「北極星に願いをこめて」 (右脳のひらめき)

I'm your polar star in the journey of life.

サバイバーズ・ギルトその2 ~老人を捨ててでも進む決意~

2015年05月19日 18時00分10秒 | 精神哲学 ~魂の筋力をつける朋塾~
老人喰い:高齢者を狙う詐欺の正体 (ちくま新書)

宝石屋は、200万円をローンを組ませて、むしり取る。でも、俺らは、元々持ってる200万を頂いてくるだけの話や。詐欺でも何でもない。

いやあ、ココ山岡のデート商法は凄かったけれど、宝石はパワーストーンも入るからね。ステマ、霊感、マルチ、マネロン、なんでもありさ。

筑摩書房

こんにちは。

 

父方は、子孫が裕福になるためだったら、割と誰にも知られない形で自殺を行うことが多かった。

生前の父親に、祖父が亡くなった時、どう思ったのか、大変きつい質問をしてみたことがあった。

父は、「ホッとしたと同時に、大変な後悔に悩まされた」と言う。

それも、そうだろう。母も、母方の曾祖母が亡くなった時、大変な後悔に悩まされたというから、老人が後世を思ってのことと知っていても、死別は、安堵する反面、生き延びた自分を後悔しないことはないだろう。

特に老人は、1日ずつ衰退していくから、成長していく子供とは違う。わたしも、母とは遠く住んでいて、電話はするけれど、あまり会うことはない。だからこそ、時々会った時の母の衰弱ぶりは、ショックが大きい。当然、兄もショックが大きいのだと思う。

母は、普段強気なことを言うが、隠している面の暗闇が大きすぎて、本当はわたし達に、正しい昔の生活を伝えずに亡くなろうとしているのではないかと思う面がある。ゆえに、最近は、母から、昔のルーツに似た話を聞くこととしている。それは、父のことだったり、母のことだったり。

その中で、サバイバーズ・ギルトと呼ばれる、後悔の念のところでは、実に色々な話を聞くことができる。

父であれば、満鉄から引き揚げ、引き上げるのに必死になりすぎて、おんぶしてたはずの末の息子がいつしか亡くなっていたことにも気が付かなかった、祖母の嘆きや、半狂乱になりそうな心持、父の中にある、沢山の人の犠牲の中で、自分だけ生き延びてきて、その中で、深い後悔ばかりを感じていたこと。母にしても、災害・戦争などで、見捨てざるを得なかった沢山の犠牲の中で、どう生きていけばいいのか、見失いそうになったこと。

そして、娘が、何故か、戦争から帰ってこない人を待つ渋谷や、新宿で、罪悪感を感じて、一心不乱に教会で祈ってたことも、母からすると、驚きの話だったそうだ。

その後、娘は、沢山の事故に遭い、壮絶なサバイバーズ・ギルトを感じていく中で、両親として残せる言葉は、「現実」だったという話も聞いた。

 

サバイバーズ・ギルトの中に悩む人の中で、前に進めない人に、何か「きっかけになる言葉」というのを探すことがあるが、万人に効く言葉なんてない。

ただ、生かされているのも、死んでいった人も、結局は、ただの偶然で、たまたまの出来事だっただけ。

もしくは、これは使いたくない言葉だけれど、数年前に決まってしまった「運命」。なんで、数年前かと言えば、数年前に何かを選択しなければ、そこにいた理由がないから。

 

もしあなたが、サバイバーズ・ギルトに悩んでいたとする。そしたら、沢山の犠牲による罪悪感と共に生きるより、沢山の命の犠牲に支えられて、自分がいるのだから、「どんな短い時間でも、沢山の犠牲を無駄にしない生き方」を選ぶことを勧める。

 

少なくとも、わたしの父は、現実社会を変化させ、予想していた嫌な予感をなるべく防ぐように生きていた。

母は、現実世界を変える力はなかったけれど、人々を楽しませる絵を描くことで、犠牲に支えられた今を活かしている。

わたしも、事故には沢山遭ったけれど、わたし以上に事故対応が下手な人の為に、無駄な犠牲を増やさないようにしている。

主人もサバイバーズ・ギルトには悩まされたという。でも、どんな犠牲も無駄にはしたくないと言う。

 

けれど、犠牲が絶対に出ないことはないから、「絶対」がないからこそ、常にわたし達は悩み続ける。

 

ほんの偶然でも、それを必然のチャンスに変えるには、それなりの準備と助走は必要だ。沢山の犠牲が、無駄にならないように、残されたからこそ、余計に、命の尊さと儚さをかみしめて、進むべきなんだろうね。

 

 

PS 父からは、最期まで全力で走れと言われている。少しでも楽をすると、ギルトが追いかけて、追いつきそうだからという、PTSDもあるからだろう。

でも、楽でいる道は幾らでもあった。それを選べないのは、多数の犠牲を見ているからだろう。

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