EIGHTH WONDERの5thシングル=たぶんファースト8㎝。ジャケがないのが残念!
「80'sロマンス」テキスト158ページ。何がすごいって、こんな80'sのアダ花的バンドが「インポータント・アーティスト」としてバイオグラフィー付きで紹介されていること。80年代の日陰者バンドに光を当てているのも素晴らしいが、一応陽は当たっていたけど、今は誰もが無視しているようなアーティストをフロア視点から再評価しているのがこの本の真骨頂。その意味でエイス・ワンダーの項は、この本のスタンスを端的に表している。
ちなみに80'sロマンス的ベスト・シングルはデビュー作「ステイ・ウィズ・ミー」、ベスト・オリジナル・アルバムは当然(一枚しかないので)『Fearless』(邦題:クロス・マイ・ハート)、ベスト・アルバムは存在しないのでナシ。
「ステイ・ウィズ・ミー」(1985)でデビューを飾り、イタリアと日本というロリに優しい国民の支持を受けたが、英米では鳴かず飛ばずだった。左下、日本でのみリリースされたミニアルバム『ブリリアント・ドリームス』(1987)は初期4枚のシングルをまとめたもの。ほとんどオリジナル・アルバム未収録曲で6曲入り。今となっては貴重盤か。いや、Amazonでもリーズナブルプライスで買えるくらいの貴重さだけど。黒の革ジャケ&革手袋、膝下までのタイトスカート、黒のパンプスでホテルのベッドに寝そべるパッツィ。これは売れるでしょ。6曲で22分、ジャケ買い族の期待を裏切らない80'sポップスが詰まった佳作。
下に敷いたのがセカンドシングル「ハヴィング・イット・オール」(1986)の12インチアナログ。『ブリリアント・ドリームス』ではラストを飾るジャジーでシックなナンバー。50年代ロンドンを舞台にしたロック・ミュージカル映画「Absolute Beginners(邦題:ビギナーズ)」にパッツィ本人が出演し、この歌を歌った。エイス・ワンダーのポップな雰囲気とはややずれる楽曲だが、このダルさがパッツィのキュート&ビッチなイメージに一役買ったことは明らか。映画はあんまり面白くなかったけど、デビッド・ボウイの主題歌が好きだった!
12インチはA面に「Having it all(Extended Remix)」B面に「Having it all」と「Stay with me」のインストルメンタルを収録。「ステイ・ウィズ・ミー」はヴォーカルテイクにしてほしかったなあ。なんでインストだけ?ま、ジャケがいいから許す。
まん中にぽつんと置いてあるのが、今回の8㎝。
Produced by Pet Shop Boys & Phil Harding
①I'm not Scared (disco mix) 7:58
(Tennant/Lowe)
邦題「モンマルトルの森」。歌詞には「モンマルトル」も「森」も出てこない。あえて言えばフランス語は出てくるけど…思いっきり遠くに放り投げてみた、妄想系邦題か。ヨーロピアンな憂鬱を書かせたら右に出るものなし(当時)のペット・ショップ・ボーイズによるソングライト&プロデュースが光る。全体に退廃的で陰鬱なムードが漂うダンスミュージック。パッツィのヴォーカルもアンニュイの極致で、もう仕事したくない!って気持ちになる。ディスコ・ミックスはちょっと長いと思うが、後述のPet Shop Boysのアルバムにリンクした雰囲気はある。シングルなんだからショート・エディットも付けてほしかったところ。
②J'ai pas peur 5:48
フランス語ヴァージョン。①の間奏でも少し出てきた仏語の語りを、こちらは全編にわたって。ちょっとくらいメロディに乗せてもよかったと思うが、完全にポエトリー・リーディングの世界。イングリッシュ・スピーカーの仏語ってみんなウィスパー系になるのか。そんなわけで初期バーキンを思わせるたどたど仏語に萌え。パッツィはもともと囁き系だけど、仏語だとさらにウィスパリング!ウィ、モンマルトリング!
定価不明(おそらく1000円)中古屋で8㎝CDのみが裸で売られていた。50円だったかな。やはりジャケがないのは寂しいので、WEBから探してきた。
右上のカラーパターンのジャケットがペット・ショップ・ボーイズ『イントロスペクティブ』(1988)。オリジナル・アルバムなのにリミックス的な長尺トラック6曲のアルバム。4曲目が「I'm not Scared」のセルフ・カヴァーで、イントロに行進曲と大歓声。「Paris 1968」のニュース映画(ってことは五月革命か)のサウンドをサンプリングしている。やっぱりPSBもフランスを意識しているのだ。「モンマルトル」もあながち間違ってないのか?
「80'sロマンス」テキスト158ページ。何がすごいって、こんな80'sのアダ花的バンドが「インポータント・アーティスト」としてバイオグラフィー付きで紹介されていること。80年代の日陰者バンドに光を当てているのも素晴らしいが、一応陽は当たっていたけど、今は誰もが無視しているようなアーティストをフロア視点から再評価しているのがこの本の真骨頂。その意味でエイス・ワンダーの項は、この本のスタンスを端的に表している。
ちなみに80'sロマンス的ベスト・シングルはデビュー作「ステイ・ウィズ・ミー」、ベスト・オリジナル・アルバムは当然(一枚しかないので)『Fearless』(邦題:クロス・マイ・ハート)、ベスト・アルバムは存在しないのでナシ。
「ステイ・ウィズ・ミー」(1985)でデビューを飾り、イタリアと日本というロリに優しい国民の支持を受けたが、英米では鳴かず飛ばずだった。左下、日本でのみリリースされたミニアルバム『ブリリアント・ドリームス』(1987)は初期4枚のシングルをまとめたもの。ほとんどオリジナル・アルバム未収録曲で6曲入り。今となっては貴重盤か。いや、Amazonでもリーズナブルプライスで買えるくらいの貴重さだけど。黒の革ジャケ&革手袋、膝下までのタイトスカート、黒のパンプスでホテルのベッドに寝そべるパッツィ。これは売れるでしょ。6曲で22分、ジャケ買い族の期待を裏切らない80'sポップスが詰まった佳作。
下に敷いたのがセカンドシングル「ハヴィング・イット・オール」(1986)の12インチアナログ。『ブリリアント・ドリームス』ではラストを飾るジャジーでシックなナンバー。50年代ロンドンを舞台にしたロック・ミュージカル映画「Absolute Beginners(邦題:ビギナーズ)」にパッツィ本人が出演し、この歌を歌った。エイス・ワンダーのポップな雰囲気とはややずれる楽曲だが、このダルさがパッツィのキュート&ビッチなイメージに一役買ったことは明らか。映画はあんまり面白くなかったけど、デビッド・ボウイの主題歌が好きだった!
12インチはA面に「Having it all(Extended Remix)」B面に「Having it all」と「Stay with me」のインストルメンタルを収録。「ステイ・ウィズ・ミー」はヴォーカルテイクにしてほしかったなあ。なんでインストだけ?ま、ジャケがいいから許す。
まん中にぽつんと置いてあるのが、今回の8㎝。
Produced by Pet Shop Boys & Phil Harding
①I'm not Scared (disco mix) 7:58
(Tennant/Lowe)
邦題「モンマルトルの森」。歌詞には「モンマルトル」も「森」も出てこない。あえて言えばフランス語は出てくるけど…思いっきり遠くに放り投げてみた、妄想系邦題か。ヨーロピアンな憂鬱を書かせたら右に出るものなし(当時)のペット・ショップ・ボーイズによるソングライト&プロデュースが光る。全体に退廃的で陰鬱なムードが漂うダンスミュージック。パッツィのヴォーカルもアンニュイの極致で、もう仕事したくない!って気持ちになる。ディスコ・ミックスはちょっと長いと思うが、後述のPet Shop Boysのアルバムにリンクした雰囲気はある。シングルなんだからショート・エディットも付けてほしかったところ。
②J'ai pas peur 5:48
フランス語ヴァージョン。①の間奏でも少し出てきた仏語の語りを、こちらは全編にわたって。ちょっとくらいメロディに乗せてもよかったと思うが、完全にポエトリー・リーディングの世界。イングリッシュ・スピーカーの仏語ってみんなウィスパー系になるのか。そんなわけで初期バーキンを思わせるたどたど仏語に萌え。パッツィはもともと囁き系だけど、仏語だとさらにウィスパリング!ウィ、モンマルトリング!
定価不明(おそらく1000円)中古屋で8㎝CDのみが裸で売られていた。50円だったかな。やはりジャケがないのは寂しいので、WEBから探してきた。
右上のカラーパターンのジャケットがペット・ショップ・ボーイズ『イントロスペクティブ』(1988)。オリジナル・アルバムなのにリミックス的な長尺トラック6曲のアルバム。4曲目が「I'm not Scared」のセルフ・カヴァーで、イントロに行進曲と大歓声。「Paris 1968」のニュース映画(ってことは五月革命か)のサウンドをサンプリングしている。やっぱりPSBもフランスを意識しているのだ。「モンマルトル」もあながち間違ってないのか?
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