失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「WHEN」 川越美和 1992年

2008-09-27 | アイドル系
もう今後は増えそうにもない川越美和のDiscographyをみると、全13枚のシングル中、じつに4枚が「涙くんさよなら」なのだ。言われてみると何種類かのジャケを見たことがあるような気がする。カップリングは4枚すべて違う曲ってのが、マニア心をくすぐるような、くすぐられないような。「涙くん」自体がヴァージョン違いなのかどうかは調査中。

なんか物騒なタイトルがついた9thシングルのカップリングが、ちょっとシブめのオールディーズ日本語カヴァー(またか)。

①さよならという殺意
作詞:松井五郎、作曲:山口未央子、編曲:西平彰
暗いよっ!いや、悪くはないのだけど、どうしてこんな「陰」の路線にいってしまったのかねえ。やっぱり声質とか、そのコの醸し出すムードとかでプロデュースもダークサイドへ引っぱられていくのだろうな。

②WHEN
作詞・作曲:JACK REARDON & PAUL EVANS、日本語詞:久香泉、編曲:安藤高弘
ポール・エヴァンスはシンガーとしてもいくつかのヒットを持つが、最もメジャーな仕事はThe Kalin Twinsが1958年にリリースしたこの曲のようだ。The Kalin Twinsはその名のとおり双子の男性デュオで、この曲以外はこれといって言うことのない、いわゆる一発屋。聴くと無性にドーナツが食べたくなるような、幸せ感いっぱいのこんな曲。おふたりとも故人のようです。

このハッピーソングを美和さんのスモーキーな溜め息声でじっとり歌われると、原曲の爽やかさはどこへやら。歌詞も「♪暗い夜が なかったら 朝は こないこと 信じて」みたいな、辛いけど前向きに行こうよ的な話になってるし。アレンジはオリジナルに近いハッピーな感じなだけに、違和感ありあり。この曲を選んできたプロデューサーに拍手!アルバム未収録。誰もアルバム持ってないと思うけど。

③①のカラオケ

定価900円、レンタル落ち100円。
清純派アイドルが堕ちていく瞬間を捉えたようなジャケが美しい。19歳にしちゃ、婀娜っぽすぎますな。内側に「絶賛発売中!!」とあるアルバムのタイトルは『ジェーン・バーキンのように泣けばいい』。ちなみにアルバム一曲目は「カナリアが死んだ」。泣けばいいのさ。いろいろあるさ。



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