ねここねこの家

アモクロノス~旅の戦い(battle of the journey)~最終決戦編〜 第3話 「Gビャクヤに続け」

第3話 「Gビャクヤに続け」

 

「簡単にって言ったらこんなのしかないけど…」

 

カンナが作った料理はカレーとサラダ、コーンスープだった。

トキノは驚いて言った。

 

「カンナは料理名人になったんじゃない?何もできなかったのに」

 

カンナは照れながらトキノの頭をコツンと叩いた。

ララはどちらかというと人前に出たがらないタイプだった上に、カンナは家のことが苦手だった。

そのためにトキノがほとんどをこなしていたが、この戦いで変わった。

 

ララは攻撃までできるように。

カンナは料理が得意で、いつの日かケーキまで作ったことがあった。

料理もこの日は急いでいたものの、ルーにこだわりすらあるほどだった。

 

アル・レレン艦長が現れてみんなが緊張する。

 

「お、カレーか、実は好物なんだ」

 

嬉しそうに微笑む姿は2度目。

セイナも現れ、麻生やリリアンも姿を出しみんなで食事をした。

 

「艦首にいるシースが見てくれているからね。久しぶりにみんなで食べても良いだろうし」

 

セイナはコソッと守里に紙を渡すと食べ始めた。

 

「聞きたいことがあるからあとでロロナのところへ」

 

そう書かれた紙を見てから、守里も戦いが終わるまでは食べられないかもしれないと感じていた。

 

ベラーナがほうばりながらお代わりをしている。

アストラーダはさらにお代わりをしていた。

守里は和やかだと感じていた。

 

ほうばりながら、ベラーナが守里に言う。

 

「剣!食べろ!」

 

守里はコーンスープだけお代わりをして、食事を終えた。

アル・レレン艦長が言葉を発する。

 

「美味しかった。ありがとうカンナさん。ここで伝えることがある」

 

みんなの食事が終わった時だった。

 

「シークル艦に何かあったらだ。Gビャクヤ…守里君に続け」

 

みんなが驚いていると、守里が焦った。

 

「俺そんな…」

 

そこで以前のアル・レレン艦長の言葉が浮かんだ。

 

「何かあったら守るんだ」

 

そして告げた。

 

「何かあったらなんてやめましょう。アル・レレン艦長らしくないですよ」

 

アル・レレン艦長はふっと微笑んで答えた。

 

「そうだな。全員で戦って帰ろう」

 

その場にいた全員が、それぞれが夢の旅の途中であることを感じていた。



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