新潟久紀ブログ版retrospective

新潟暮らし推進課26「地方創生フォーラムin新潟(その3)」

●地方創生フォーラムin新潟(その3)

 新潟県内で全国区レベルの産地がある金属加工系の製造業においては、企業間取引が多いBtoBと呼ばれる企業が多く、最終消費者への露出が少ないので知られていない上に、中間工程ということでいわゆる"下請け"として"下"に見られがちなのだが、好調な業績や優良な職場環境で若者がしっかり定着している企業も実は多い。課員と相談している中からそんな企業の代表格である「サカタ製作所」が浮かび上がり、その社長にパネラーをお願いすることとなった。
 また、開発が進み都市基盤が充実して全国から若者を吸い上げている東京圏と対極にあるかのように、長く"裏日本"と揶揄され、自然環境の厳しさも定住移住の障壁となっていた新潟県であるが、デジタル化とIT化の波は追い風になりそうだ。テレワークを可能とする世界では、むしろ雪やワイルドな自然環境の近くがレジャーやスポーツなどを楽しむ上で評価される。上越市にサテライトオフィスを構えるIT企業の「株式会社テラスカイ」から、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の中で新潟暮らしを楽しんでいる若者従業員に登壇して頂くことにした。
 そして、なんと言っても新潟といえば米をはじめとする農業のイメージがブランド化している。ともすれば昼夜を問わず苦労の多い家族経営的なイメージをもたれがちな農業を、直売所の展開やインターネット販売を通じて高い収益を上げることで、普通の会社のような勤め先としてイメージできるような働く場に仕立てている「有限会社エーエフカガヤキ」の社長にもパネラーとしてお越し頂こう。かつて一時期は経営的に大きな困難があったもののV字回復してきたという話も漏れ聞いていたので、単なる成功自慢話にならなさそうなことが大いに期待できるところだった。
 限られた時間で個性的なパネラーによるディスカッションを効果的かつ効率的に進行していくために、"議論の回し"の適任者はいないだろうか。増田寛也先生には基調講演に続いてパネラーとしても参加して頂けるご了解を得ていたが、さすがに司会進行までお願いするのは心苦しいし、そもそも増田先生にはご助言をできるだけ多く繰り出して頂いたり、コーディネートにつながる議論の整理に注力して頂きたかった。さりとて司会者を立てるなら、単に事務的な進行ということでなく、個性派揃いのパネラー達と同じ舞台の上で議論の取りまとめに向かわせる知見や誘導力が欲しい。そんなことを考え抜いた上で、フリーアナウンサーの菊野麻子さんにお願いすることに。NST新潟総合テレビのアナウンサーを通じた幅広い知見と共に、県内大学客員教授や企業研修講師など、議論のターゲットたる学生や若手社員等にも近い。パネルディスカッションのコーディネーター経験もあり上手な運営に定評があるというので是非にとお願いしたのだ。
 こうして令和元年度秋に開催された「地方創生フォーラムin新潟」の内容については、全国紙で報道もされたのだが、ホームページ等では情報発信されていないので、別途ご紹介したいと思います。
 また、増田寛也先生とのやり取りなどの思い出は、こちら[人物伝リンク]でご覧ください。

<<<<地方創生フォーラムin新潟>>>>
 開 催 日:令和元年11月13日
 会 場:朱鷺メッセ(新潟県新潟市)
 テ ー マ:「若者にとっての新潟らしく魅力ある多様な働く場づくりに向けて」
 基調講演:「人口減少の現状と課題について」
 増田 寛也 氏(東京大学公共政策大学院 客員教授)
 パネルディスカッション:
 「若者にとっての新潟らしく魅力ある多様な働く場づくりに向けて」
 [パネリスト]
 増田 寛也 氏
 坂田 匠 氏(株式会社サカタ製作所 代表取締役社長)
 白石 聡 氏(株式会社テラスカイ 製品開発本部)
 立川 幸一 氏(有限会社エーエフカガヤキ 代表取締役)
 [コーディネーター]
 菊野 麻子 氏(フリーアナウンサー)
 参加者数:199名

(「新潟暮らし推進課26「地方創生フォーラムin新潟(その3)」編」終わり。県職員として11箇所目の職場となる新潟暮らし推進課の回顧録「新潟暮らし推進課27「糸魚川商工会議所拡大水曜会(その1)」」に続きます。)
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