皇居の落書き

乱臣賊子の戯言

妃殿下の苦しみ

2004-09-16 23:25:24 | 皇室の話
雅子さまの外出報道に配慮要請 (読売新聞) - goo ニュース

 筆者は、皇太子妃殿下には、ご回復の傾向におられるのかと思い、安心していたのであるが、驚くべきニュースが流れることになった。
 このニュースによると、皇太子妃殿下が、妹さんのお宅に私的にお出かけされた際、記者の姿を目にされて、ショックを受けられたのだという。
 そして、東宮大夫により私的外出の際は一切の取材・報道を控えるよう改めての要請が示され、皇太子殿下からもお願いがあったとのことである。
 このニュースについて、筆者として、まず不安になったのは、国民の気持ちが、妃殿下から離れていってしまうのではないかということである。
 妃殿下においては、現在、適応障害とのことであるが、このような心の不調については、本人の苦しみが、周囲にはなかなか理解してもらえないからである。
 そこで、保守的な立場から、妃殿下としてなっていないとか、妙な声が生じることが、大変心配である。
 ただ、そのような批判的な考えが生じる場合には、今一度、顧みていただきたい問題があるのである。
 それは、皇室と日本人との関係である。
 皇室の存在意義が、本来、その日本人との歴史的な絆にあるということについては、たびたび触れてきた。
 そして、現在の状況としては、戦後の特殊事情により、皇室と日本人との歴史的な絆というものが忘却され、国民の側に、皇室という存在を理解するための基礎的な土台がない。そのような土台がない中で、皇室は、積極的にご公務に励まれ、国民の中にとけ込み、目に見える存在を示すことによって、国民との絆を保っている。
 今は、そういう状況である。
 しかし、これは、皇室にとっては、ものすごいご負担を強いるものである。
 例えるならば、大海原を飛び続けなければならない、渡り鳥のようなものではないだろうか。
 しかも、どういうわけか、いくら飛び続けても、陸地は一向に見えないのである。
 筆者もその一人であるが、日本にとって、皇室の存在が大事であると思う人間としては、いよいよ、皇室と国民との絆の、確固たる土台を、皇室と日本人との歴史的な絆の想起を図るための行動を、起こさなければならないと、実感するのである。
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