ヤッちゃんパパ奮戦記

HFAの息子に啓発されて、化学を専攻した小父さんが畑違いの自閉症療育の世界へ。50の手習い、子育て奮戦記…

北海道紀行 第四日目…楽しきかな星槎大学

2007-08-02 22:17:05 | 星槎大学

(一階の教官室が並ぶ長い廊下。ローラースケートが欲しくなる)

8月2日(木)

朝8時過ぎに大学に到着。表玄関の扉を開けようとして近づくと何やら怪しげなものが…ム、ム、ム、ム、ムー…体長40cmぐらいのマムシが扉に挟まって動けないでいる。生きている。マムシを見れば駆除しようと言うのが普段のメンタリティーであるが、今日の講義は共生科学概論 I である。共生!躊躇して覗き込んでいると事務長が丁度出勤されてきたので、後は任せることにした。

本日の受講は18名。男性6名。教育系の発展科目ではなく、必修の基盤課目であるためか、生涯学習を目指す年配者が半数ほど。いつも一番年上の群に属する私であるが、今日はちょっと雰囲気が違う。

共生科学概論 I は比較文化論であり、社会学あるいは文化人類学の範囲に入る学問である。1970年代IBM社が全世界に展開する(と言っても当時のソ連、東欧諸国、中国は除外される)自社のオペレーションに対して実施した企業経営のため(20年後ぐらいの感覚でいうならばグローバリゼーションのためのということになるかも知れない)のアンケート資料を基に展開された比較文化論である。

IBMという会社は1960年代から1970年代にかけ日本に定着することに成功した数少ない米国資本の会社のひとつである。多くの米資の会社が、アメリカ流の経営手法とマーケティング手法を持って来日し、やがては失敗して撤退して行った中で、ジョンソンや私のいたW.R.Graceのように根付いた企業であった。その成功の秘訣は経営やマーケティングをお仕着せにするのではなく、日本流にアレンジしたことにあると当時言われていた。この講義に触れて成る程、成功の影にはこういう世界的規模での企業努力が払われていたのだと思い当たった。ちなみにW.R.Graceがこのような世界的視野での調査を実施したのは1990年代初めになってからのことである。

昼過ぎからは雨。ボチボチ台風の影響か?とも思えた。昨日の今日である、講義が面白くて仕方がない。この比較文化論は因子分析に立脚しているので、アンケートの質問内容にもより、結果がぶれることも大いにあり得る。例えば世界中のIBMの構成員がほぼ同質の存在であるとの仮定がそこにはあるが、果たしてそうなのか?生産工場を持つ国と、製品輸入のみをしている国とでは、当然ブルーワーカーの比率が大きく異なっても不思議ではない…!こういった点を考え、示されるデータを懐疑的に見、考察していくのも楽しい。理系出身の私にしてみれば大学の一般教養科目として社会学を取った記憶はあるものの、新鮮な気持ちで接することができるこの講義を満喫しているのである。

夜、金子先生を囲んで懇親会。金子先生のご提案であった。一度ホテルに戻り、車と荷物を置いて、紋別高等養護のAYさんの車に同乗させて頂き、芦別駅近くの居酒屋へ。二時間ほどの楽しい一時であった。
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