ブーゲンビリアのきちきち日記

神奈川の米軍基地のある街から毎日更新。猫と花と沖縄が好き。基地と原発はいらない。

相模原市長 小川勇夫殿

2006年04月29日 11時24分06秒 | 米軍基地
相模原市長 小川勇夫殿         2006年4月28日

神奈川平和運動センター
米陸軍第一軍団の移駐を歓迎しない会
原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川をめざす県央共闘会議

日本政府に米軍基地再編計画の白紙撤回を求めてください。(申し入れ)


「基地の下で、もう我慢の限界。黙っていれば100年先も基地の街」そう主張し、1昨年春以来、基地の強化、恒久化計画に反対、奮闘されてきたことに心より敬意を表します。

さて、去る4月25日、貴職は額賀防衛庁長官、北原防衛施設庁長官と面談、国側から改めて、相模原市内の米軍基地の再編計画が示されたとのことであります。その内容は3月17日に示されたものとほぼ同様のもので、相模総合補給廠の一部返還と引き替えに、かえって市内基地の強化、恒久化が図られる、そんな危惧を抱かざるを得ないものでした。キャンプ座間への、新司令部の移転、陸自中央即応集団司令部の相模原市域分への移駐、相模総合補給廠への新たな施設の設置、相模原住宅地区での住宅増設など、どれをとっても強化、恒久化を示すものといえないでしょうか。

相模総合補給廠の一部返還計画で多少の上積み、小田急・多摩線の延伸化、県道開通の道は開かれたものの、代わりに、新司令部の訓練センター、軍用車両300~400両が設置、配備、自衛隊の有事使用-日米共同使用化とその代償はあまりに大きいと言わねばなりません。一部返還はあくまで、相模原市と市民の、30年来の願いと運動の成果であって、今般の基地再編計画案とは全く別個の問題ではないでしょうか。

もう一つ、指摘しておきたいことがあります。キャンプ座間-相模原市域への陸自中央即応集団司令部の設置計画についてです。1971年、座間町(当時)は苦渋の末、「覚え書き」を交わし、陸上自衛隊の移駐を受け入れました。一方、相模原市は、議会、市民ともども絶対反対の姿勢を貫きました。その結果、横浜防衛施設局は相模原市域を使用しない旨を文書で約束し、今日に至っています。したがって、今般の計画案はこうした経緯、約束を全く反古にするもので、決して受け入れることのできないものです。

今般の米軍基地再編問題は、貴職の言う「国の専管事項として、最終的には、政府が責任を持って決める事柄」だったとしても、過去の約束が全く反古にされていいのでしょうか。「基地の動向を厳しく注視するとともに、必要なことは政府と米軍に申し入れていく」の貴職の発言に倣うなら、約束を反古にし、かつ基地の恒久化につながる中央即応集団司令部の設置を認めることはできないのではないでしょうか。


以上のごとく、今般示された計画案は、相模総合補給廠の一部返還と引き替えに、かえって相模原市内の3つの米軍基地が強化、恒久化されるものといわざるをえないものです。

キャンプ座間の前身、日本陸軍士官学校は軍国主義時代の1937年、その地の農民の土地を半ば強制的に取り上げて、開校されました。そして、1945年の日本の敗戦を境に、米陸軍に引き継がれ、今日に至っています。相模総合補給廠、住宅地区も旧日本陸軍に接収され、同様の経緯をたどりました。実に足かけ70年も、その地は軍に占有され続け、市民が自由に立ち入ることは許されませんでした。その間、多くの不自由、被害、迷惑を被り、戦争と隣り合わせの生活を強いられてきました。

こうした70年の基地負担の歴史に終止符を打ちたいと、1昨年春以来、貴職は心血を注ぎ、行動されてきたことと思います。然るに、国-防衛施設庁は70年の基地負担に苦しみ、堪えてきた貴職と、市民の思いを逆なでする行動に終始してきました。国の不誠実な対応、不合理な計画には、貴職ならずとも、強い憤りを覚えました。

私どももこの2年間、2度にわたるキャンプ座間包囲行動をはじめ、今般の米軍基地再編計画に反対する行動を重ねて参りました。貴職から何度も激励のメッセージをいただきました。そして、なによりも貴職の毅然たる態度、行動に私どもは大きな希望と勇気をいただきました。行動は別でも、思いはひとつだったと信じます。

今般、額賀防衛庁長官らから示された計画案を、貴職が受諾する旨が伝えられていますが、本当にそうなのでしょうか。貴職が苦しい立場、場面に立たされていることは十分承知していますが、ここは100年先を見据えて、従来と同様、毅然たる態度で臨まれ、日本政府に対し今般の市内米軍基地の強化、恒久化策の白紙撤回を求めてください。




以上は、ブーゲンビリアの文章ではない。親愛なる友人、監視団ニュースのSさんによるものと思います。
ここに、敬意を表し、「自衛隊来るな。相模補給廠返還市民の会」共同代表として、連帯の思いを伝えます。

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