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三日前ですが、リヒャルト・シュトラウスのピアノと朗読による「イノック・アーデン」のコンサート終了致しました。
とても集中して演奏ができたのではないかと思います。
1時間半連続で朗読をなさった松平さんは前半はシューマンの歌曲でもその狂気をもった美声で聴衆を唸らせておりました。
言葉と音楽のタイミングの合わせに関しては本番が今までで一番うまくいったのではないかと思います。
ピアノパートは一旦弾くとそのあと「(朗読のテクスト)140数行休み」とあるところもあり、続けて演奏することと違う感覚があり、身体が温まりつつ、また戻りつつの連続も新たな技術を必要とするところがあり、非常に興味深かったです。
「ツァラトゥストラはかく語りき」「ドンキホーテ」「英雄の生涯」などと同時期のこの作品はシュトラウスの円熟期の作品で、各主人公のライトモティーフが存分に駆使されているので、イノック・アーデンを始める前に私が演奏しながら各ライトモティーフを説明させていただきました。
本当に朗読が音楽と、それも日本語であらせていくのは至難な曲で、松平さんのようにかなり分析的に楽譜を読むことができる方でなければこの曲は日本語では難しいのではないかと思いました。
日本語になると言葉も増えるのと、音楽と合わせるように書かれているところも、西欧の言葉を倒置して話すために、スコアの通り合わせると不都合が出てくるところも多くあるので、日本語でする場合、それなりに日本語が活きる合わせ方が必要だと思いました。
会場に日本語の訳詞、というより日本語で語り読むために素晴らしくイノック・アーデンを日本語にしていただいた原田宗典さんにおいでいただき、非常に喜んで頂きました。
松平さん素晴らしい歌と朗読有難うございました。またご一緒できれば幸いです。
なかなか機会がないとは思いつつも、何回も演奏していきたい曲です。
主催して頂きました廻由美子先生をはじめとしました、全てのお世話になった皆様に心からの感謝を申し上げたいと思います。

有難うございました!!
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