発売年:1995.03
開発/発売元:ナムコ
ジャンル:アクション
コントローラ:8方向レバー+2ボタン
システムボード:ナムコ システムNB-1
CPU構成[68EC020]
7人の殺し屋からプレイヤーを選び、1対1で勝負し相手を倒すという対戦格闘的なアクションゲーム。 舞台となるのは殺し合いのシミュレータ「アウトフォクシーズ」。 その中に存在するステージが実に多彩で、デパートや列車内、さらにはヘリ内や水族館などもある。 武器や行動パターンも豊富で、例えばドラム缶は投げるだけでなく転がして攻撃したり、 時にはガラスや床を破壊することで攻撃することもできる。 マシンガンやロケットランチャーなどの銃火器も当然のように登場する。 プレイ中は両者の距離によって拡大縮小が行われるため、多少目まぐるしいという点もあるが、全体的に緻密で丁寧に作りこまれた印象を持つ良作。
ストーリー:
「こら、静かにしなさい」中年の婦人が、はしゃぎまわる子供を押さえつけようとしている。 夕刻の地下鉄内に近い人混みにもかかわらず、館内は気味が悪いほど静かだ。
美術館で人を殺すのは容易な仕事ではない。警備員は概ね優秀だし、 いざとなったら作動できる防火シャッターや警報装置の類は、他のどのような施設に比べても数が多くて精巧だ。
それでもこの場所を選んだのは、ターゲットが通常姿を見せる公共の場所が、ここと、 アップタウンにある怪しげな中年男専用の会員制ディスコに限られているのが理由である。 彼は有名な美術鑑定家だ。ダンサーとしても優秀であるかどうかは、私は知らない。
今、ターゲットは近代美術の展示室の中でひとつの彫刻の前に足を止める。 彼自身の鑑定により、この美術館が購入したものだ。 売り手は、今回の私の依頼人で、自らをアクメ氏と名乗る美術商。 彫刻が精巧に作られた贋作であることは、かれら2人だけの間の秘密ということになっている。 ただし、その彫刻の台座に強力な爆発物が仕掛けてあることは、私しか知らない。
私がリモコン装置のスイッチを押すと、台座は粉々に砕け散り、 彫刻がブロンズのロケットのように飛び出して天井を突き破った。 ターゲットを含めた数人の人間が、紙屑のように吹き散らされる。一瞬の沈黙のあと、 警報が鳴り響き、悲鳴と怒声が館内を満たした。 先ほど、子供を静かにさせようとしていた婦人が、最も大きな声を上げている。 子供が倒れた彫刻の下敷きになっているのだから、仕方がない。
ターゲットの生死を確認すべく私は足を踏み出したが、それよりも早く、 彼はよろよろと立ちあがって走り出した。パニックに陥った人ごみをかき分けながら、 その後を追う。十六世紀絵画の展示室をぬけ、民芸品の展示室へ。 照明に鈍い光を走らせている東洋の刀が、私の目をひいた。
私は美術品を見る目はさっぱりだが、これが武器としていかに危険なものであるかは、 一見して分かる。ガラスケースを破って、それを手にした。 警報が鳴ったはずだが、他の警報にまぎれて聞こえない。
古代美術の展示室の奥で、ターゲットを追いつめた。 「たすけて…」ターゲットの哀願の声はか細かった。 血まみれの顔から、異様にぎらぎらする目がこちらを見あげている。 死を迫られた人間の見せるこの種の表情が、私はあまり好きではない。 刀を一振りすると、その目は光を失った……
……ベビーシッターから革命の指導者まで、 報酬の為なら仕事を選ばない男、ジョン・スミス。
7つの学位を持ち、 14カ国語を自在に操るインテリ美女にして狙撃の名手、ベティ・ドー。
消火栓を引き抜く怪力と、鋼鉄の義手を使い、 大量殺人の世界記録を更新中の巨人、バーナード・ホワイト。
仕込んだイグアナを使う窃盗の名人で、元ポルノ女優のイヴ。
自ら設計した殺人車椅子に乗る、 謎の東洋人科学者にして中国拳法の達人プロフェッサ・チン。
バナナのために人を殺す世界唯一の殺し屋、ドゥイーブ。
大人を優にしのぐ知能と冷徹な行動力で犯罪を繰り返す邪悪な双子、ダニーとデミ。
かれら7人の殺し屋によって、世界を代表する7人の美術鑑定家が殺害された。 依頼を行ったのは、アクメ氏を名乗る謎の人物。
彼はさらに、7人の殺し屋それぞれに、他の6人を暗殺するよう指示を下す。 巨額の報酬と殺し屋としての威信をめぐり、 最も危険なプロフェッショナルたちの、熾烈な生存競争が世界を揺るがす。