日本国憲法2.0開発部 - 改憲か護憲か?

 こういう憲法になるのなら嬉しいな……
 恐怖の軍国憲法に改悪する位なら、今の憲法の第9条を守っていた方がいいよね

よくいただく質問(FAQ)

2006-02-16 00:20:00 | 議論・情報


 よくいただく質問へのお答です。

◆ 具体的過ぎるのではありませんか ◆

 想定批判「これほど具体的に国家システムをガチガチに決めなくてもよく、詳細は変化するから法律に任せるべきだ」
(たとえば天下りの禁止は非常に具体的に見えることでしょうね)。

 気付いていない人も多数いるようですが、現在、「解釈改憲」をはじめ、現行の日本国憲法の素晴らしい趣旨からはずれた法律や政治運営や判例が、余りにも多い状況なのです。それぞれを直させるための気の遠くなるような努力をしている人々もいて、それはそれで大変貴重です。
 ですが、この具体的な憲法案は、逸脱を一気に基本に立ち戻らせ、二度と逸脱を許さないように設計してあります。それが、逸脱の気付きと改善方法の議論の端緒になることを目的にしています。

 このために本草案の多くの部分が具体的に書き過ぎであることはことは、私どもが自認していることです。この過剰な具体性は、国家システム設計の議論が進んで、逸脱防止の見通しがついた暁には、法律に任せるとして削ることが可能であり、かつ必要なことと、考えております。

 一方、ある部分は、抽象的に記載すれば時代とともに変化してもある程度対応できますから、法律にする必然性がありません。
 法律に任せて解釈改憲されてしまったり、裁判所の判断がまちまちになってしまったり、憲法の趣旨と違う法律が次々制定または改正されて事実上憲法にとって変わってしまう(ゆで蛙のようにいつのまにか違憲状態になる)危険があります。
 それを考えると(有事法などはその好例)、今より具体的に憲法に記載すべきことがたくさんあると考えます。どこはどうすべきか、ご議論いただければと思います。

 批判はいくらか当たっていますが、だからといって今具体性を大幅に削ることはいたしません。

◆ 軍縮は危険ではありませんか ◆

 想定批判「本草案のような軍縮は、近隣の好戦的な外国の思う壺であり、日本侵略を許すものであるから、本草案の提案者は売国奴である」。

 近隣の外国(朝鮮民主主義人民共和国や中華民国が批判者の仮想敵国のようですが)が好戦的であるかどうかはこの2007年、外交努力のガの字も満足にできていない現状で、憲法改正是非の指針にはなりません。
 というのは、十分な外交努力により諸外国も同時並行で軍縮を進め、歩調を合わせて平和憲法を各国同時期に実現するのがいいと思うからです。
 本草案は、そのときに使うお手本の憲法ですから、この2007年や2008年に改正するようなものではありません。
 日本はもっと、諸外国やアジア、国連で外交努力をしなければ話になりません。
 以上により、近隣諸国からの侵略の批判はあたりません。

 自民党さんの軍拡憲法が可決したらどうでしょう。各国が足並みを揃えて軍縮憲法を制定するという夢は、平和国家日本が自ら破ることになり、その後のどんな外交努力も言行不一致で信用をなくしたあとは無力となり、その結果各国が軍拡に進んで、テロ・戦争の危険が高まることでしょう。
 広島と長崎に落ちた原爆で世界に戦争の悲惨さを訴える先頭に立つことができてきた日本が絶対取ってはいけない道ではないでしょうか。

◆ 天皇制廃止は危険ではありませんか ◆

 想定批判「天皇制を廃止すると、周辺勢力が旧天皇、皇族を押し立てて総理大臣にし、結局天皇が政治の実権を握ることになるから、君主国家に逆戻りを許す憲法だ」。

 日本国民は賢いので周辺勢力は少数にとどまり、旧天皇、皇族は首相に選出されないでしょう。仮に周辺勢力が世論をミスリードしてそれに成功したとしても、日本国憲法2.0がある限り首相が国民の幸福を踏みにじるような暴走はできませんから、心配ありません。

 それでもやってみなければ分からないと思うならば右翼の皆さんも別の意味で本草案を応援してください。