レポートの続編を届けします。
上司から指名された彼は、30歳前後であろうか、友好的ではなかった。
挨拶しても素気ない。
半ば強制的な命令を受け腹立たしく思っているのであろう。
「迷惑な日本人め!何で眼鏡を落とすのだ。メガネはかけておくものだ?」と。(でも妻は、5万円の大枚をはたいて買った眼鏡というし....。)
そんなことを考えながら彼についていくしかなかった。
インターナショナルの建物は別棟のようで、いったん外へ出ることになった。
彼は出入り口の空港職員に一言二言、話しかけていた。私も許可を得て建物の外へと出た。
一瞬、不安がよぎったが航空職員が同行していることから、彼の後に続いた。
外に出ると、そこはタクシー乗り場、バス停などがあり、右前方にインターナショナルの建物があった。
朝降りたタクシー降り場とは違っていた。
しばらく進むと5~6人の白い制服の空港職員が仕事を終えたのか談笑しながら近づいてきた。
彼の仲間らしく、親しく語り合っている。
そして彼はインタナショナルの建物を指差し、あろうことか、「ここからはそこの階段を昇って一人で行け」という。
「よく分らないから一緒にきてくれ」と押し問答を始めた。
自分も同僚と一緒に帰るという。
他の職員たちはニヤニヤしながら、私たちのやりとりを眺めている。
「上司からも案内するように言われたではないか」という趣旨の英語を発した。
NO.NOを連発。
埒が明かない。
最初からすると時間も随分と経過していた。
セブ行きの時間も迫っている。
私は焦った。
彼は彼らと一緒に帰りだした。
私は追いかけて行き彼の腕を掴んで、連れ戻そうとするがまたもやNO,NOを連発、振りほどかされた。
「メガネはギブアップし引き返さねば」と思った。
周りの職員に「あの建物に戻りたい」と説明すると「パスポートは?」とのこと。パスポートと搭乗券は妻に預けていた。
あのビル内にいる妻が持ってると説明。
「パスポートを持っていなれば入れない」という。
彼が事情を知っているからと言いたいが、焦って説明できない。
気がつくと、同行してきた彼はもうそこにはいなかった。
他の職員も私の必死の説明に対し、パスポートがなければ入れないと両腕で×字を作り門答無用の態度。
何と無責任な航空職員なのかと怒りがわいてきたが後の祭り。
彼らも私と話しても埒があかぬと思ったのか立ち去ってしまった。
何とか帰らねばと焦るが時間だけが過ぎて行った。
かれこれ1時間以上経過したことだろう。
妻たちも心配しているに違いない。
セブ行の飛行機の時間も迫っているだろう。
時計もない。
財布も、携帯電話も空港内の手荷物の中、パスポートも搭乗券もない。
挙動不審で連行されれば、不法侵入者、密入国者扱いにされかねない。
丸裸で空港の外に放り出されしまっている現実に愕然とするしかなかった。
(続く)
上司から指名された彼は、30歳前後であろうか、友好的ではなかった。
挨拶しても素気ない。
半ば強制的な命令を受け腹立たしく思っているのであろう。
「迷惑な日本人め!何で眼鏡を落とすのだ。メガネはかけておくものだ?」と。(でも妻は、5万円の大枚をはたいて買った眼鏡というし....。)
そんなことを考えながら彼についていくしかなかった。
インターナショナルの建物は別棟のようで、いったん外へ出ることになった。
彼は出入り口の空港職員に一言二言、話しかけていた。私も許可を得て建物の外へと出た。
一瞬、不安がよぎったが航空職員が同行していることから、彼の後に続いた。
外に出ると、そこはタクシー乗り場、バス停などがあり、右前方にインターナショナルの建物があった。
朝降りたタクシー降り場とは違っていた。
しばらく進むと5~6人の白い制服の空港職員が仕事を終えたのか談笑しながら近づいてきた。
彼の仲間らしく、親しく語り合っている。
そして彼はインタナショナルの建物を指差し、あろうことか、「ここからはそこの階段を昇って一人で行け」という。
「よく分らないから一緒にきてくれ」と押し問答を始めた。
自分も同僚と一緒に帰るという。
他の職員たちはニヤニヤしながら、私たちのやりとりを眺めている。
「上司からも案内するように言われたではないか」という趣旨の英語を発した。
NO.NOを連発。
埒が明かない。
最初からすると時間も随分と経過していた。
セブ行きの時間も迫っている。
私は焦った。
彼は彼らと一緒に帰りだした。
私は追いかけて行き彼の腕を掴んで、連れ戻そうとするがまたもやNO,NOを連発、振りほどかされた。
「メガネはギブアップし引き返さねば」と思った。
周りの職員に「あの建物に戻りたい」と説明すると「パスポートは?」とのこと。パスポートと搭乗券は妻に預けていた。
あのビル内にいる妻が持ってると説明。
「パスポートを持っていなれば入れない」という。
彼が事情を知っているからと言いたいが、焦って説明できない。
気がつくと、同行してきた彼はもうそこにはいなかった。
他の職員も私の必死の説明に対し、パスポートがなければ入れないと両腕で×字を作り門答無用の態度。
何と無責任な航空職員なのかと怒りがわいてきたが後の祭り。
彼らも私と話しても埒があかぬと思ったのか立ち去ってしまった。
何とか帰らねばと焦るが時間だけが過ぎて行った。
かれこれ1時間以上経過したことだろう。
妻たちも心配しているに違いない。
セブ行の飛行機の時間も迫っているだろう。
時計もない。
財布も、携帯電話も空港内の手荷物の中、パスポートも搭乗券もない。
挙動不審で連行されれば、不法侵入者、密入国者扱いにされかねない。
丸裸で空港の外に放り出されしまっている現実に愕然とするしかなかった。
(続く)
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