感想日記

先日観に行った乙女企画クロジさんの『異説 金瓶梅』。
すっごい面白かったです
団体名に“乙女”がつくんだから、ふわふわとした可愛いお話をされるのかと思いきや・・・人間の心の奥底を描いたドロドロな作品にびっくり（笑）


西門慶という金持ち男のまわりに集まった女達の愛憎劇。
前夫を殺して西門慶の第五夫人になった潘金蓮が主人公です。
喜劇的なおもしろさではなく、どんどん話にひきつけられるおもしろさがあるお話でした。

鳥カゴのような部屋が並んだ奥行きのあるセットがすっごい素敵！！
なんか、鳥カゴが当時の女性の生き方を象徴するような感じがしたんですよね。
後ろの方が少し見にくい感じもしたけど、そんなに気にならなかったなあ。

音響・照明、衣装も素敵
昔の中国が舞台ってのも私の大好物。
役者さんもみんなキラキラ輝いていて、演技もすっごいうまかった！！
女性の役者さんのほぼ全員に濡れ場・・・というか“チュ”とか“イチャイチャ”シーンがあり、かなりドキドキしたっす。
人気のある役者さんたちだけに、「ファンの人たちは大丈夫？」と心配しちゃったよ。
でも、そんなことはお芝居には関係ない！
体当たりの演技に拍手です。
こういうシーンってキレイに見せるの大変だと思う。
下手すればインパクトのあるイチャイチャシーンだけが記憶に残りそうですが、そうじゃないのがお芝居としての完成度の高さだと思います。


舞台のことを思い出すと、第六夫人が入るまでの奥様達の戦いの日々が、なんというかキラキラしてるんですよね。
一生懸命で大変な時こそ実は充実した日々・・・みたいな。
だから、第六夫人が入ってから最後までの苦しくてつらいシーンがより引き立つのかなと。


個性豊かな奥様達。
みんな素敵だったんですよ。
その中であえて選ぶとしたら、私は第三夫人の玉楼ちゃんが好き
衣装も、ツンとした女の子らしい感じも可愛かったー