宿命。

運命などは、どうにでもなる…特に終わらせるのは、一瞬の勇気さえあれば容易い。
だが人は、宿命には逆らえない。

どうあっても、たどり着かねばならない…中央区のその場所に。

胃カメラ検診

口からカメラを突っ込まれるよりは楽、と聞いていたので鼻から突っ込んだ。

鈍い痛みが鼻の穴を突き抜ける…喉の奥、そして胃の中、十二指腸へ。
く、くるしい…息を切らしながらベッドに横たわり、涙と涎の海に溺れる素敵な悪夢をみる…

『た、たすけてくれえーーー。』

思わずデレデレしたくなる（こういった場合、共通しているのは独特の『匂い』みたいなもの。）、俺好みのシットリとした看護婦さん（人妻）に醜態を見せてしまったが…

看護婦さん「はい、よくがんばりましたね。」
俺「はい、がんばりました！」

先生「特に異常はありませんでした。」

お別れの写真

真ん中に見える白い鶏が「会津地鶏」だ。
連れてきた４羽の雌の会津地鶏…２羽は虐められて死に、１羽は衰弱死した。

そして、ここに写っている最後の１羽も昨日死んだ…虐めでも衰弱でもない、捌かれたんだよ。
この鶏はね…分別を弁え、餌も遠慮がちに遠目から。
よく虐めから免れ、また耐えて、順応しながら一生懸命生きてきた。


photo by nobutora_2008 from フォトフレンド for マイポケット

俺はコイツが気になっていたから、餌をやる時も、なるべくコイツが食い損ねないようにしてやっていたんだ。
元々、祝い事に際しての食用として連れられて来たから覚悟はしていた…でもね、悲しかったよ。

俺を甘いと思うかい？
生命の重みを知り、感謝して食べる事が出来なければ、冒涜となる…飽食時代を生きる人間は、それを知るべきだ。