新聞記事の劣化について

写真は4月27日のメタセコイアの樹。青空が似合いますね。モッコウバラも咲いています。

ところで、最近は新聞記事の劣化もひどいようです。
以下の記事、おかしくありませんか？

２８日午後９時２０分頃、埼玉県富士見市鶴馬の特別養護老人ホーム「ウィステリア鶴瀬」の職員から、「入居者が同室の男性の首を絞めて殺した」と１１０番があった。　東入間署員が駆け付けたところ、３階居室のベッドで無職鈴木恒太さん（８０）が死亡していた。同署が、同じ部屋に入所する無職村井則義容疑者（７９）に事情を聞いたところ、「コードで首を絞めた」と話したため、２９日に殺人容疑で逮捕した。
http://news.livedoor.com/topics/detail/7634944/


特別養護老人ホームに入居するには、
家族が自宅では介護できず、病院、老人保健施設にも長くはいられず、
それぞれの市による、それなりの介護認定を受け、最後にやっと特養にたどり着いたと思います。
さらに、順番待ち3年と言われている、いちばん安く入れるホームという状況があります。
しかし、認知症などがあり、協調性がない、とくに男性は歓迎されないのが実情です。
この二人の男性の、それぞれの事情はどうだったのか、この記事では全く取材できていません。

この記事から行き場のない高齢社会の実態が、わたしには想像されるのですが、
これで続報がないなら、記事にする意味もありません。
だれでも老いて、いずれどこかで死ぬ事になります。
この特別養護老人ホームの実態も取材してほしいものです。

蛇足ですが、無職とは？この場合、当然でしょう。

いつも思うのですが、事件が起きて記事にする場合、
職業を特定するのは職種にたいする差別につながりませんか。
無職かそうでないか、犯罪と関係あるのでしょうか。


いずれにせよ、この二人の男性によって、部屋がひとつ空いたようです。
順番待ちをしている人は、ただちに入居するでしょう。
それとも、この特養ホームはどうなるのでしょうか。
ぜひ、女性記者に取材してほしいですね。