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神戸大学ニュースネット委員会が、神戸大に関するニュースをお届けします。開始日:2008年2月22日

◎神戸大慰霊碑で献花・黙とう 参列者のコメント

2012年02月06日 | 阪神淡路大震災

 六甲台キャンパスの慰霊碑前で、1月17日の午後0時30分から献花・黙とうが行われ、多数の関係者が訪れた(参列されたご遺族や学長のお話を掲載)。【2月6日 神戸大NEWS NET=UNN】





参列されたご遺族のお話

・藤原信宏さん(当時=経済・4年)の父、宏美さん
 昨年、東日本大震災が起こってメディアは私たちに(どのような心境かと)尋ねるが、震災で大切な人を亡くすのは、人それぞれの辛さがある。何もないに越したことはなかった。悲しみは薄れることはないが、自分でさえ、記憶は失われていく。阪神淡路大震災を忘れないためにも1月17日だけは神戸に通い続けようと思う。

・森渉さん(当時=法・4年)の父、茂隆さん
 17年たったが、まだ震災は昨日のような感じ。今でも所々思い出す。

・母、尚江さん
 特に去年は大きな震災があったから頻繁に思いだした。世間的には東日本もあり阪神は忘れられがちだが、私たちにとっては違う。

・加藤貴光さん(当時=法・2年)の母、りつこさん
 この日というのは特別に悲しい日。昨日息子が当時住んでいたマンションの跡地を久々に訪れたが、涙が止まらなかった。命の尊さはなくなった人がいるからこそわかる。若い人達にはこれからも語り継いでいって欲しい。

・桜井英二さん(当時=法・4年)の姉、都築和子さん
 毎年、阪急六甲駅から神戸大学まで歩き、その途中で1年を振り返り、今年過ごした1年を弟に報告している。このような場があることは非常にありがたいこと。神戸にいる限りはずっと来ようと思っている。

・競基弘さん(当時=自然科学研究科博士前期課程・1年)の父、和巳さん
 東遊園地は震災のイベントはあっても、そこに息子の足跡や生きた証がが残っているわけではない。ここの場合は通った大学で、ちゃんと彼の終焉の土地ということになるわけだから、それにこうして来れたのはよかった。

・母、恵美子さん
 彼が勉強を学んだ場所として神戸大はあるので、会いに来るという意味でこの慰霊祭は大切。ここに基弘さんがいたんだなあと感じることができる。

・戸梶道夫さん(当時=経営・2年)の母、栄子さん
 毎年ここに集まるメンバーの方々に会えるのを楽しみにしてここへ来ています。ここに来る人は皆遺族の方なので、思い出話もしやすいので。

・父、幸夫さん
17年たとうが思いはなかなか変わってくれない。まだ鮮明に当時を思い出すことができる。

・坂本竜一さん(当時=工・3年)の父、秀夫さん
 6年前までは神戸に住んでいたが、今は北のほうへ引っ越したので、今日は1年ぶりにここに来た。ニュースネットには、震災から5年目の時に大々的に協力した。当時はまだかなりしんどい時期だったが、あの頃くらいから災害を伝えようと考えるようになった。自分も災害には疎かった。でも、みんなもいつか災害が起きた時にどうするのかを考えるべき。下手をすれば今この瞬間にも地震が来るかもしれない。それを頭の隅に置いておくようにしてほしい。

・鈴木伸弘さん(当時=工・3年)の母、綾子さん
 震災から時間がたてばたつほど、自分はさらに昔への思い入れが深くなっていく。月日がたつほど子供への思いが募る。今年はこの慰霊祭が終わって初めて年明けを迎えた感じ。年々歳をとってはいくが、できる限りはこの慰霊祭に、これからも参加し続けたい。 同じ境遇の人たちとここでその息子の話ができるのでよい。なかなか普段からそんな話はできないからうれしい。

・中村公治さん(当時=経営・3年)の母、房江さん
 17年たった後の子供の姿を想像できないのは寂しいけど、家族を震災で亡くすという同じ境遇の者同士が集まる機会があることは、お互い分かりあえるので心強い。

・今英人さん(当時=自然科学研究科博士前期課程・1年)の父、英男さん
 今年も来れた、という気持ち。(神戸大慰霊碑は)お墓とは違う、私たちにとって特別なところ。東日本大震災が怒って津波の怖さを知ったが、私たちにとっては阪神大震災の方が大きい。

・高見秀樹さん(当時=経済・3年)の母、初子さん
 震災の日のことは今もついこの間のことのように思い出される。今でもこの日を迎えると、当時の先輩や後輩が下宿跡に集まってくれたり、息子のことを知った神戸大の学生が線香を上げに来てくれたりと、本当に息子や私たちは幸せ者だと思う。息子のことを思ってくれている人がいる限り、来れる間はここに行き続けたい。


福田秀樹学長のコメント
 今年で17年たつが当時のことがよみがえる。今年は特に東日本大震災があり、オーバーラップして昨日起こったことのような気になる。(神戸大は)40名を超える学生・教職員が亡くなった。やすらかに、という気持ち。


【写真】黙とうを捧げる参列者ら(1月17日・六甲台キャンパスの慰霊碑前で 撮影=小野学)
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