傍観者の独り言・戯言

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NHKスペシャル【作家 山崎豊子~戦争と人間を見つめて~】視聴し安倍政権の戦争観に不安(2)

2015-10-04 10:18:00 | 社会

9月27日のNHKスペシャル【作家 山崎豊子~戦争と人間を見つめて~】を視聴し、9月28日、29日の「クローズアップ現代」【国連70年①相次ぐ紛争そして難民… 平和は取り戻せるか 】、【国連70年② "誰も置き去りにしない"世界を目指して】を視聴し、独りよがりの安倍政権の戦争観に不安を感じました。


国連70年①相次ぐ紛争そして難民… 平和は取り戻せるか】(全文テキスト)の番組紹介を転載すると

“「70年前、国連憲章で「国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせる」ことを決意した国際連合。しかし、現実には安全保障理事会は有効に機能せず、今もシリア内戦、ISの台頭、ウクライナ問題などに有効な手立てを打ち出せていない。さらに「平和維持」を目的としてきたPKO活動が、非国家の武装勢力などが台頭する中で想定外の戦闘に巻き込まれるなど、不測の事態に直面する例も増えている。「拒否権」をもつ5大国が、世界の一致した行動を妨げている現実。その結果、行き詰まりを見せる国連の平和構築。シリーズ第1夜は、平和構築を巡り苦悩する国連の課題について、国谷キャスターが責任者に鋭く迫る。」”

で、国際平和に国連PKO活動があり、不安定な現下、PKO活動が活発になるが、安倍政権は積極的平和主義を掲げPKO活動に「危険性は無い」と積極的な参画を目指しているが、PKO活動は1手段に過ぎず、平和憲法の日本の歩む道は他にもあるのではないかと違和感を持っています。

国連70年② "誰も置き去りにしない"世界を目指して】(全文テキスト)の番組紹介を転載すると、

“「世界で激しさを増す過激組織の活動。今も止むことがない民族間などの対立。国連は、「格差」と「貧困」、さらにそれらの根源でもある環境破壊など地球規模の問題を根本から解決しない限り、事態の打開にはならないと訴え続けてきた。
そして国連は、設立70年の今年、新たな野心的な目標を掲げる。その名は「SDGs=Sustainable Development Goals(持続可能な発展目標)」。「誰も置き去りにしない(no one will be left behind)」を基本理念に、2030年の世界を見据えた新たな指針だ。
17分野169項目という多岐にわたる目標で、途上国だけでなく、先進国も生産・消費のあり方を変える必要があるなど、人々のライフスタイルにまで踏み込んだ大胆な挑戦である。この壮大な目標の背景には何があるのか。そしてそれをどう実現していくのか。
番組では、事務総長の命を受けSDGsのとりまとめを行ってきたナイジェリア人女性の特別顧問、アミーナ・モハメッド氏などへのインタビューを通して、その可能性について探る
。」”

で、世界は、領土、人種、宗教で紛争が絶えないが、社会不満からテロがあり、生活を激変させる気候変動、災害があり、国連の新たな持続可能な開発目標=SDGsを取り上げていました。

番組では、SDGs(ustainable Development Goals(持続可能な発展目標)」)の責任者であるナイジェリアでNGO活動してきたアミーナ・モハメッドさん(国連事務総長特別顧問)との対談があり、アミーナ・モハメッドさんは、

“「・SDGsの目標は非常に野心的で理想主義的 一方で現実的ではないという人もいるが?

私たちは、世界が直面する問題を直視し、対策を取るのか、傷口にばんそうこうを貼るような一時的な対応をしていくのか問われているのです。
私たちは、経済発展と環境問題の解決をどのように両立させるのかという議論を繰り返してきました。
しかしこれらの問題は表裏一体であり、同時に考えていく必要があります。
目標が17もあるのは、私たちの住む世界が、いかに複雑かを表しています。
複雑な世界では、互いに絡み合う問題を総合的に解決していかなくてはならないのです。

・格差が拡大した国々では一部の人が社会から取り残された疎外感を募らせ、過激派に身を投じた この動きは従来型の開発がもたらした課題では?

格差は大きな課題だと思います。
多くの低所得国は経済成長し、中所得の国になりましたが、貧困層は置き去りにされました。
ですから、国内の格差、国と国との格差はともに解決すべき大きな課題です。
私の祖国、ナイジェリアでいえば、社会からの疎外が根本的な問題の1つです。
教育の問題だけではありません。
過激派組織に加わった若者の多くは、教育を受けていました。
彼らは将来に希望を持てません。
国や社会が発展しても役割を与えられず疎外感を感じています。
失うものは何もないと思い込んでいるのです。
そんな状況では何が起きてもおかしくありません。
私は、貧困が事態を悪化させていると思います。
大きな原因が、気候変動です
。」“

と、人々が貧困に陥る背景には地球温暖化など、気候変動も大きく影響していると主張するモハメッドさんは、「祖国・ナイジェリアでも、人々の生活を支えてきた大きな湖が干上がり、生活の糧を奪われた現実を目の当たりにしてきました。
地球環境の悪化から人々を救うためには、資源の浪費をやめるなど、先進国も含めた取り組みが必要だと指摘しています。」と解説していました。そして、

“「ナイジェリアにはチャド湖というとても大きな湖があり、人々の暮らしを支えてきました。
それが、すっかり干上がってしまったのです。
周辺の地域は深刻な貧困状態に陥りました。
政府も対策を打てず教育や医療すらも行き届かなくなりました。
環境はさらに悪化し、今の悲惨な状況を生み出してしまったのです。

・国連が打ち出した目標は地球の持続可能性にも注目している 途上国だけでなく先進国にもこれまでの経済成長の在り方を見つめ直すことを求めているが、これは大きな変化では?

これは大転換です。
誰もが関わる問題だといえば自分のことを省みなければいけなくなります。
今、持っているスキルや知識を生かして、より持続可能なライフスタイルを作り上げるのです。
日本など、先進国型のライフスタイルを見つめ直すことが重要です。
世界の人口の6割以上を占める貧困にあえぐ国々が経済成長すれば、日本のようなスタイルを目指すでしょう。
それでは持続可能な世界は無理です。
ナイジェリアもこのまま先進国を目指せば、日本を上回る温室効果ガスの排出国になってしまいます。
そうなりたいとは思いません。
先進国は、責任ある発展を目指すべきなのです。
私たちの消費や生産は重大な結果をもたらします。
このままでは地球に大きなダメージを与え、やがて私たち自身が苦しむのです。
地球は私たち人間なしでも存続できますが、私たちは地球なしで存続できません。
先に消えるのは、私たちなのです
。」“

とし、番組は、インドの最も貧しい地域の1つの人口88万のマホバでのSDGs実現のヒントになる新しい取り組みとして、水の確保に、単に井戸を作るという従来型の支援ではなく、女性や若者たちを修理工として育成することでさまざまな課題の解決につなげようという試みを紹介し、効用として、

“「SDGsの項目の1つでもある水の問題が改善されたことで、さまざまな好循環が生まれました。
下痢や感染症などにかかる人が大幅に減少し、医療費の負担が減りました。
さらに、女性や子どもたちは1日5時間近い水運びなどの労働から解放されました。
その結果、多くの女の子が学校に通えるようになりました。
社会に出て働きたいという女性も増加。
企業も、女性を雇用しようという動きが始まっています。
井戸の修理から始まった社会へのさまざまな好循環
。」”

とSDGsの1つのモデルになる可能性を秘めていると紹介し、番組の最後は、

“「国連は、平和や希望を育むプラットフォームです。
世界の現実と理想に目を向けその差を埋めていくために存在します。
SDGsもそのためにあるのです。
国連は今年(2015年)設立70年を迎えました。
私たちは今、試されています。
この危機をみんなで乗り切らなければならないのです
。」”

と終わっていました。
当方は、一連のNHKの番組を視聴し、日本にとっては、日米同盟ありきの国民の安全安心、積極的平和主義は全面否定しないが、世界が多極化・多様化した現在、平和憲法を持つ日本は新しい方策もあると痛感しました。
日本は、不戦の自衛国家と明言し、国際の平和及び安全に持続可能な社会実現に努力する方針にすることも考える時期が到来してきたと思いましたね。

これは、番組【作家 山崎豊子~戦争と人間を見つめて~】で、『大地の子』結末に残留孤児は、「中国人か、日本人かではなく、大地の子である」で、人類は「地球の子」であると触発されました。

また、「不毛地帯」の主人公・壱岐正のモデルと言われた瀬島龍三氏のインタビューでは、雄弁に語っていたのは、「自分たちが日本に反映をもたらせている自負だった」とし、瀬島龍三氏は、
“「50憶のプロジェクトをやるにしても(戦争の作戦と)同じことだと思う。
着眼はあくまで大きくね。
大局をつかんで、そして内容の組み方は非常に緻密。
日本の経済がこれだけ伸びたのは、やはり、商社でしょう。
誰しもそう言う
。」“
の内容には、囲碁の世界で言う「着眼大局 着手小局」に相通じるが、独りよがりとも思え、戦後70年の現在では違和感をおぼえますね。
むしろ、国連のSDGs目標は、「着眼大局 着手小局」であり、日本の将来への道程ではないかと思いましたね。
安倍政権の日米同盟深化が日本の安心安全になるというのは盲信に思え、嫌な気分にさせられます。

「追記」

山本慈昭氏ついて

NHKが残留孤児を扱った『大地の子』を本日10月10日(土)「 BSプレミアム」(午後6時00分 ~ 7時30分)から再放送するとのことです。
中国残留孤児については、過去、NHKが放送した「中国残留孤児の父」と呼ばれる山本 慈昭氏を扱った番組を覚えております。
山本 慈昭氏ついては、ウィキペディアから引用すると、

“「中国残留孤児の肉親探し[編集]
1965年(昭和40年)、中国黒竜江省在住の中国残留日本人から手紙が届いた。山本の訪中を何かで知ったらしく[1]、日本にいる肉親の捜索を依頼する手紙であった。これを機に山本は、まだ生存している中国残留日本人孤児の存在を知り、彼らを日本の肉親に引き合せることを決意した[4]。寺の住職としての仕事の合間に、厚生省、外務省、法務省など各省を回り、国会議員全員にも手紙を書いたが、良い返事は得られなかった。それどころか厚生省では孤児たちからの肉親捜しの依頼の手紙が20通以上、棚に眠っている状態だった[6]。

さらに1969年(昭和44年)、阿智郷開拓団の生存者の1人が死去の2日前、実は開拓団8割の死は嘘と告白した。自分たちは子供たちの命を救うべく中国人たちに引き渡し、後に帰国できた自分たちは口裏を合わせて全員死んだと嘘をついたのであり、山本の妻と次女は死んだが、山本の長女、そして山本の教え子15人が生存しているはずとのことだった[4][7]。こうして山本は、長女と教え子たちとの再会に希望を抱き、孤児捜しの使命感をさらに強めた[6]。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
同1972年、待望の残留孤児と日本の肉親との再会第1号が実現。この模様はNHKで取り上げられ、翌1973年(昭和48年)にドキュメンタリー番組『阿智村 ある山村の昭和史』として放映された[9][10]。

この頃は中国残留孤児のことはまだ世間では存在すら知られていなかったが、やがてNHKに加えて新聞各紙も孤児らの情報を取り上げたことで、孤児らの肉親探しは次第に本格化し始めた。中国でも、山本が孤児たちを熱心に案じている噂が全土に広まっていた[8]。身元の判明した孤児は、結成時にはわずか2人だけだったものの、地道な活動の末、1980年(昭和55年)には177人にまで達していた[4][8
]。」“

とあり、当方は、1972年、待望の残留孤児と日本の肉親との再会第1号が実現した模様をNHKが取り上げられた番組を視聴したことを強烈に記憶しており、NHKに再放送を希望しますね。

拉致問題は時間が経過するだけであり、帰国を待つ家族の心情を思うと歯がゆさを感じ得ないです。
正攻法だけでなく、何か民間人に委ねる決断が到来しているのでしょう。






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