日本国憲法2.0開発部 - 改憲か護憲か?

 こういう憲法になるのなら嬉しいな……
 恐怖の軍国憲法に改悪する位なら、今の憲法の第9条を守っていた方がいいよね

トップへのコメント 11~

2006-02-15 11:58:00 | 議論・情報

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(新)

 >(古)

>>先頭(最古)


11   ナブラチロワさん     (太郎)
2006-03-09
>しかし、改正手続を普通の法律並みにすればこのような批判は当てはまらないと思うので細目が多すぎるだけでダメだというのは早計に思います。

第15章あたりを読めば、立派な硬憲法ですね。
憲法に限らず、法律というものは解釈が可能なもので無ければなりません。
この憲法は、それを排除しようという目的で作ったのでしょう?
そもそも、その考えが間違いだと主張しているのです。

極端な例を出すと、殺人罪。現行刑法では、
「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは3年以上の懲役に処する。」
となっていますね。
刑が懲役3年~死刑まで、幅広いですね。

どういう場合に、どういう量刑にするか、法律には規定がありません。
これに対しては、「判例」という前例で運用しているわけですね。

>憲法をおっしゃる通りに簡単にひっくり返してしまったら信頼のおけないヘンな国と見られると思うのですが…。

ですから、そうならないような憲法にすべきということです。
憲法を含む法律は、すべからく為政者を掣肘するものです。
だからといって、微に入り細に入り、掣肘しすぎると為政者は法律を無視しようとします。

そんなに政治家が信じられないのでしょうか?
民主主義の要諦は、自由な秘密選挙により選出された国会が、国の最高意思決定機関であることだけ保障されればいいと考えています。
それ以外は、いわば枝葉末節です。

>おそらく第76条のことだと思いますが、政党を認めないとは書いてないですね・・・(略)

なるほど。比例代表の禁止項目でしたか。
まあ、確かにあの制度は問題があります。

>そんなもののために世界中の怨嗟の声を買って侵略なんてするのでしょうか?

それ以外に、我が国が大規模な侵略を受ける可能性があるでしょうか?
また、国際世論というものは、あまり抑止力になりません。
第二次大戦後の戦争を見ればわかるとおり。

>日本の製造業が中国に生産の本拠地を移している昨今ではそこまでしなくても手に入れることは可能だと思うのですが。

ほんとうの技術力というものは、技術移転くらいで手に入るものではありません。
技術とは、インフラや社会構造にまで根ざしたものだからです。

技術力を求めての紛争は、小生の知る例ではナチスドイツのチェコ併合くらいですかね。
同じく、ドイツのソ連侵攻も、一部にその理由があったでしょうが。

12   大日本帝国憲法     (太郎)
2006-03-09
極端な仮定をしてみましょう。

小生の考えでは、細部はともかく、基本的に日本の憲法は帝国憲法で充分だったと考えです。
時代に即して、女性の参政権と、貴族院の変更くらいは必要でしょうが。

憲法の内容によって、戦争が起きたり自由が制限されたりというのは、じつは被害妄想です。

果たしていまの日本国憲法のモデルとなった、ワイマール憲法はどう機能したでしょうか?
ナチス/ヒットラーの揺籃となりましたね。

逆に成文憲法の無い、英国はどうでしょう?
(理念として、大憲章はありますが)
立派に民主主義国家として運営されてますね。

13   民主主義     (太郎)
2006-03-09
歴史において、民主主義の基本となる国民国家の形成は、どういった過程で拡がったのでしょう?

小生の認識では「戦争に勝つため」に、専制国家や封建国家が国民国家に変貌していったと認識しています。

フランスのブルボン王朝が、民衆蜂起によって倒され、共和制へと移行されます。
これだけは、民衆による民主主義の萌芽として世界史的な事件でしょう。
そのフランスは、周辺諸国の干渉を受けながら、ナポレオン帝政に移行するわけですが、帝政とはいいながら、立派な国民国家だったわけです。

ナポレオンは、その後全ヨーロッパを蹂躙するわけですが、ナポレオン軍はなぜそんなに強かったのでしょう。
もちろん、ナポレオンの軍事的天才ということもあるでしょうけど、それ以上にフランスは国民国家だったから強かったのです。

それ以外の諸国の軍隊は、国王の私兵であるので、数に限りがありました。
諸国では徴兵などもってのほか。戦う気の無い兵隊など邪魔なだけで、敗戦の原因にこそなれ戦力にはなりえません。

対して国民国家の兵隊は、「われわれの国」という意識があります。
徴兵でも訓練により、勇敢に闘ったわけです。
おまけに、兵力は国民から無尽蔵に提供されます。

最も影響を受けたのが、敗戦のプロイセン・ドイツでしょう。
貴族の権利を削ぎ、将校団を一般公募して軍事専門家として教育しました。
敗戦というショックが無ければ、貴族が既得権益を自ら放棄するでしょうか?
国民の権利を認め、政治に参加させて国民のためのドイツということを標榜することにより、強いドイツを作り上げたわけです。

日本の明治維新はどうだったのでしょう?
国民の権利のために行った革命でしたか?
目的は、「独立の維持」だったでしょう。

すなわち軍隊を、「諸侯の私兵」から「国家の軍隊」に変貌させて侵略されない国を作ることが目的だったわけです。
その結果、国民国家となり、民主主義が生まれてきたわけです。


すなわち、民主主義は立派な理念から生まれてきたものではなく、民衆が飢えないために発生して、戦争に勝つために諸国に拡がった訳です。
民主主義と戦争は相容れないものだと考えている方が、日本人には多いようですが、事実は逆で、専制国家/封建国家時代のほうがはるかに平和であって、国民国家の成立とともに戦争の悲惨さは増大しました。

14   Re:法律論     (日本国憲法2.0開発部)
2006-03-09
太郎様

 “勉強のできない高校生”でございます。こんにちは。
 本憲法草案をご精読いただき、また具体的にご批判くださいまして、心から感謝いたします。
 おかげさまでここも盛り上がってきました。

> 基本的に日本の憲法は帝国憲法で充分だったと考えです。

 えっ。"Simplicity is the best" とお考えの太郎先生ですから、長大な草案にさぞ辟易なさったことでしょう。申し訳ございません。

 私どもは、太郎先生のおっしゃる運用、判例について、大切だということには賛同いたしますが、現状に決して満足しておりません。危機感を共有していただけば議論がかみ合うのですが…。
 硬性憲法けっこう、政治家のおもちゃにされないよう、法律では不安な重要事項は、憲法によって国の機構、行動から規定したいというのが、私どもの憲法開発の動機ですのでどうぞご理解ください。

> そんなに政治家が信じられないのでしょうか?

 はい、ご明察!
 まさにこの点が太郎先生と私どもの見方の違いの根源だと、今確信しました。

 いま政府与党は多数に物言わせ、私どもの眉をひそめさせるような立法をし放題。
 安全保障政策等では自民党も前原民主党も大同小異で、もはや大政翼賛会の再来かと思わせます。
 省庁(特に厚労省)は、族議員の崩壊をいいことに、弱者切り捨て政策を決め放題。
 裁判所は重要な問題では憲法判断をできるだけ避け、する場合でも憲法解釈の曖昧性を楯にとって、国民の叫びを門前払いする例が散見されます。たとえば一票の不公平をいつまでも甘く放置していますね。

 私どもは憲法を“大層”に考え、その本来の効用に期待しています。
 世界の憲法や日本の憲法の成り立ちなどの知識に縛られて悲観的態度をとるよりも、自分達の国のことなのですから憲法の本来の機能を発揮させて何とかしようと前向きに行きましょうよ。

 自衛隊廃止→即侵略を受ける、というお説ですが、たとえば次のようなことが成り立つ可能性はないでしょうか?

 1.以下の覚悟ができシナリオが信じられるようになったとき、憲法を改正する。

 2.まず自衛隊の海外派兵装備分を廃止し、国はその予算で軍縮運動や平和交渉を精力的に進める。これは未体験なことなので実現性が分かりにくいが、そんなことを恐れず一生懸命考えて行動する。

 3.近隣諸国やイスラム圏民族等との関係が改善したら相互同時軍縮をしていく。どちらが先なんて馬鹿なことを言わない。もちろん日本だけではできないが、日本が世界の平和を主導する。

 4.平和になるにつれて、そのペースで日本の軍備を減らす。

 「そんなこと、朝鮮、中国、ロシア、アルカイダ等の状況を考えたらいつまで待ってもできないことは明白」
とおっしゃいますか?
 2007年やそこらに突然全自衛隊の人員を解雇して装備を廃却するなどとは申しておりません。
 でも、「警察予備隊→保安隊→自衛隊→自衛軍(“他衛軍”と呼ぶ人もいる)」の終点に至ろうとする今、そのフィルムを逆回転させる方策を考えなければまずいでしょう。いや、絶対まずいですよ。
 10年や15年先でもいいから、きちんと世界同時軍縮のために可能ないろいろなことを並行して実行すること。これとセットで、日本国憲法2.0のような平和憲法にするのがいいのかな思います。それを言うなら、改憲しなくても現行憲法なら自衛隊の縮小ができますね(笑)。

 人によっては、日本が先にさっさと自衛隊を全部解散して平和宣言し、それでも他国が攻めてきて警察力で負けたら仕方ないが世界に良識に訴えて最善を尽くせばあとは仕方ない、と考えている方もあると思います。

 太郎先生は、軍備をもう少し拡張すべきというご意見ですね。
 それは世界のこんな危険な状態を固定化もしくは悪化させはしませんか?
 それとも抑止力が働いて平和になるとお考えでしょうか?

15   はあ…     (ナブラチロワ)
2006-03-09
>第15章あたりを読めば、立派な硬憲法ですね。
憲法に限らず、法律というものは解釈が可能なもので無ければなりません。
この憲法は、それを排除しようという目的で作ったのでしょう?
そもそも、その考えが間違いだと主張しているのです。
この草案が現行憲法以上の硬性憲法だということぐらいはご理解いただけるのですね、だから、改正手続とのバランスが合えば特に問題ではないということがいいたいだけだったのです。
刑法の例を出していらっしゃいますが、条文に対して弾力的な運用が「最初から意図されたもの」と「最初から意図されていないもの」どちらも法律として存在しているので弾力的な運用ができないからといってダメだというのは言い過ぎです。
例えば、フランス刑法のように解釈による弾力的な運用をはじめから意図していないものも世界の中には存在するのですから…。

>それ以外に、我が国が大規模な侵略を受ける可能性があるでしょうか?
日本の技術力って今もそんなに大層なものなのでしょうか?これからも維持しつづけられるほど優位なものなのでしょうか?それ自体が私は疑問です。
石原慎太郎やプロジェクトXの影響を受けすぎでは?結論の出ない話とは思いますが。

>基本的に日本の憲法は帝国憲法で充分だったと考えです。
とのことですが、中学生のような問いで大変恐縮なのですが「治安維持法による言論弾圧」、「神道の国教化」についてはどのようにお考えですか?
やはり、太郎様も政治家は基本的に信用のおけないものという結論を出していただけるのでは…。
日本もドイツも戦前の反省に立って、新憲法による新統治システムで国家の暴走を止めようとしているのは間違いがないのでそれを否定してしまうのは論外なのでは?

>民主主義
以下は読み物としては大変面白いですね、クラウゼヴィッツがお好きなのはよくわかりました。
ただ、ここでの憲法論議にどれほど寄与するものかは疑問ですが…。


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