直木三十五記念館の日々

直木賞にその名を残す直木三十五の記念館は市民参加型のミュージアム。運営の悪戦苦闘をストレートにお伝えします。

本郷菊富士ホテル

2007年10月31日 | Weblog
 11月3日の「観光」を主題とする「可能性のまち上町台地」での参考資料に使うために近藤房江さんの「田端文士村」(中公文庫)をアマゾンで注文しておいた。送料の関係からもう一冊近藤さんが書いた「本郷菊富士ホテル」も購入。
 本郷菊富士ホテルは聯合映画芸術家協会での失敗で東京から逃げ帰ってきた直木一家が宇野浩二がいる菊富士ホテルに転がり込んだところであるが、それ以上に以前から気になる存在であった。
 伊藤晴雨と竹久夢二のかねよ(夢二はのちにお葉と呼んでいるが)を巡る恋愛憎悪劇が繰り広げられたのもこの菊富士ホテルである。
 こういう知の集積というか、芸術家や文士が集まる所の磁場みたいなものは私にとっての生涯の研究主題のように感じる部分がある。