仕事中、ある意味無心、ともいえる。
まぁ、「この枝を切ろうか?」とか考えるだろうが
基本ベースは無心・・・・だから、思考が意味なく飛び回る。
先日は、暑い中、「もう嫌だ」と思いながら庭仕事をしていた。
コレって試練?何かの罰ゲーム?拷問の一種?とか。
こうやって文字にすると、ちょいと恥ずかしいほどのオーバーさだ(笑)
その時思ったのは、永遠の苦行ってことだった。
ギリシア神話で、神の怒りをかい、こういう拷問を課せられた人って~。
私の頭に直ぐ思いついたのは、シジフォスの名前。
神々を二度も欺いた報いで、永遠の苦行を課せられた人物。
あっ、死後ね。死後の世界でね。
巨大な岩を、山頂まで押し上げる作業。
あともう少しってところで、岩は転がり落ちてしまう。
また最初からやり直し。これが永遠に続く。
『シジフォスは憩う』って漫画があるんだよね。
あの!池田理代子さんが描いた、サスペンス。
私の記憶だと、女性誌に移った時に描かれたような。
あまり読まれていないんだけどね(苦笑)
その作品もあって、すぐ苦行=シジフォスが浮かんでくる。
今回、次に浮かんだのはニオベ。
この方は、身分も高く、また大神ゼウスの血を引いた女性。
嫁ぎ先もこれまた、大層な御身分で・・・
彼女は、7人の息子、7人の娘を得た。
これまた、人が羨むような美男美女で頭脳明晰。文句なし。
・・・・・・まぁ神話や昔話は、こういうものだろうが(笑)
彼女は、つい口走ってしまった。
女神レトは、息子ひとり、娘ひとりしかいない。
私には、7人の息子、7人の娘がいる、と
(ニオベが、どのように言ったかは当然諸説あり。
確かなのは、レトよりも自分が優れている、と主張したこと)
これを聞いたレトは、当然怒りに震えます。
女神と言っても・・・・あらティターン族の方でしたか(今知った・笑)
彼女の怒りは、当然息子&娘をも怒らせるのに十二分でしょ。
レトのたったひとりの息子、アポロン。
そしてたったひとりの娘、アルテミス。
太陽神と月の女神を子どもに持つレト。それよりも優れているなど、とは!
レトの怒りに従い、アポロンとアルテミスは行動する。
ニオベの7人の息子は、アポロンが。
そして娘達は、アルテミスが。矢で射殺してしまう。
それを、見ているしかない母親のニオベ。
ある伝説では、たったひとり残った末の娘を抱き
ニオベはレトに謝り、懇願したとか「この娘だけは!」と
しかし、アルテミスの矢は容赦しない。末の娘にも死をもたらす。
立ち尽くし涙を流すニオベ。
そのままか、または哀れに思った神の仕業か。
ニオベは石になってしまった・・・・しかし涙は流れ続けている、とか。
今も。
そのニオベのことを考えながら・・・・手を動かしながら・・・
思った。
ニオベに下った罰は、子ども達の死であったことには、間違いない。
そうかな?それもあるけど。
ニオベの罰は、その時のままが、永遠に続いていることじゃないか。
と、思った。
立ち尽くし、子ども達が射殺されるのを見ているしかない。
その光景を、ずっと見ていなければならない。
永遠に。ニオベの時間はそこで止まってしまったのだろう。
涙を流し続けるしかない。
だって、目の前では、その光景があるのだから。
それがニオベの罰なんだろうか、と思った。
思いながら、手を動かしていた。
それは、可哀想だなって思いながら。
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