
2016年制作。劇場未公開、監督無名、
という、なかなかのB級感漂うホラー映画。
『エルム街の悪夢』のロバート・イングランド
が主演と謳っているけれど、冒頭の15分で
ロバートの出番は終わり。ギリギリ詐欺。
ただこれは....かなり面白い映画。
精神異常者を収容する刑務所から脱走した
6人のサイコパスが、ハロウィンの夜に
「ファンハウス」というイベント会場に潜入。
日本でいうオバケ屋敷に、本物の殺人鬼が
いるという恐怖の舞台に若者達が狂乱する。
というあらすじ。もはやこれだけで面白そう
だけれど、どうせ脚本倒れでしょ、と思いきや、
キャラクターの個性、舞台の芸術性、
丁度良いスプラッタ描写、3%のコメディ要素、
2%のエロス、恐怖の演出、など、
素晴らしい出来映えでした。
強いて言えば、もっと異常性があっても良い。
恐怖の演出ももっと過激で良い。それだけ。

殺した相手の唇と目を縫い付ける異常者。

客に客を食わせる元コックの異常者。

歯を全部抜く元歯医者の異常者。

人間を縫製する異常者。

地下プロレスの猛者。異常殺戮者。

首謀者にしてカルト集団の教祖。

ファンハウスに集結。パーティの始まり。

野外会場を盛り上げる司会者たち。
当然客は大盛り上がりで、本物の殺戮者が
会場にいるとは思ってもない。

だがこのファンハウスはリアルだ。
目の前で司会者が殺されても、演出だと
思って盛り上がる観客。確かにそうなるわ。

女保安官が駆けつける。

コメディ担当も駆けつける。
93分間、一切の妥協を許さない展開。
手抜きシーンはなく、飽きない。
オチも非常に秀逸だと思う。
見事としか言いようがない。
最近見たホラー映画の中では、
クラウンに並ぶレベルだと思った。
オススメです。子どもには、見せられない。