県内で国政レベルの活動や時局問題について、たとえば昨年の第八次イラク復興支援群への激励活動(読売新聞への意見広告、二万羽の千羽鶴の贈呈、県民の激励メッセージの贈呈)でKYT(読売系列)から週一回、2回にわたって長く取材を受けましたが、テレビ、新聞各社から県民の大多数の良識の声を形にして対応している団体として必ず日本会議鹿児島が取材対象の代表になっています。
さて、鹿児島県近辺在住の方で、昨日夕方の同放送局の「ニューズナウ」をご覧になられた方も多いかと思います。
実は、昨日の午前9時32分、南日本放送編成本部報道部から当会事務局に電話でこれから取材をしたいというあまりにも唐突な申し出があった。
11時からどうしても手が離せない仕事の準備をしていましたが、何とか仕事の段取りをつけて10時40分からという約束で11時までの実質10分間位、自分の意見を述べました。
番組が始まる午後6時20分頃、マスメディアが、愛国心をめぐる争点をどう捉えているのか。興味津々でテレビのスイッチを入れた。
見終わった感想ですが、大筋においては、先入観でイメージしていたよりもTBS系列としては、客観的で公正な報道には意外でした。
しかし、偏向報道だなと思ったのは以下の点です。
?「愛国心」を巡っての争点がずれている。
①もはや賛成か反対かが軸ではなく、国民の8割以上という圧倒的多数が「国を愛する」という気持ちをもっと育てるべきだと内閣府の世論調査で示しているのだからそれを背景にしてなぜ正々堂々と「愛国心」を盛り込まないのかが争点ではないか
②さらに愛国心というが、「愛」と「国」は盛り込まれているが、「心」は盛り込まれていない。あろうことか「心」ではなく「態度」になっている。
?国民の8割以上の声を公正に報道しようとしない。
①反対派の高教組委員長のインタビューを先に流している。
都道府県別 教職員団体加入状況(平成17年10月1日)のデーターがあるが、本県では高校教諭全体のわずかの20数%の加入率しかない高校教職員組合の方がなぜ優先なのか。国民の8割以上の声を代弁している私たちの主張が後まわしになっている。
②県民の声から心の問題を「文章化」「強制」という言葉をひろっているが、文章化=強制と単純に結び付けているのが日教組の論。
要するに、MBCの意向は、与党案対日教組の対立構造と心の問題を国が強要していることを言いたかったのではないか。
MBCのみならず他局も新聞各社のマスメディアは上記の?は無視して?を国民に印象付けようとしている。
私たちが、現在戦っている対立構造は、自民党と公明党との政治的妥協の産物である与党案 対 超党派国会議連「教育基本法改正促進委員会」「民間教育臨調」が作成した独自案です。
私達は独自の案を出して与党に修正を要望しているのは、
①「愛国心」「宗教的情操」の涵養の明記と「不当な支配(教基法第10条)」の削除。この三点は一歩も譲れない。
②「愛国心」の点に限って言えば、国民の8割以上が望んでいる「国を愛する心を養う」がなぜ盛り込まれないのか。自民党が密室協議で公明党と妥協して提出した結果が、「国や郷土を愛する……態度を養う」となったが、私たちは、簡単明瞭に正々堂々と「国を愛する心を養う」と明記すべきことを主張している。
番組を評価するとしたら、
①記者のコメントは、思ったより公正中立だった。
②5月3日の改憲、護憲の集会で、まず我々の改憲派を先に、後に護憲派を流した事
③以下にも記述しましたが、放送の中で、「態度」と「心」の論点について去る5月3日に本会主催の集いで講師としてお招きした小林正先生(民間教育臨調教育制度部会長)が触れられたところを選択して報道してもらえたこと。
それでは、以下、番組を再現してみましょう。※音声部分は、なるべく忠実に青色で記録しました。
午後6時30分頃、冒頭の写真の通り、タイトルテロップ「動く教育基本法改正「愛国心」を考える」がでて、看板アナウンサーの藤原一彦氏が「教育の憲法といわれる教育基本法が今改正に向けて動き出しています。特にクローズアップされているのが愛国心の問題です。県内でも様々な意見が聞かれます。上村(かみむら)記者の取材です」
5月3日の県内で開催された集会の全景を流しながら、記者が「3日の憲法記念日の日に開かれた集会です。改憲派、護憲派ともに愛国心の問題を取り上げました。」
まず画面には、先ほど述べたように「心」を養うが「態度」を養うと表記されていることに対して小林正先生が述べられた中で「心が外に表れたものが態度です。(愛国)心が無いのに態度だけ示すというのは、それは人前を装うだけの欺瞞にすぎない」が流された。
ここの箇所を選択してもらったことは評価します。
護憲派の講師「(愛国心の表記は)愛国心を強要するのだ」(講演内容が聞き取りにくかった上に、ほとんど意味不明だったのでここではテロップのみ掲載)
国民の8割以上という大多数が望んでいる世論意識を無視した「生きた化石」と化した方の発言ではないでしょうか。
次に、政府の動きとして、第一回教育基本法改正推進本部の審議場面を流しながら記者が「教育基本法は終戦から2年後の1947年に制定されました。
しかし、最近の荒廃した教育を立て直すには新しい時代に相応しい教育基本法が必要と政府与党は教育基本法改正の姿勢を打ち出し昨日から教育基本法改正推進本部の審議が始まりました。
この改正案のポイントは、教育の目標の中の我が国と郷土を愛するという文、この愛国心をめぐる論議です。」
次に、反対、賛成の立場で運動を推進している団体の代表として、まず「反対」の代表として県高校教職員組合の永田琢磨委員長が「国を大切にする心、あるいは自分の生まれ育った郷土を大切にする心というのは自然と生まれてくるのではないでしょうか。愛国心なりあるいは国を愛する態度なりというものが法律で規定をされますと子どもたちの思想、心情、あるいは良心の自由といったものをいわば規定してしまうわけですから」
次に、いわゆる改正賛成の立場の代表として日本会議鹿児島の高橋辰治事務局長「年々国を愛する心を養うべきだという国民の願いは、パーセンテージは高まっています」
「何も戦争をするために愛国心を教えるわけではなくて、世界と比較して、最低限、国に誇りを持てるような子供を育てるべきだ」
記者「この愛国心問題、街で聞いてみました」
●女性(30代前後)「良いと思いますけど強制っていうのはどうかなと思うことがあります」
●女性(30代前後)「個人個人が心に持つべきものなのでわざわざ文章化する必要はないと思います。」
●男性(70代前後)「私は、愛国心はあったほうがいいと思います」
●女性(40代前後)「特に悪いことじゃないから文章化してても良いことではないでしょうかね」
● 男性(30代前後)「愛国心自体はみんなけっこうあると思うんですけど、わざわざ言われんでもと思う」
※年代はあくまでも主観による年代でテロップで流されたものではないことをお断りしておきます。
記者「このように愛国心を巡っては様々な意見が聞かれます。
憲法改正とともに進められる教育基本改正の動き。
戦後日本の大きな岐路といえ、政府与党は、今国会での教育基本法改正を目指しており、今後様々な論議が展開されそうです。」
以上、時間にして3分10秒前後でした。
皆さんは、この番組構成をどのように評価されますか。ご意見、ご感想があれば幸いです。
いただいたご意見を本会に届いた意見としてMBCに届けるか、直接番組宛のメールnews@mbc.co.jp で届けていただければと思います。
ご賛同いただける方は⇒