杉村春子講座

2007年04月03日 | 読書、そして音楽と芝居と映画
四月七日土曜日に朝日カルチャー立川で一時から講座をもつのだが、朝日のほうにコマ・プロダクションから連絡がはいった。

この10月20日から新宿コマ地下のシアター・アップルで「杉村春子物語」という芝居を上演するというのである。

それに関して私に連絡をとりたいとのことだったらしい。

明日は杉村春子の命日である。没後10年となる。
そもそも杉村を書きたいと思って文学座に連絡をとってもらったとき、杉村は体調をくずして入院してしまったということだった。
それから三ヶ月して、杉村は逝ってしまった。

葬儀に参加することによって、わたしは杉村を書く決意をしたといっていい。
きょうのような小雨の日、1300人におよぶファンの人々が青山葬儀場前に整然とした列をつくっていた。

場内に入れないファンは、傘をさして杉村への弔辞を聞き、献花を待った。
遺影は「華々しき一族」の華麗な衣装をまとっていた。

こんな雨の四月は杉村を思い出す。
あんな女優、いない。けっして綺麗でないのに、杉村ほど舞台上で美人だった女優もいない。