相で泰助の襟を左手で掴み、

『脱走は切腹だぞ!! わかってるんだろう!?』

と右手の握りこぶしを振り上げ殴りかかった銀之助。 その時主人公は――

 

日野宿の町中に近づいたところで、泰助らを探していた山口組長と出くわした主人公ら。

泰助失踪の件で本陣が大騒ぎになっていると知らされ、『覚悟しておくんだな』と

警告する山口組長。泰助は山口組長の袖を掴みながら必死に

『悪いのは俺ひとりなんです! 切腹は俺一人で勘弁してください!』と  

 ひとり罰を受ける覚悟を示すが、

『さて その言い分が通るものか…  副長よりむしろ お前の〇〇に・・・な』と

見解を述べる山口組長の言葉に凍り付く泰助。

 

次号へ

 

 

日野宿の皆さん、副長の洋装・短髪姿に誰も興味ないのかな? スルーされてる気が…

私だったら、ど、どうしたその恰好?? 頭?? ってまずそっちが気になっちゃう(笑)

日野宿・本陣。昔は蕎麦屋だったね。一度行ったことがあるが、本誌の家屋の画を見て、

ああこんな感じの式台だったなぁとしみじみ思いだした(笑) 何年か前に市が本陣を

買い取って保存に努め、その蕎麦屋は近くで営業しているらしい。

案外気の強い泰助の母ちゃん・やすさん。ただの自己中っぽい人ではなく、武士の

妻として夫従うしかなく、泰助を京へ送り出したが、源三郎さんの訃報を聞いて以来、

泰助が心配で心配でなぜあんな幼い子を戦場へ送り出したしたのかと涙する日々だったと

吐露。母としての思いが強い母ちゃん。

さて、府中宿でぐったりしていた沖田組長。 無事、局長らに追いつけるのか?

 


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