東京保健生活協同組合 看護部・看護学生室ブログ

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春の医療講座を開催しました!

2016年03月23日 | 勉強会

こんにちは!

東京保健生協(東京健生病院・大泉生協病院)の看護学生室です!

3月も半ばをすぎて、東京都内でも桜がほころび始めましたね

3/20(土)、大泉生協病院にて春の医療講座を開催しました。

高校生11名、看護学生4名、医学生3名計18名が参加!

春の医療講座
「ヘルスプロモーション
~健康ってどうつくる?~

ヘルスプロモーションとSDH

講師:大泉生協病院 齋藤文洋医師

WHOの健康の定義とSDH

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)

WHO(世界保健機関)の定義する健康な状態とは、上のような状態をいいます。

また、健康の前提条件(社会的決定要因 Social Determinants of Health)として、以下の8つを挙げています。

1.平和 2.住居 3.教育 4.食糧 5.収入 6.安定した環境 7.持続可能な資源 8.社会的公正と公平

さて、これらをふまえた上で、ヘルスプロモーション(健康づくりや健康増進と訳されることが多いです)とは

いったいどのような活動を指すのでしょうか?

ヘルスプロモーションとHPH

オタワ憲章(WHOがオタワで開催した国際会議で採択した健康づくりの指針)では、ヘルスプロモーションを以下のように定義しています。

ヘルスプロモーションとは人々をして健康を自らのものとし、より良い物にできるようにする過程である。

さらに、

健康とは毎日の生活の糧であり、生きる目的ではない。

とも言っています。

つまり、健康とは身体的・精神的・社会的によりよく生きるための資源にすぎないのです。

ヘルスプロモーションは、その健康という資源を確保するためのあらゆる取り組みを指すと言えます。

私たち医療者は、個人や地域での取り組みを支援したり、その環境を整えたり、

ときには行政や社会に対してはたらきかけています。

このような役割を担う病院を、ヘルスプロモーティング・ホスピタル(HPH)と言います。

大泉生協病院と東京健生病院はHPHの国際ネットワークに加盟しています!

 

地域で実践されているヘルスプロモーション

講師:学園通り支部 副支部長 H.M氏

私たち東京保健生活協同組合は、生協という法人のカタチをとっています。

地域のひとびと(組合員)がお金を出し合って、病院や診療所をつくってきました。

また、出資にとどまらず地域では組合員が中心となって様々な活動を行っています。

今回、地域での「居場所づくり」として設立・運営している「柿の木ハウス」について、

たまり場としての機能や活動の内容を紹介してもらいました。

みんなでご飯を作って食べる、いっしょに麻雀を楽しむ、小物づくりをする…

など、多彩な活動の様子が語られました。

独り身の高齢者の方にとって、集まってお話をすることがどれだけ生きる気力になっているだろうか、と思わせられます。

これも、ヘルスプロモーションのひとつのカタチですね

グループワーク

講義の後は、グループワーク。

「健康のために自分自身ができることはなんですか?」

というテーマで、それぞれの意見を聞きました。

学校も年齢も違う、色々な立場からの声で、たいへん盛り上がりました!

参加者の感想
  • ”健康は生活の糧であり、生きる目的ではない"という点が印象的でした。また、社会的問題にアプローチすることは医療者の義務である、という言葉を心にとめてこれからを過ごしたいです。(大学医学部 1年生)
  • 世界で戦争などがあるところとくらべると、日本は幸せな環境だし、普通に過ごせていることが健康なのかと感じました。(大学看護学部 新1年生)

講義は難しかったという声が多かったですが、しっかり学んで帰ってもらえたようで嬉しいです。

ご参加ありがとうございました

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