熏習

教育には二つの種類があるという。

一つは“学習”。
学校での勉強の多くはこれにあたるだろう。
知識を理論理屈で学ぶ。

もう一つは“熏習”（くんじゅう）。
霧の深い中を歩いていると、いつのまにか衣服に霧がしみこんでいるような・・・
花畑の中を歩いていると、いつのまにか衣服に花の香がしみこんでいるような・・・
そんな状態が熏習。
知恵で磨かれた親や先生のお人柄が、いつの間にか子供にしみこみ、養われていく。
そんな教育のあり方だ。

子供は大人の鏡。
私たち大人の姿が熏習されているのだ。
親や先生だけではない。
日々接する大人の姿が子供たちにしみこんでいく。

私の生きざまは、子供たちにとって“芳香”か“悪臭”か。
生きる姿勢を正さねば・・・
思わず背筋が伸びた。