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◎てんやわんやの2人芝居 はちの巣座OB「トウキョー69」

2013年03月31日 | 公演・演劇・展示
 演劇研究会はちの巣座OB・OGによる演劇ユニット「青空シアター」と「TRITSCH TRATSCH」のメンバー2人が、3月28日と29日にオリジナル演劇「トウキョー69」(作・たけとけた、演出・秋桜天丸)を海事科学部講堂で上演した。企画開始から上演までほぼすべてを2人だけで作り上げたこの演劇。さまざまな苦労を重ねながら完成させたコミカルな2人芝居が、観客の目の前で展開された。【3月31日 神戸大NEWSNET=UNN】

 「青空シアター」を主宰する秋桜天丸こと鶴彰洋さん(海事・4年)が、はちの巣座で先輩だった「TRITSCH TRATSCH」所属のたけとけたこと札場健人さん(工学研究科修士課程)と2人だけの企画を始めたのは昨年10月。札場さんが脚本を書き始めるも、演出の鶴さんが他に3本の演劇に出演するなど多忙を極め、一時は音響制作や小道具作りなどもすべて札場さんが1人でこなすという状態だった。ようやく2人で稽古に入ってからも常に不安がつきまとった。「脚本、演出、演技、すべてにおいてダメ出しをしてくれる人がいない。自分たちだけでは判断ができずとても怖かった」と札場さんは振り返る。「まるで演劇を始めた頃に戻ったようだった」と鶴さんも続ける。最後にはちの巣座時代の仲間に稽古を見てもらい、なんとか本番に間に合わせた。

 物語の舞台は東京のとある安アパートの一室。札場さんが演じる主人公は、生活費を切り崩して手配した風俗嬢の到着を心待ちにしていた。しかしそこに鶴さんが演じる郷里の友人が現れ大騒動。風俗嬢が来るまでの69分間、追い返そうとする主人公と居座ろうとする友人のバトルが繰り広げられる。演劇の基本は2人での掛け合い。しかし今回はそれがすべてを占めるだけに、さまざまな小ネタを織り交ぜ、音響を使った心理表現を随所に入れるなど、観客を飽きさせない演出を心掛けた。コミカルな掛け合いに笑い声をあげていた観客の女性は「2人に元気をもらった」と満足そうに話した。



 「稽古や芝居を見てくれる人がいるのは幸せなこと。だから本番はとてもホッとした」と公演を終えた2人は口を揃えた。しかし2人芝居については「もうこりごり」と苦笑い。鶴さんは4月から進学する大学院でも演劇を続ける。札場さんは就職するため、ひとまず言葉通りに区切りをつけるそうだ。(記者=田中謙太郎)


 【写真上下】「トウキョー69」劇中の一幕、いずれも右が鶴さんで左が札場さん(3月28日・海事科学部講堂で 撮影=田中謙太郎)

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