名古屋千年ゼミ

持続可能な社会について、みんなで考えます!

ゆっくり,まったり対話する場…♪

第11回名古屋千年ゼミ 議事録

2012年07月23日 | 名古屋千年ゼミ
さて、例のごとく?雨が降っていた第11回の名古屋千年ゼミの議事録です。
主催者、林が雨男であることが立証されつつあります。。

今回は住職さんが手作りピザを振舞ってくれました!
徳林寺にはなんと、石窯があるのです!

ご飯を炊くカマドも、ナンを焼くタンドゥルもあるのです!

いずれ、お寺の裏の空き地にみんなで家を建て、自給自足の生活ができるようにすることを目指しているのです。すごいですね。


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※注意※ここに書く内容は責任を伴わないものであり、また特定個人・団体の代弁ではありません。


今回はまた新しい方が4人もお見えでした!嬉しい限りです。
中には口コミやFacebookの紹介で訪れてくださった方も。新しいご縁を作っていくというのは本当に素晴らしいことです。

自己紹介をはじめました。

①自分の名前
②今どういう活動をしているか
③今、興味があること、やってみたいこと
④今日1日で、良かったこと1つ

いつもこの4項目について話してもらっています。

名古屋千年ゼミは、日頃モヤモヤと思っていることを話す場なのですが、はじめはポジティブな気分で参加してほしいという思いから、自己紹介をこのような形式にしています。

先回はあまりしっかりと名古屋千年ゼミについての紹介をしませんでしたので、今回は簡単に説明をしてから始めました。
といっても堅苦しいものではありません。名古屋千年ゼミは、「持続可能な社会の実現」に関することを中心に、日ごろ話せないような話題で対話する場ですしゃべり場です。


以下、話題の変遷とともに、箇条書きで示していきます。
※たびたび出てくる「男鬼地区」というのは、滋賀県立大学の濱崎研究室が、古民家の茅葺き体験イベントを開催した、滋賀県彦根市男鬼町のことです。
林は先日このイベントに参加したので、そのうちブログ記事も書こうと思っています。


[民俗学]
・全国行脚をして、民俗学を大成した柳田国男
・カッパは全国に同じようなイメージで伝説が存在する
・それは、江戸時代にもカッパに関する研究があり、それが全国に広まったため
・芥川龍之介の「河童」読んだことある?
・カッパの種類
・川だけでなく山にも伝説はある
・滋賀県の男鬼地区の地名の由来 平地の集落を追われた人々が住んでいた?
・集落の近くには霊山もある
・いなかの伝承はおもしろい
・現代民俗学という分野もあり、そこでは宗教や集団心理などについても研究する

[葬というもの]
・大きい会社では会長、社長の社葬が存在する
・高度経済成長時に、家から会社へと、帰属意識が変わってきた
・中高年の人々にとって居所は家でなく会社である
・昔は集落単位の葬式があったが、それが家単位、そして会社単位のものに変わっている
・亡くなるということについて、昔は今と価値観が違う
・集落単位の葬式では、それほど悲しみに満ちていることはなく、むしろ亡くなった人の生前のことについて談笑することもあった
・男鬼地区ではお墓がない 遺体を焼いて、灰をそのへんに撒く習慣があった
・マサイ族では、亡くなった者は勇者として、歌によって語り継がれる
・ライオンに殺された戦士の遺体はその場に残され、歌が作られる
・ブラジルではお墓はきれい カトリックの影響
・土着の宗教もある
・日本におけるカクレキリシタンのように、キリスト教に擬態させて信仰されてきた

[工場萌え]
・工場の配管とか、鈍く光るタンクとかを見るとわくわくする
・意味がわからない(笑)
・廃墟も好き
・工場をめぐるツアーや、映像をまとめたDVDも存在する!
・工場なんて、空気も悪いし、あんまりいいものじゃない

[人の痕跡]
・自然の中をひとりで歩くのは、そんなに怖くない
・ただ、自然の中に、人の居た痕跡があると、怖い
・男鬼地区は住民がいないが、家の中に家財道具がそのまま残されているため、怖いところがある
・帰ろうとした時に車が立ち往生し、JAFを呼ぶことになったが、その時は家の中に固定電話を探しに入ったりし、すごく怖かった 携帯電話も通じない場所にある町のため、JAFも半信半疑だった(笑)

[男鬼地区での茅葺き体験イベント]
・男鬼地区は、数十年前に住民がいなくなった
・自然学校のようなものができたが、それも、救急車が呼べないようなところなので立ち消えになってしまった
・携帯電話も通じない、ふもとから1時間ぐらいキツい山道を抜けた、谷のところにあるため、暮らしは大変だったと予想される
・住人はいなくなったが、地主さんや、周辺の住人がたまに手入れに戻ったりしているようではある
・すべて茅葺き屋根の古民家
滋賀県立大学の濱崎研究室が、年に一度茅葺き屋根の葺き替え体験イベントを企画している
・職人さんも数人呼んで、かなり大掛かりなイベント
・茅葺き屋根を完成させるわけではなく、体験、勉強するのが目的
・研究室の教授が、学生に古民家の良さ、それにまつわる人々のくらしについて勉強させたい思いで企画している

[茅葺きトーク]
・茅葺きというのは持続可能なもの
・田んぼで稲を収穫したあと、茅は何もしなくても生えてくる
・茅を刈り取り、乾燥させて屋根に用いる
・古くなった茅は田や畑にすき込むと、とても良い肥料になる
・屋根で農業用の肥料を作っているようなもの(笑)
・今の家は工業製品であり、屋根はあって当たり前、葺き替えるなんて概念は存在しないと言っていい
・そこに茅葺き屋根の葺き替えという新しい概念を持ち込めば、自分で考える力も育つ、そう期待して企画されているイベント
・イベントに参加している学生は、ディズニーランドのように、他人に楽しませてもらうようなものが嫌いになってくる子もいる
・昔は家を建てるにもみんなでやろうというゆるいつながりがあった
・今はすべて委託してやってもらう
・土のある暮らしから、コンクリート中心の暮らしに変わってきている

[田舎暮らし]
・都会で暮らしている人々の方が、田舎暮らしに対する思い、あこがれが強い
・田舎で暮らしている人々は、にわかにはその感覚が信じられない
・田舎を目指してやってくるワカモノと先住者との確執が存在する
・実際に豊田にもワカモノに紹介されるべき空家は多数存在するが、空家の紹介者の思いとは裏腹に、周りの人々との折り合いがうまくいかない場合が少なくない
・どこに行っても、よそ者という感覚がある
・通ううちに受け入れられるようになっていくが、10年くらいはかかるのでは
・豊田や常滑に事業所を持つ「m-easy」という会社
・周りの人々が優しく気を遣ってくれるところももちろんある
・村の人々で協力して行う草刈り仕事があり、それを午前中でなるべく早く終わらせるために、自分の家の前の草を少しあらかじめ刈っておくなど、協力する人たちもいる 都会では考えられないこと
・早く終わってお酒を飲みたいという思いもあると思う(笑)
・田舎を目指してくる人々は心がキレイ

[あこがれだけではダメ]
・村の人々のあいだには深いところでのつながりがある
・田舎に自販機ができることについて、先住者と新しく入ってきた人々との意見が分かれることもある 便利さを評価する前者と、近代化を批判する後者
・田舎暮らしを憧れ、イメージだけで塗り固めてはいけない
・あとから入って来た者の努力も重要
・愛知県岡崎市千万町町の「ハッピーパンチ」
・廃小学校校舎を活用し、集会場にしている場所で、学生たちが絵本の翻訳を通して国際協力をするサークルを立ち上げた
・始め怪訝そうにしていた老人たちは、集会所で寄りあいをしていた際に学生たちと酒を酌み交わし、祭りの手伝いをする話を持ちかけた
・学生たちは喜んで引き受け、力仕事を買って出た
・力仕事が町の老人たちに受け、そこから一気に受け入れの雰囲気が生まれた
・そのうち、絵本の翻訳だけでなく農作業イベントもするようになり「ハピベジ」が生まれた
・大豆の栽培を行い、週に一回農作業イベントを行っている 入れ替わり立ち替わりいろいろなメンバーが体験をする
ブログもある
・「場」があれば人は集まり、人はつながる
・自分たちの暮らしの空間を少し、外に広げれば場は作れる が、なかなか難しい
・今は、過渡期
・会社、企業ありきの価値観から脱しなければならない
・皆、世界でまだまだ競争していけると思っているが、デフレ状態から脱却できていない
・デフレ状態なのにさらに働かせればいいと幹部は思っている
・むしろ休ませたほうが能率は上がる気がするが…
・会議ほどアイデアが生まれない場所はない

[海外のこといろいろ]
・インドの経済成長 インド人は上を見ている 神、宇宙、そういうところを見て生きている
・インドは今でこそ開放政策をとっているが、昔は資本主義を拒否しているところがあった 英国支配の影響による
・開放政策によって経済成長しているように見えるが、その実は外資が参入しているだけで、その国の地力による発展ではない
・発展途上国にボランティアが行くと、現地の人々に経済成長による弊害を何とかして伝えようとする
・しかし、暮らしのレベルが違うので、全く受け入れられない
・ともかくゴハンが無いと何も始まらない
・地球的に見ると各差が大きく、満足に食べられていない人々が多すぎる
・アフリカの子だくさんは、昔から続いているが、乳児の脂肪率が低くなった現在では人口爆発の原因になっている
・先進国は人口減少が起こっている
・日本も情勢が不安定な国から見たら理想的な場所ではある
・アフリカ諸国が貧しいのは、先進国が投資して近代化させ、押し付けた債務を返せずにいるから チャラにすれば少しは改善するだろう
・下手に経済援助をすると、汚職を招く
・多国籍企業の工場ではフェアな賃金が払われていない
・ブラジルでは保護貿易が行われており、外国製品に対する関税を高くしている
・そのためブラジル国内への海外企業の工場進出が促進されている
・日本にとっては産業の空洞化だが…
・グローバル化は明らかに弊害を招いている
・日本は円高に苦しんでいる
・もはや輸出産業に頼る時代ではなくなってきているが、過去に成功した経験があるため、それを取り戻そうと躍起になっている面がある
・これ以上のグローバル化が進めるのではなく、地産地消や保護貿易を推進すべき

[どう生きるか?]
・自分と社会とに少し距離を取り、自分なりの生き方を探す
・いい意味で「ぬけがけ」をすると、楽に生きられるかも
・ネパールの人々はお金がなくても幸せそうに暮らしている…



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今回は途中で帰った方が見えたのですが、その時すでに終了時間21時をを結構オーバーしておりました。
いつ終了になるのかわからない状態ではソワソワしてしまって話に集中できないという意見をもらいました。今後は時間配分をもう少し考えたいと思います。。

また、今まで数人でやっていたのが、人数が多くなると発言機会が偏ってしまうことが多いで、小グループを作ることも検討しています。
まったり対話をするのはいいことですが、メリハリも大事だと感じました。


次回開催予定日はまだ未定ですが、おそらく8月17日(金)または24日(金)になると予想されます。皆様よろしければご参加ください。


何かご質問等ございましたら林:yuma866@hotmail.comまでお気軽にご連絡ください。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
第11回 (kuko)
2012-07-28 20:33:05
茅葺きの話、面白かったです!屋根になるし、肥料になるし、すごいね!またぜひブログに書いてね。
「おおかみこどもの雨と雪」をみたのですが、千年ゼミで話してた田舎暮らしのことを思い出しました。私自身はどうしても田舎暮らしがしたい、と思っているわけではないのですが、田舎にあこがれる気持ちはやっぱり持ってます。

ピザ、とってもおいしかったですね!

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