東大寺から二月堂へ行ってみた。お水取りのシーンは映像で何回も観ているが、実際に訪れるのは初めてのことだ。両脇が塀で囲まれた参道をだらだらと登っていくと、撮影隊に出くわした。派手派手な女性、イヤリングがひし形で大きいのが目に入ってきた。背景のシチュエーションはなかなかいい感じだ。撮影隊の人に尋ねると、旅の案内撮影という。あの女性はどうも竹下景子だったようだ。
そんなこんなで、二月堂に着いた。
二月堂の欄干から見渡す眺望は奈良盆地がパノラマだ。
修学旅行生やバスツアーの爺婆で急に騒がしくなってきたので、降りて駐車場の広場に出る。
三月堂がぽっつとある。辰年生まれの女性がお参りする寺だというので、参拝はせず。
隣の四月堂へ。堂の佇まいは質素でくら~い感じがして、躊躇したが、中に入ってみてびっくり。
国宝の仏像が9つあり、東大寺のそれを上回る。彫刻の仏像はいたる所で見受けるが、粘土に麻布を巻きつけ、漆をかける、そして粘土を壊し抜き取るという製法でできた仏像だ。外目にはわからない。張りぼて製法みたいなものだ。でも、生き生きとして時空を生き抜いてきたその姿は威風堂々として、威圧感たっぷりだ。仁王様が堂内にあるのも珍しい。仏像が王冠を被っているのも観たことがなかった。その王冠は世界三大王冠のひとつに数えられている。クレオパトラ・ツタンカーメンに引けを取らないと説明してくれた。
この堂は訪ねてよかった。外観はなんの変哲もないが、多いに価値ある寺だ。薄暗くて目を凝らしてもやっとうすぼんやりと見える程度なため、懐中電灯が置いてある。合唱した手の間から水晶玉が光輝く。なんか、得した気分になる。
三月堂・四月堂に興味のある方はどうぞ。
http://www46.tok2.com/home/arc/nara/nara_27.htm
(続く)