朝の風景

　　　朝の風景
昨日の雨と風で桜が散った。その花びらの敷き詰められた土手沿いを歩くことができてとても得した気持ちだ。
　橋を渡って「プライス店」の前を通ると九時前なのに車が何台か駐車場に入っている。見ると入り口前に十数人が並んでいる。こんなに早く何やら特別セールであるのかな？
　ラーメン店のゴミ箱に黒い艶のあるカラスが何か嘴で引き出していた。あいにく食べ物ではない、テイシュの空箱だ。でも懸命に嘴で紙を引きちぎっている。その元気な姿をしばし見とれた。カラスも諦らめたのか、私にも気を向けたのか、ぴょんぴょんと低いブロックの塀伝いに移動していった。
　朝７時過ぎ、ラジオのスイッチを入れると「この人インタビュー」で安斉育朗氏が話していた。反原発を主張して最近特に注目の人。東大の原子力関係の学部を卒業して一貫して反原発の立場に立って、主張を曲げず生き方の信念に沿って７０歳代の今日まで来た。
　学会を始め、周囲のマスコミを始めいろんな迫害を受けての人生を語っていた。こうゆう人こそどんどん採りあげる必要があるのだが、今のシステムというか世の中はそういう風に動かないのだ。でも「連れ合いさん」の理解の元、助け合いながらの今日までだったと。まだまだこれからもだろうが？
　私は　又ふっと、その当時の同級の人達は今どうなのか？たぶん政、実業、教育界に名を成し財を成しているだろう、彼ら同僚（？）は、原発安全神話の元に、などと。
　時あたかも政府が大飯原発の再稼働要請に地元に入った。そしてまた原子核兵器がらみで北朝鮮がミサイル発射の瀬戸際の時である。
　北朝鮮の態度はまさに俗に言う駄々っ子だ。暴力団組織の幹部連中のそれだ。ルールや常識は他人のことは考えず「力」こそ全てだとの突っ走る軍団でその下の国民は悲劇の極みだ。確かにそのような関係は国の内外を問わず存在するのだとの思いを改めて考えさせられる。
　アフガニスタンでは宗教がらみで爆破事件が起きたことも報道されている。
　これらの関係改善には究極のところ人間の尊厳を基本にした教育の重要性に行き着くはずだ。世界の所々では飢餓の問題も根底に横たわっていることも事実だ。
　　少し古い概念だが、「米百俵政策」を思い浮かべたが、この関係をどう推し進めるかが問題の焦点だとの思いだ。
　駅近くの駐車場の塀を背にホームレスと思しきおじさんが心地良さそうに朝陽を受けてダンボールを敷いて座っている。脇にはペットボトルが一本が。どこを見るという風でもなく自分の帽子をいじくっていた。　顔をちょっと見たが少し目の上と頬に赤い膨れがあるが、髪などはそれほど乱れているでもなくちょっと安心の風体だ。でもやはりどうしてこんなところにへたり込んでいるのかと心配がよぎる。
　駅のホームに入ると、ひょいと若いリュック姿が追い抜いた。山ガールさんだ。黒のタイツに半ズボンで、赤筋の入ったリュックを背負い、野球帽で本当にグラビヤの通りだ。
　確か私も、今週末に山行きの予定だ。こんなスタイルの山ガールさんに出会うことを期待し、楽しみにしょう。
今回は、今まさに大問題の消費税増税、沖縄軍事力強化やマスコミ問題から少し離れて考えて、閑話休題との思いでしたが、どうも又重なってしまったようだ。