不適切な表現に該当する恐れがある内容を一部非表示にしています

天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

5/11 伝統芸能の今2014 12時の部

2014年05月11日 | 能狂言
京都春秋座で催された「伝統芸能の今2014」12時開演の部に行ってきました。



会場の春秋座は京阪出町柳からさらに北へバスで20分ぐらい?高台の景色の良いところにありました。

11時半開場。
入ると「パンフレットいかがですかあ~!おまけもついて1000円!」と、聞き慣れたやけに大きな声がするなと思うと、目の前に茂山逸平さんが。
前回の狛江の時と違ってホーム感満載。ええ感じ♪
逸平さんからパンフとおまけ?の手ぬぐいを受け取り、お隣の男性に1000円を渡そうとお顔を拝見すると、なんと亀井広忠さん。「ありがとうございます。」とおっしゃって1000円受け取られました。
傳次郎さんを薄くした感じでかっこいい♪
そしてお隣には、田中傳次郎さん。やっぱりかっこいい。
今回はこの御三方がパンフ係。すごっ!
もう今回はこれでほぼ目的が達せられたわ♪とかなりハイテンションでおりました。
そして近くを見ると、募金箱を持った市川猿之助さん、その隣に津軽三味線の上妻宏光さんがいらっしゃいました。
なんとなく義務感で(すみません)募金させてもらい、ピンバッチとゴールドリボンのストラップを係りの方からいただきました。

座席は中央ブロックの15列目。むちゃくちゃ見やすい席のようでした。

12時開演。
1.上妻宏光 演奏
「津軽じょんから節」
「紙の舞」

舞台に段がしつらえてあり、袴姿の上妻さん。
ものすごく力強く、かつ繊細なバチさばき?で聞き覚えのある「じょんから節」と上妻さんが作曲されたというオリジナル曲?の「紙の舞」。
曲よりも普段歌舞伎で聴く三味線の音色の違い(ってわかるんかいな)やバチの形が違いや先端がべっ甲なのかとかそんなことが気になっていました。すみません。

2.創作「三番三」
三番三 茂山逸平
三味線 上妻宏光
笛 田中傳十郎
小鼓 田中傳次郎
大鼓 亀井広忠

中央の上妻さんはそのままで上手に笛、下手に鼓に大鼓。
逸平さんが三番三を舞われました。
やっぱり逸平さんかっこいいです。狂言でぴょーーんと跳びあがるの(は?)見てみたかったんです。
広忠さんの「ひやぁーーーー」や傳次郎さんの「よぉぉおお。」、笛のぴいいーーーにあわせてかっこいいです。
能舞台で普通の三番三観てみたいと思いました。ああ、かっこよかった♪

3.創作「空破」
立方 市川猿之助
三味線 上妻宏光
太鼓 田中傳次郎

上妻さんの三味線に合わせて?傳次郎さんが太鼓を叩いて、ひとしきり聴いてから下手から紫の袴の猿之助さんが軽く舞われたって感じかなあ。
どうも時代劇で一揆を起こしそうな貧しい農村風景が思い浮かぶような曲でした。すみませんこんな感想で。

4.創作舞踊「風林火山」
立方 市川猿之助
三味線 上妻宏光

舞台が赤っぽい照明になり、いきなりテープで「ちゃっちゃっちゃぁ~ん」と大河ドラマの「風林火山」のテーマが。それにあわせて三味線、踊り。
「ああ、そうか、風林火山のテーマの三味線の音はこれやったんか!」と思いましたが、踊り自体は演歌歌手さんの第二部のようで、なんだかなあっって。テープなしで、三味線と笛とかでされたほうがと思いました。

休憩(10分)

5.トーク

福山雅治さんの猿之助襲名記念の幕が舞台バックにありました。
上手から逸平さん上妻さん猿之助さん、広忠さん傳次郎さん。

まず自己紹介ということで逸平さん「パンフレット係の茂山逸平です。」と言うと、広忠さんは「会計係の亀井広忠です。」傳次郎さんは「事務の田中傳次郎です。」となんとも素敵なコンビネーション!

逸平さんは会場限定の信玄弁当や、お菓子を「何が本職かわからない」といいながら饒舌な宣伝。
津軽三味線と三番三を演じるのは記録です。とか、ホームな京都で喋る喋る。

変わったところで演じられたことは?というテーマでは、逸平さんは三畳ぐらいのお茶室。上妻さんは何処かの外国(国名失念)で2万人の前で銃を持った人が警備する中で。広忠さんはフランスのお墓の前で哀弔の演奏とか何とか。

歌舞伎の人は真ん中へ真ん中へ行こうとするが、狂言のひとは端っこ端っこへ行くという能と歌舞伎の舞台構造の違いについてや、今回長唄デビューをする広忠さん。唄にあわせると全然合わなくて、三味線が謡だと思ったら合ったとか。

狛江の時はこの公演の趣旨や募金協力依頼を熱心にされていた猿之助さんでしたが、今回は傳次郎さんが。
ちょっとあれぇ?でした。

休憩(20分)

6.歌舞伎と狂言による「石橋」
獅子の精 市川猿之助
仙人 茂山逸平
小鼓 田中傳次郎
大鼓 亀井広忠
ほか

舞台には牡丹の花が咲く石橋がありました。
いつもの石橋ものの長唄の件があり、長いひげをつけた狂言の格好の逸平さん登場。
長唄と供に出てこられるのも変な感じ(良い意味です)。
まだ下っ端の(?)仙人だから石橋が渡れない。やけに長いし幅も狭い。谷も深い。という台詞だったような気がします。謡いながら舞いもあったし、まあ、狂言なのに作り物じゃない大道具があるのも変な感じでした。面白い。ああ、かっこよかった(そればっかり)。

胡蝶が出てきて、それからあっという間に清涼山の水の音?の件。
舞台中央のセリから獅子の精登場。
胡蝶は新体操のリボンのおばけみたいなハタハタするのを持ってます。
獅子の精の毛が白いし目立ちません。
なんだか猿之助さん踊りにいつものキレがないような気が。
舞踊を能楽の目で見てしまっていたからかもしれませんが。う~ん。

いやあ、しかし、傳次郎さんの鼓でその隣に大鼓の広忠さん。すごいなあ。やっぱり広忠さんの「ひゃぁあああああ」が素晴らしくて、長唄と三味線が聴こえません。
こんな長唄初めてでした。

今回も歌舞伎と能楽の違いを体験できる楽しい催しでした。
逸平さんと広忠さん、かっこよかった♪
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2/23 お能 「土蜘蛛」鑑賞

2014年03月02日 | 能狂言
先日(2/23)大槻能楽堂で催された「こどもとたのしむ能狂言 能の巻」を観に行ってきました。

昨年に続き2回目。今回は寝坊しまして、開場時間ちょうどについてしまいました。
そのため今回は脇正面5列目ぐらいの橋掛かりより。
それがまた良かったのです。

10時開演

昨年と同じ感じで、ご挨拶のあと「高砂」を客席のお子さまたちと謡ったあと、舞があり、能面体験の抽選。選ばれたお子さまたちが準備中のあいだ、今回使用される「土蜘蛛」のお面の説明。でしたが、真後ろのお母さんがやたらうるさくおしゃべりされていて、半分よくわかりませんでした。残念。

10分休憩

能楽鑑賞「土蜘蛛」
僧、土蜘蛛の精 齋藤信輔
源頼光 寺澤幸祐
胡蝶 水田雄唔
頼光の従者 山中雅志
独武者 福王知登
独武者の従者 広谷和夫 喜多雅人
独武者の下人 小笠原匠

歌舞伎で大好きな土蜘蛛、お能で一度見てみたいと思い、今回も来ました。
橋掛かりから後見さんが、頼光が眠っている台?みたいなものを持ってセッティング。
頼光がその台にのり、桶みたいなのに肘をつき、後見さんが綺麗な着物を肩にかけます。
病気で寝てはるということでしょう(多分)。

かわいい胡蝶が薬を持って来ましたとお見舞いに。いままで、こういう類のがなんちゃらの精でどーのこーのなんですが、人間のまま退場。
そして怪しげな僧がやってきて、いきなり「わりゃ~」っと蜘蛛の糸を吐き始める。
量がすごい。舞台もはみでて、地謡さんにまでかかってます。
頼光は名刀で立ち向かい、僧はやられて退散。
その後を追って頼光も足に蜘蛛の糸を絡ませながら退場。

何の騒ぎですかと独武者登場。
「いやいや、いきなり僧がやってきて、蜘蛛の糸吐きまくってな大変やってん。」と頼光(多分そんな感じ)
「それは大変でしたで候。私が退治して存じ上げ候。」と独武者(多分そんな感じ)。

独武者の下人が登場。狂言の格好されてたので狂言師の方ですかね?(あやふや)とくに面白おかしくというわけでなく、「これから頼光の家来たちが蜘蛛退治に行くで候。」みたいな台詞を延々と。すみません、あまりよくわからなかったです。

後見さんが作り物を持って登場。木が生えてて、緑っぽい色の幕で覆ってあります。山か何かなんでしょう。

独武者さんと従者さん登場。
作り物の前で「こらあ、出て来い蜘蛛の野郎め。」うりゃ、うりゃ、うりゃと作り物の幕を取り払います。
すると中には赤い頭で金の鬼のような様相の蜘蛛の精が。
ひゃあ、ひゃぁ~と派手なお囃子さんのなか、蜘蛛の糸を吐きまくる。刀で応戦する武者たち。
とにかく、本舞台にも橋掛かりにも蜘蛛の糸だらけ。舞台が真っ白。
周りに座っている私たちの膝にも糸だらけ。
こんなに吐くものかとびっくり。

きゃーきゃー楽しんでたら、あっという間に終わってました。
女の人も出てくるし、登場人物も多いし、糸も派手やし、お能をちょっと観てみたいという方にはオススメかも(初心者がエラソーですが)。
席も正面ではなく今回初めて座った脇正面のほうが楽しいかも。橋掛かりのそばってこんなに楽しいものなんですね。

終演後、お子さまたちがわらわらわらっと舞台のほうへ。周りに落ちた蜘蛛の糸を拾いにです。



これ。先に銀色の重りがついていて、ひやぁ~っと落ちていくわけですね

12時10分ごろ終演。

1500円はリーズナブルですが、もう、このお子さま能は卒業して、普通の公演見ようかなと今回思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

7/20「第43回堺市民能」

2013年07月21日 | 能狂言
昨日(7/20)堺市民会館大ホールで催された「第43回堺市民能」へ行ってきました。

会場には12時半過ぎに到着。開場が12時45分で自由席もある会でしたので、入り口で並ばれているのかと思いきや誰もいません。
すると隣の小ホールで待たれていました。暑いので冷房の効いたところでお待ちくださいとのこと。
「いやあ、こんな心遣いは初めてやなあ」と感激していたのですが…。

今回の座席は6列目の上手側。しかし、舞台の中央ぐらいが目付柱になっていたので、本舞台のほぼ中央を観ることができ結局良席でした。

13:30開演

仕舞(13:00~13:55)
巻絹 キリ 塩谷恵
経正 キリ 長山耕三
井筒    波多野晋
蝉丸    山本正人
天鼓    小西弘通

塩谷恵さんは年配の女性の方でした。女性だからなのか、そういう謡いなのかわかりませんがお声がよくわかりませんでした。
長山耕三さんがものすごく声の通る方で私好みでした。そういう謡いなのかもしれませんが。

仕舞って謡いがよくわかっていないので、なかなか難しいです。
楽しめるまでまだまだ時間がかかりそう。

狂言 狐塚(13:55~14:20)

太郎冠者 茂山千五郎
次郎冠者 茂山七五三
主人   松本薫

主人が田んぼの鳥の被害がひどいので、太郎冠者と次郎冠者に鳴子を持たせて鳥追いをさせる。
夜になり主人がお酒を持ってねぎらいにやってくると、太郎と次郎は狐が化けているに違いないとして、主人の杯を飲まずに捨ててしまったり、狐ではないかと尻尾をさがしたり。挙句の果てには松葉をいぶした煙を吹きかけ、主人が怒って太郎と次郎を追いかける。

千五郎、七五三さんが出てこられるだけでおかしくなってしまうから不思議です。
鳴子を持つのが嫌だから、お前持てとかの場面とか、「ひやぁ~頼うだお方でしたかごめんなさ~い」も面白かったです。

このあたりから会場が暑くなってきて、舞台に集中できず、残念でした。

舞囃子(14:40~15:05)
邯鄲 観世銕之丞
野宮 大槻文蔵

お囃子が入って大好きな舞囃子なのですが、もう暑くて暑くて気分が悪くて全く楽しめませんでした。
邯鄲なんて漢文の有名なお話なのに…。野宮も源氏物語なのに…。残念です。

休憩15分

ちょっと空調がきいてきて何とかお能は観れそうな温度になった客席。
お能の前に堺市文化振興財団の方のご挨拶がありました。
堺市民能は毎年夏の恒例行事となっているそうです。
来年3月で建替えのため今年がファイナル公演になるとのこと。
それで千五郎さんや七五三さん、銕之丞さんなどそうそうたる演者さんに来ていただいたということだったようです。
平成31年に客席数2000のホールに生まれ変わるとのこと。それまでは鳳での開催になるようです。

能 自然居士 忍辱之舞(15:25~16:35)

自然居士 長山禮三郎
童女   長山凜三
人商人  福王茂十郎
人商人  福王知登
門前の者 茂山千三郎

初めて観にいった狂言の会で面白おかしく解説をされていた千三郎さんが今回は門前の者として登場。
今日はお寺の七日説法の日だからなんだかと説明。
お声が全然違う。かっこいい。逸平さんほどではないですがギャップがこの方も激しい。びっくり。

自然居士が説法を始めると、かわいらしい女の子が小袖を持って両親追善供養をお願い。
すると、人商人が現れてこの女の子は昨日買ったものだと言ってつれて帰る。
女の子の小袖は自分の身を売って買ったものだったとわかり悲しむ自然居士。
船出しようとする人商人に小袖を投げつけ、女の子を返せ。
いや返せない。舞を舞ったら許してやろう。この烏帽子をつけて踊れ、羯鼓(かっこ)鼓?を持って踊れだの言ってそれにこたえる自然居士。そうして女の子は都に戻れることに。

またまたワキ方は福王さん。
初めてお能を観たときにワキ方が福王知登さんだったんです。
今回はお父さん(?)の茂十郎さんと登場。
もう、声がそっくりおんなじ。ちょっとこもった感じの。

シテの今回の面(おもて)なんか好きだなあ。
というか、悲しんでるとき、笑っているとき、怒っているときの表情が違って見えました。
小袖をうりゃあって投げつける件は本当に顔が怒ってるみたいでしたもん。
お能3回目にして初めてわかったような気がしました。

お衣装も紫系で派手はででなくて。私好みでした。

烏帽子をつけたり、羯鼓をつけるときって、ひたすらつけるのを待つんですね。
歌舞伎だったらお囃子でごまかしたり、共演者が踊っていたりするんですけど。
後見さん二人がかりでつけられてましたね。

羯鼓の舞では鼓を打ってるのですが、それに小鼓さんがあわせるとかもないんですよね。
まあ、別にいいんですが、どうも歌舞伎と比べてしまう自分がおります。

あらすじがわかりやすくて、踊りも何種類もあって、謡いもいろいろあって面白い一曲でした。

次はマイクや変な照明演出のない能舞台で観てみたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第一回味方團能の会

2013年03月17日 | 能狂言
今日(3/17)京都観世会館で催された味方團(みかたまどか)さんの能の会に行ってきました。

2階の自由席でしたので、開場の40分前くらいに会場に着くと3番目でした。

正午開場、入り口でパンフをいただくとお着物姿の女性とそのお子さんらしき男の子が「いらっしゃいませ。」かわいいなあと思いつつ急いで階段を駆け上がり、2階席へ。
歌舞伎の2階席と違ってかなり近かったです。
最前列の中央に席をとり、喫茶コーナー(?)で800円のカレーライスを食べ、パンフを見ているとさっきの男の子くんは味方團さんの息子さん慧(さとる)くんとわかりました。
そして今回、仕舞「猩々」で初舞台とのこと。

午後一時、開演

仕舞「箙(えびら)」味方玄

仕舞(しまい)って舞?なんですね。地謡さんが5名ほど。まったくわかりませんでしたが、普段歌舞伎で見てる踊りと違ってかっこいいと思いました。

仕舞「船弁慶」キリ 林宗一郎

キリってなんぞやと思いましたが多分おしまいの部分のことかなと思いました。
何でかと言うと、知盛の霊が出てくるところからだったからです。薙刀持ってでんっと飛び上がったりしてこれまたかっこよかったです。

仕舞「猩々(しょうじょう)」味方慧

さきほどの味方慧くんがてけてけてけと切戸口から登場。多分おじいさん?に「こっち向いて」みたいにされて謡が始まると、大きな扇を持っててけてけてけと。
思わずあたたかい笑いがおきていました。
酔っ払ってふらついているのか、よたよたなのかわからないかわいらしさがありました。
お酒を飲むしぐさもかわいかったなあ。ものすごく扇が大きくて。

舞囃子「熊野(ゆや)」村雨留 林 喜右衛門

舞囃子って演目のクライマックス部分を舞う形式のようでしたが、あまりにもお囃子さんと地謡さんが心地よかったもんですから、うとうと…。桜の扇が綺麗でした。ごめんなさい…。

小舞「海人(あま)」茂山良暢

小舞(こまい)って狂言の方が舞う舞のことなんですね。
後ろにずらっと狂言師の方々4名紋付袴で並ばれて、謡いが始まると扇を持った茂山良暢さんの舞が始まりました。地謡の1人に逸平さんが
これまで気がつかなかったんですが、能の謡と狂言の謡って違うんですね。狂言のほうがハキハキしている感じがしました。もちろん流派によって違うかもしれませんが。

一調「弱法師(よろぼし?)」味方健

一調(いっちょう)ってなんぞやと思っていましたら、小鼓さんと謡さんが舞台に。
これまた気持ちよく、うとうとうと…。すみません。

狂言「蜂」野村又三郎

演者1人、後見1人の狂言でした。
「このあたりに住まいする又三郎というものでござる。」でちょっと笑いが。本人が本人って。
清水さんでお花見をして宴会している中に紛れ込んだり、自身のお酒を木にやったり、酔っ払って寝てしまうと「ぷーーーーーん。ばちっ。」とさされてしまう。と春らしい一曲でした。

休憩20分(2時10分~2時30分)

能「道成寺」赤頭

味方團 福王和幸 喜多雅人 中村宣成
茂山千五郎 茂山七五三

さてさて、お待ちかね道成寺、地謡さん8人、お囃子さんに後見さん、鐘後見さんに演者さん含め、約20名ぐらいが舞台に。2階席から見ると圧巻でした。
しかもみなさん裃長袴姿。こんなに大勢が長袴って時代劇の殿中の場面でしかないので生で見れて嬉しかったです。
さらに橋掛かりから逸平さんや島田さん含む狂言後見の4名が太い棒にささった釣鐘を舞台中央に持ってきて、二本の棒で島田さんが釣鐘の紐?縄?を天井に上げて、逸平さんが天井のわっか(多分?)に引っ掛けて通し、そして鐘後見の方に渡されると出て行かれました。

笛が「ぴよよよおよよ、ぴいいいいいいいっ!」と鳴って始まり始まり。

「それがしは紀州道成寺の僧侶で候。新しく鐘ができたので供養をするので候。」みたいな名乗り。
なんか、今回のワキのお坊さん観たことある顔にお声やなあと思ったら!先月の初めてのお能でワキをされてた福王和登さんのお兄さんだったんですね。いやあ、そっくりでした。

始まったとたん、客席から「がさがさがさがさがさっ!」と紙をめくる音が。何かと思ったら、謡の本?プリント?を広げている音でした。すごいな、私ももっと好きになったらするのかな。

「これ能力(のうりき)よ」と橋掛かりに座っていた千五郎さんが本舞台に。

今日は女人禁制だから女人を入れるなわかったなと言いつけられるが、美しい白拍子が橋掛かりから登場。
朱色っぽくて、金糸がキラキラ。下にはウロコ模様のお着物。
僧侶にダメだと言われても一存で入れてしまう。

烏帽子を被って舞を始めるのですが、小鼓と大革のたまに「よおおおっポン!」だん!っとちょっと動く、「ひゃああ、カン!」とダン!とそしてシーーーーンと静まりかえった状態。ちょっと動くの繰り返しが10分15分くらいあったでしょうか。
ごくたまに地謡さんがささやくような謡。これがまた眠りを誘うのであります。

なかなか進まないのでウトウトしかけたところ、大革さんの「ひゃあああああきゃああああ。」となんとも形容しがたいお声に「カン!」と鳴ると、烏帽子を脱ぎ捨て小鼓と大革の激しい打ち合い、それにこたえるような激しい舞。そして地謡。なんともかんともかっこいい。私これが観たかった!

鐘後見さんが4人がかりでえっちらほっちらと吊り上げた鐘の中に入ったかと思うと跳び上がりその瞬間に鐘が落ち、見事すっぽり鐘の中に。
その様子をじっとみつめていた千五郎さんと七五三さん。鐘が落ちたと同時に千五郎さんはひっくり返る、七五三さんはごろんごろん転げまわる。すごい。

びっくりしたなあ。鐘が熱いぞ。ちょっとお前僧侶に言うてきてえや、これまでの仲やんか。いやいやできることとできないことがある。嫌じゃ嫌じゃと七五三さんは逃げてしまいました。

ただそれだけの間狂言でしたが、間(ま)が良くて、台詞のたびに大笑いしてしまいました。1階まで響いてしまったのでは?とちょっと心配。

そして千五郎さん僧侶に報告。さて、蛇が出てくるのかと思いきや今度は僧侶が女人禁制のいきさつを謡い始める。ああ、まだかいなあ。ちょっと長いよなあ、でもワキさん座ってばっかりで出番ないからこれくらいないとなあと思いつつ、ウトウトしかけてしまいました。ごめんなさい。

それでは祈祷をしましょうと、数珠をじゃらじゃらじゃらじゃら…。私の好きなパターンです。
すると鐘が動き出し、白い着物に隠れた蛇が出てきました!
白に金の三角のウロコ模様、袴?は赤かな朱色かなライトで良くわかりませんでしたが。赤い毛になって般若の面で、アンテナ棒みたいな棒はキラキラしてました。

ひたすらジャラジャラジャラジャラと僧侶の三人。揚幕あたりまで追い詰められたり、一瞬やられたかのようにうずくまったりしながらも、橋掛かりの終わりのところ(何というかわからない)でうぎゃーっと。
僧侶三人はキレイに三角に並んでいました。美しいなあ。

そしてわああ、やられたああ。みたいな感じで蛇は退場、暫くして僧侶も退場。

狂言方さんがまた鐘を片付けに出てこられて、きや逸平さん

お囃子さんも退場されたあと、地謡さんが残り、附祝言。
何を謡われていたのかわかりませんが、めでたい曲だったんでしょう。

4時20分ごろ終演。

約2時間、すごかった。疲れましたが面白かったです。

田中傳次郎さんのお兄さん、亀井広忠さんの大革の掛け声?すごかったです。なんとも形容しがたいお声でした。傳次郎さんをあっさりした感じの男前さんでしたし。(何観に行ってんだか…)
逸平さんもたくさんお目にかかれたしい 良かった良かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はじめてのお能鑑賞

2013年02月24日 | 能狂言
今日(2/24)大阪能楽会館で催された「こどもとたのしむ能狂言 能の巻」を観に行ってきました。
自由席でしたので開場30分前に会場につきましたら、一組の家族の方が待っておられるだけ。
ちょっとすると、大人の若い方、年配の女性などなど、30人くらいの列になりました。
大人1人の鑑賞はどないやねんと思っていたので安心しました。
9時半開場予定でしたが外も寒かったせいか、9時20分に開けてくださいました。

先月、茂山家のお米とお豆腐の会を観たばかりなので、どこが良く見えるかわかっておりました。
それで、真正面ブロックのいちばん右側に座りました。
今回は目付け柱?があるので真正面だと橋掛りが見えないのでした。

おこさまのためのお能の会ですので、おこさままみれ。
でもみなさんお行儀が良い。さすがです。

9時開演

ご挨拶とお能の歴史を軽く大西礼久さんがされたあと、「謡に挑戦」ということで、「高砂」の一節が書かれた紙を手に立花香寿子さんご指導でみんなで謡います。
ピンポンパンのお姉さんみたいな立花香寿子さん。
「みなさん、おはようございます。」といわれると、会場のおこさまたちも元気な声で「おはよーございますっ!」と。なんてお行儀がいいんだろう。気持ちよかったです。

「高砂」って、時代劇で祝言のときに「たかさごやこのうらぶねにほをあげ~て~」なんてよく聞きますが、実際なんのことだかわかっていなかったんです。
なにやら、高砂(兵庫県)と住吉(大阪府)の松が根がつながっている相生の松を見るとかなんとかで船旅をしている様子を謡っているとか。とりあえず松がつながっているから結婚式で謡われるとか説明されていたかと思うのですが、ちょっとあやふや。

それで、このピンポンパンのお姉さん、説明のときは本当に声が高いのに、「高砂」を謡われると何とも低くてかっこいい声なんです。後ろから「おおおおおっ~。」って声がしました。
そして拍手~。すごいすごい。女性の方もいらっしゃるんですね。知りませんでした。

2回ほどお姉さんについて謡ったあと、実際お囃子の方が舞台に出てこられ、本番。
曲は続いて、舞もありました。

能面体験の抽選のあと、おこさまたちの準備の間、荒木健作さんによるお囃子説明。
能管は竹でできていて、いぶして作られている。今お使いなのは300年前のものだとか。
小鼓は1年以内の馬の革でできている、胴は桜の木。左手の紐を握っていくと高い音になると、ぽんぽんぽんぽん…と徐々に音が変わっていきました。面白い。
大鼓は演奏前に乾燥させて使う。素手でたたくと痛く怪我をするので指は和紙で、手のひらは革でガード。
太鼓は牛の革でできていて、中心の4センチくらいの革の部分だけを打つ。マタエモン台という台に載せて使う。マタエモンさんが作ったからそういう名前だとか。人の形になっていて面白かったです。

太鼓 大鼓 小鼓 笛 謡 の順番に並ばれる。雛人形の五人囃子もこの順番で並べてくださいとのことでした。へぇ~。

そのあと、能面体験のおこさまたちが順次舞台へ。すりあしの手ほどきを受けたらしくぎこちない歩き。
面のほうが顔より大きいおこさまも居てかわいらしかったです。

10分休憩

能楽鑑賞「安達原」
里女 鬼女 梅若基徳
山伏祐慶  福王知登
共山伏   喜多雅人
能力    善竹隆平

10分ほど大西礼久さんの解説の後、始まりました。
「般若といえば『桃太郎侍』かと思いますが、般若は女性なんですね。」という説明に笑ってしまいました。多分ほとんどの親御さん、「桃太郎侍」見てない世代かと思います。

まずは橋掛りからお囃子さんがすり足で登場、その後地謡さん6人が登場。先ほどの立花香寿子さんもいらっしゃいました。
そして後見さんが橋掛かりから大きな四角い箱みたいなものを静々と舞台中央に置かれ、そして始まり始まり。

いきなり「ぴよよよよーきゃぁーーーっ」という能管が開始の合図?
「いよぉぉぉ~」ぽんっ!カンっ!とお囃子が。すごいすごい。ナマナマナマ!
それだけでさぶいぼものでした。

橋掛りから山伏さん二人登場。普通の人間は面をつけないそうで。「私は旅の阿闍梨。日が暮れたけど宿がなく探している。」みたいなことを謡っておられました、というより終始台詞は謡ってはるんですね。
知りませんでした。
中央の箱は何かと思っていたら里女が中に入っていました。庵だったんですね。
糸車は何かと山伏。里女は糸車を回しながらなんか無常を謡ってます(たぶん)。
山伏が泊めてくれ、里女はええけど中見たらあきませんで。と橋掛りで一度振り返ってから、出て行きました。

まどろむ山伏。まどろむといっても座って、左手をまげて、目をつぶっているだけ。
橋掛りに座っていた能力が庵が気になって仕方がない。
中を見ようとすると山伏が起きて「こら、見るな、近くで寝なさい。」と。
なんどか問答をしているうちに山伏が寝入ってしまい、能力は中を見ると、軒の高さまで人の骨があるとビックリ。代わりの宿をさがしてまいりますと退場。

その間が間狂言というみたいです。(たぶん)全くの狂言師さんだけで話が進むのかなと思いきや、能の方とからむんですね。台詞まわしが違って面白かったです。
善竹隆平さん、ええ声してはりました。狂言観にいきたいな。

般若の面に白い髪、三角の模様の着物の鬼女が登場。
うわっ、桃太郎侍みたい!(←やっぱり思った私)
「見たなあ。」

さてここから楽しみにしていました、山伏が数珠をじゃらじゃらじゃらじゃらとするところ。
地謡さんがお経みたいな四文字熟語謡ってはる中、山伏が鬼女を追い詰めます。
橋掛りまできて、また本舞台へ戻ってきてと。
お囃子は太鼓も加わってとっても派手。地謡さんもお経ちっくで派手。そして山伏のじゃらじゃらじゃらじゃらの音に、鬼女の凄み。うおーーーー、楽しい。

鬼女はお経で弱ったのか去っていき、山伏も去っていき。
すると、お囃子さんが椅子をたたんだりして橋掛りから退場、地謡さんたちは切戸口から退場。
いつのまにか終わっておりました。

12時20分終演。

■□■

おこさま向けの会だったので端折って演じられるのかと思ってましたがそうでもなさそうでした。
1時間たっぷり堪能。
お能ってすごい。
お話は歌舞伎の「黒塚」が好きなので知っていました。
狂言も何度か観ていてなんとなくどういう風に観るのかわかっているつもりでしたが、やっぱりお能は違いますね。
やっぱり狂言のように、まず「私は何某で何々してます。」とうい説明から入って、状況は観客の想像にゆだねていました。
違いは台詞がみんな謡ってはるんですね。そしてお囃子の伴奏付き。地謡さんは歌舞伎でいう義太夫もののような感じで状況と人物の気持ちとかを謡ってるようでした。
そして、面をつけていて狂言よりもお衣装が豪華でした。
おそらくいきなりこれを観てもサッパリだったと思います。歌舞伎と狂言を観ていたから面白かったと思えたんだと。

いやあ、有意義なはじめてのお能鑑賞でございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10/28「春蝶・逸平の一緒に遊びまSHOW!」

2012年11月03日 | 能狂言
先日(10/28)京都・大江能楽堂で催された「春蝶・逸平の一緒に遊びまSHOW!」に行ってきました。

今回は自由席ということもあって開場の、1時間ほど前に会場に行きました。

入り口前に立つと、木の香り。古いお寺の匂いです。
30分ぐらい前から、わらわらとお客さんがこられて、並び始めました。
みなさん、ぼやぁ~っとした(ええ意味です)というか、ほわあんとした、あたたかぁい感じの方々。
後ろから聞こえてくる話といえば「この前「みどりの窓口」っていう噺聞いてんけどね、すごいも白かったわ。」「去年やったかな、新歌舞伎座で『文七元結』やってたでしょ。」とか。私も話に入れてください!と言いたくなりました。やっぱり、狂言を観られる方って、古典芸能がお好きなようですね。
って、わたしもそんな感じですかね。特に古典芸能が!って気持ちはありませんが、。

10分くらい前になると、関係者の方が準備され始め、5分前には紋付袴の茂山逸平さんが入り口に。
おおおお、入り口より背が高いです。つっかえてます。
黙ってたらかっこいいです。黙ってたら8月狛江で「パンフレットあまってますよお~っ。」の人には見えません。
ああ、入り口でお出迎えかあ、嬉しいな♪って思っていました。

14時半開場。

入り口の段の前にゴザが敷かれていて、そこで靴を脱いで番号札もらって、階段上がってチケット渡そうとすると。

逸平さんが立ってはるやないですか!

今日の主役がもぎりですか!

ひょ~~~~~~~。

知らなかったら、ただの人みたいでした。かっこいいのに。



さて、能舞台のお部屋に入りますと…。

「すごーーーーーーーっい!」と大声で叫んでしまいました。

いやあ、さすが築105年!明治に立てられたという能舞台。
客席が桟敷なんです。二階もあって。なんとも趣きのある会場です。
永楽館や金丸座みたいというと変ですが、そんな感じ。

舞台のまわりはパイプ椅子が2列ならべてあって、私は初心者のくせに、ほんとの真ん中の階段のまん前に座ってしまいました。ちょっと寝てしまったらどうしようかと一抹の不安があったのですが…。

まわりのパイプ椅子席はみんな埋まって、桟敷は正面側2列ぐらいみんな埋まって、下手はまばらに、100人ぐらいでしょうか。こじんまりとした感じ。

15時開演

舞台上手の奥の隅っこにあるにじり口みたいな(なんというのかわからない)ところから、桂春蝶さん、茂山逸平さん登場。

春蝶さんはうぐいす色っぽいきれいなグリーンのお着物で、ジグゾーパズル?蝶?みたいな絵柄がありました。
逸平さんは先ほどの紋付袴姿。やっぱり大きい。

いやあ、みなさんようこそお越しで。みたいな、なまぬるい感じで今回の会の紹介。

靫公園でのポスター撮影のお話。
最初はカップルみたいに水を「うわぁ~っい」ってやってたんですが、、やっぱりおっさんでしょう?だんだんかけあいになって、前身びしょぬれになったとのこと。
そしてパ○ツを買いに、スーパーラ○フへ春蝶さんが行き、すぐ履くからとレジで袋破ってくださいと頼んだとの落語のマクラのような笑い話もありました。

逸平さん、やっぱり能舞台なのか、共演が仲良しの春蝶さんだからかなんだかわかりませんが、前回の狛江の「伝統芸能の今」のときよりずっとリラックスされてるような感じでした。


新作落語「妄想族」桂春蝶(15:10~15:35)

狂言「右近左近」(←うこんさこんやと思ったらおこさこなんですね)をもとに春蝶さんがかかれた新作落語。
東京のとあるバー?スタンド?で東京の代官山に住む男と大阪出身の女がデート。二人は恋人同士で男は転勤か何かで大阪に引っ越すことになっていた。
互いに東京と大阪とで話が合わないと言い出す二人。だんだん妄想に走っていく。

出囃子が鳴り、橋掛かりから春蝶さん登場。

マクラは10分ほど。今年から春蝶さんは東京にお住まいだそうで。きっかけは鶴瓶さんに「勝負にでてみいひんか」と言われたからとか何とか。東京に引っ越して、鶴瓶さんに挨拶すると「そんなこと言うたかなあ。」と。
どんな落語家さんでも鶴瓶さんが出てきます。ほんまにすごい人ですね、鶴瓶さんって。

大阪人は自虐的。東京の人がブレスレットを「これ18金」というところ大阪では「これ100均」っていいますもんね。とか、大阪人は第三者でものを言う。「ちょっと兄ちゃん待ったりいや。」とか。
面白かった。

まあ、内容は昔からよく漫才である大阪と東京の文化の違いのネタで、こんな二人が恋人同士なのかというツッコミはなしにして、テンポ良く、面白かったです。

特に「代官山のようなおしゃれなところに住みたい」という男に、「瓢箪山?茶臼山?」とか、「関目高殿?」とかなんか大阪の人でも必ず知ってるのかという地名が出てきて大笑いしました。
ここ京都なんですけど。

それから、妄想でタコが靴下が欲しいと、「普通だったら3足1000円やけど、ユニクロなら4足1000円。大丈夫。」春蝶さんタコ上手いね。前聞いたクラゲの話でも思いましたが。

あっという間の15分でした。

新作狂言「犬の目」

落語の「犬の目」を元に逸平さんがかかれた新作狂言。
「犬の目」を知らない私でしたが、面白かったです。

逸平さんともう1人の方(お名前失念)お二人で。

男A(役名がわからないので)が十五夜のお月見に男B(逸平さん)を誘う。
男Bは目が悪かったが、清水さんの観世音に犬の目をもらってから良く見えるようになった。
しかし、犬の目だからあまり月が前のように良いと思えなくなった。鼻もきくし、耳も聞こえる。男Aの噂話も聞こえた。柱を見るともよおすようになってしまった。
噂話を聞きたい男Aは男Bに聞きだそうとするが、逃げられた。そんな話だったような。

何せお話より、かぶりつきで観る狂言。歩き方や表情、所作など気になって気になって。
やっぱり、直角に歩かはるんやなあとか、逸平さんものすごい大きな声で、会場がとても音響がいいので響きまくり。でも、例の膝上あたりに手を置いて、ちょっと猫背気味の姿勢で、あんな大きな声。肩も動いてないし。どこからあんなに言い声が出るねんと、ただただ感心しておりました。

「新作やのに新作っぽくない新作」と始まる前に逸平さんが言うてはったように、そんな感じでした。
景清が生き馬の目を抜いて奉納した?だから目もよくなると職人がお参りしてその目を入れてもらいよくなった。男Bはなかったから境内の野良犬?の目を洗って陰干しして入れてもらった。(←ちょっとあやふや)とかいう台詞がありましたが、そのあたりかな?落語は。

中入り(10分)

中入り後はテーマ「酒」ということで古典の狂言と落語を1つずつ。

古典狂言「抜殻」(16:05~16:45)

大名が太郎冠者に遣いを出そうとする。いつも酒を一杯やってから行く太郎冠者。飲みすぎて道中寝てしまう。懲らしめるために大名は鬼の面を太郎冠者にかぶせる。目が覚めて水を飲もうとした太郎冠者は水に映った自分の顔を鬼になったと勘違い。帰宅すると大名に出て行けといわれる。水に身を投げようとすると面が取れ、鬼の抜け殻でござる。ちゃんちゃん♪
というようなお話だったような。初心者なためわからないのですが…。

大名からお酒をもらう太郎冠者(逸平さん)お酒を飲むしぐさがまるで落語。
その時に、「おお!狂言は落語みたいなもんかあ。」と思うと、これまで気になっていた、ちょんまげがない、顔がすっぴんで現代の頭というのがどーでもよくなりました。
落語家さんも着物着て噺されますけど、すっぴんですもんね。気になりませんもんね。
しかも能舞台はセットがない。なるほど、そーいうことかと、目からウロコでした。

逸平さんやっぱり声大きい。ええ声してはります。ほれぼれしました。

水に顔を映す件、舞台の際までこられて、私の目の前で驚きはるので、私も驚いてしまいました。

面がとれるところ、逸平さん舞台の上ででんぐり返り。そして面が取れました。
こんなアクロバティックなこともあるんですね。びっくりです。

先に見た新作「犬の目」より、こちらのほうが新作っぽいような気がしました。
わかりやすくて、面白かったです。

古典落語「八五郎出世」桂春蝶(16:45~17:15)

「妄想族」のときは見台を使てはりましたが、今回はお座布団だけ。

特にマクラもなしにお噺が始まりました。

大工の八五郎の妹お鶴はお殿様に双眼鏡で見初められてお城にあがることになり、手がついてご懐妊。跡継ぎを生む。
お鶴の懇願でお城に出向く八五郎。目録狙いで行くが、出された酒に酔ってしまう。
お鶴がそばにいることがわかった八五郎。目録は要らない、母親に一目孫を抱かしてやってくれ。
雰囲気を変えるために都都逸を。それで何かわかりませんが、サゲが「鶴の一声」

春蝶さんの都都逸はええ声してはりましたね。

おそらく、八五郎が母親に孫を抱かせてやりたいとかいうところがキモだったのかなあ。

もともとは江戸落語から来たお噺だそうです。


終演後、またお二人が舞台に。
ありがとうございました。とひとこと挨拶されてお開きになりました。

こんなにたくさんで前売り3000円。すごいねえ。

■□■

開演前はもぎりをしてはった逸平さん。
終演後はなんと!

下足番!

札を渡したら、靴を出してくれはるんです。

私の番になって、「ひやぁ~」となっていると、

「人手が足りないもんで…。」と逸平さん。何もきいてないのに。

面白すぎ。

逸平さんに出してもらった靴を履いて、出口へ。

すると、「ありがとうございました。」と春蝶さん。

春蝶さんも人のよさそうな方でした。さすが、花緑さんと仲良しさんだけあるわあ。

来年も、もし開催されたら行きたいと思います。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9/9「伝統芸能の今2012」昼の部

2012年09月15日 | 能狂言
去る9/9東京狛江市エコルマホールで催された「伝統芸能の今2012」に行って来ました。

小田急狛江駅に着くと、すぐ隣に建っている商業施設の4階にエコルマホールがありました。
すごく明るいロビーで、入ると奥のテーブル二つに、浴衣姿の猿之助さんがパンフレット、同じく愛之助さんがゴールドリボンのグッズの販売(募金)を呼びかけていらっしゃいました。
猿之助さんは、「さあ、さあ、買わないといけませんよお。」と、あおるような雰囲気で、愛之助さんは「お願いしますぅ。」(関西弁なまり)の腰の低~い感じのいつものふにゃふにゃした笑顔でした。
スッピンの猿之助さんを間近で拝見するのは初めてでした。
いやあ、お肌つるつるでビックリしました。そりゃ、舞台の女形が綺麗なワケですわ。

ぴろぴろぴろぴろ~♪っとテープかなっとおもいきや、猿之助さんのテーブルの横で笛を吹いてはる方が。
笑点のテーマに続いてキューピー3分クッキングのテーマ、多分ソプラノリコーダー?となんか日本の縦笛?を二本口にくわえて、両手で穴をふさいだりして、スゴイ!!
あまりにもすごすぎて、ずっとそばに立って聴いていました。曲が終わるごとに拍手とかしたりして。
ビバルディの春も、ものすごく美しかったです。

ホールに入ると、なんともこじんまりとして、清潔な雰囲気でなかなか良い感じ♪
10列目の下手側の端っこだったんですが、よく見えることが分かり上機嫌♪

12時5分開演

新作狂言劇
源平争乱「六道の辻」

舞台には能舞台のように(?)所作板が敷かれてありました。下手には橋掛かり?っぽいものも。

先ほど笛を吹かれていた方と、太鼓や鼓とか鳴り物の方が座られていて、
閻魔大王の猿之助さん登場。
深緑?の着物に袴、しゃくを持っていました。
「私は閻魔大王です。」と狂言口調で言われるのでおかしくて、おかしくて。
近頃、死者が極楽ばかりいってしまうので困って六道の辻にやってきた。

閻魔大王が昼寝をしていると、平清盛の弟、平忠度が橋掛かりから謡い?ながら登場。お金を取りに帰っているとやられてしまった。このお金で何とか兄のいる極楽に行きたいと。
時おり、タイミングよく「ちーっん。」とおりんみたいなのが鳴ったのに大笑い。
先ほどの猿之助さんと違い、本職の茂山逸平さん。どこまでお声が出るのってぐらい響き渡っていました。
青いお着物で、袴でした。

今度は源頼朝の兄、源義平。憎き清盛の首をと、薙刀を持って勇ましく。
本舞台に立ったところで、見得!すっぴんでもかっこいいわあ。
白いお着物に紫の袴姿の愛之助さんでした。

極楽に行きたい二人は閻魔大王に頼み込むが、閻魔大王は二人とも地獄に落としたい。
力ずくで極楽に向かった義平、「地獄の沙汰も金次第」と金を渡して頼み込む忠度。しかし、この世は金も紙くず同然で価値がないと、逃げる忠度を追っかけていく閻魔大王。
舞台には金袋が。
後見さんがやってきて、募金と書いた箱に入れて持って行きました。
いい話で面白かったです。

狂言なんだか歌舞伎なんだかよく分からないお芝居?でした。
でも、歌舞伎役者さんがいくら頑張っても狂言師さんにはかなわないんだなあと。
5月に狂言を観にいったときは「こんなに力んでセリフ言わんでも。」って思ったんですが、今回は「もっとお腹から声だして!」って言いたくなりました。エライもんです。
動きや表情、セリフが歌舞伎と狂言でこんなに違うもんだなあと勉強になりました。

15分休憩

座談会(45分くらい)

緋毛氈の敷かれた長いす二つ、左側に田中傳次郎さん、茂山逸平さん、猿之助さん、愛之助さんとお座りになっての座談会。
司会は田中傳次郎さん。

1回目からずっとチャリティーとして公演を重ね、今回は4回目。

小児癌の子供を守る会(ゴールドリボン?)への寄付、1人1ワクチン。今回は700名収容の会場なので700人の子供たちが救えるとか。
パンフの収益はすべて寄付されるとか。皆さん、パンフお買いになりましたか~と猿之助さん。
「お金を募金というと、日本ではなんでお金でとか言われるかと思いますが、お金でいいんです。物資は捨てられるんです。」それから、「寄付も1企業に頼めばいただけるんですが、あるお寺の住職さんがやはり一人ひとりのご寄付が大事なんだと。だから、こうしてお願いしています。」とのこと。
そして、どうして子供たちへの寄付なのかについては、「大人だったらある程度運命だ、因果応報だと納得できることもあるでしょう、子供はどうですか、理解もできないのに終わってしまうかもしれないんです。」
そして、「子供たちはこれからの世界、日本を担っていく未来があるんです…。」とまるで選挙の演説のような猿之助さんのとめどない力説。
それをフォローするかのように傳次郎さんが「われわれ、20年後、30年後、こうしてお客様がいらっしゃるかどうか分かりません。是非、この活動をご家族、ご近所さん、そうですね、最低8人は大丈夫ですね。」とか言われてました。
そして今回初参加の愛之助さんは「よく、街で募金をされてる方がいらっしゃるじゃないですか、でも募金しても一体どこへ行くんだろうって不安じゃないですか。今回はきちっとあて先が分かる、きちんと確実に届くということで参加させてもらった。」とのこと。

能楽と歌舞伎の方たちと一緒にするのは大変。

もともと能楽は武士、歌舞伎はといって庶民のものでした。
今でも、ご一緒するのは緊張しますと猿之助さん。

逸平さんが、「昔じいちゃん(ひいじいちゃん?)が顔見世行くときは洋服を着て、マスクをして、眼鏡をかけて変装してばれないように行っていた。」と昔のエピソードを。
それから、茂山千作さんが坂田藤十郎さん、中村富十郎さんたちと武智歌舞伎に参加しているときは能楽協会から破門させられそうになったとのこと。
武智歌舞伎については少し知っていましたが、破門なんていううエピソードは知らず、弟さん(?ちょっとあやふや)千之丞さんとかもそうなん?って思ってしまいました。

笛の一噌幸弘さん登場

みずから、ミュージシャンと名乗るお能の笛方一噌幸弘さん。
普段は能管(←多分能に使う笛?わからない)3種類ぐらいですが、十数種類?の笛を吹くことができるとか。実際また2本口にくわえて即興演奏。すごすぎ。
「日本の伝統芸能ということで、二本…。」とボソッとダジャレを。
それがきっかけで、畳み掛けるようにダジャレを連発。
猿之助さん悶絶、田中傳次郎さんはこの一噌ワールドをどのように収めようか困られている様子。面白かったです。
一噌さんはいっぺんに5本まで吹くことができるそうで、CDに収録されているとか。CD出されてるだけで驚きましたが、演奏会もされているとか。
どの世界にもおかしな人(良い意味です)がいてはるものだと感心しました。

来年も愛之助さん参加?

話の流れで、是非来年も参加させていただきたいと愛之助さん。
すると傳次郎さんが「われわれは契約書がないんです。今言われました、そしてお客様が証人です。」
すると客席から拍手が。さてはて、どうなることやら。

最後は愛之助さんが、締めのご挨拶を。

個性的な4名の同世代の伝統芸能の方たちのお話は尽きることなく、ずっと聞いていたかったです。
しかし、田中傳次郎さん、良いお声でシャキシャキとした仕切りぶり。かっこよかったです。

20分休憩

創作舞踊「龍神」

舞台が薄暗くなり、ドライアイスの煙がもくもく…。
傳次郎さんの太鼓(?)どーん、どん…。
一噌さんの笛がぴーーーーっ、ひゅろろろろろろ…。
時たま二本になったりで、それがハモってるのでひとりで吹いてらっしゃらないみたい。

しばらくすると、逸平さんが格子の着物の狂言の姿(←何て言うのかわからない)で登場。
ちょっと猫背っぽく、両手を太ももにおいて、狂言の語り(?)
龍神がどこにいて、どーのこーのだったと思います…。
ものすごく長くて、終始、場内に響き渡るような大きなはっきりとした声。
かっこいいなあと思いました。

退場後、龍神の猿之助さん登場。

お顔は土蜘蛛の精とか黒塚の鬼になってからみたいな青い隈取で、能装束風?の白い着物で裏地が青。頭もふっさふさの青い蜘蛛の精のような鬘(←何ていうかわからない)、そして龍神を表しているのでしょうか、頭に龍の冠をしていました。

それで、歌舞伎舞踊というより、お能のような踊り?舞?でした。
左右に足をすりすりすり~。
ぐるぐる回りながら左右に移動。
袖もぐるぐる振っていました。
クライマックスではだだだだんだだだっっていうので、大迫力。

猿之助さんより注目してしまったのが、演奏のお二人。

田中傳次郎さんの鼓、「ぃよぉぉぉおおおお~っ、ぽんっ!」「いよっ、ぃよぉ、ぃよおおおおおお~、いよぉっ、いよぉ、ぃよおおおおおおお。」って感じでひたすら良いお声。かっこいいい。
この「いよお」って(←何ていうかわからない)、音楽だったんですね。驚きました。
普段、歌舞伎で能取りものを見ていると長唄さんが「いよお」って言うてはりますが、全然違いますね。(←あたりまえ)惚れぼれしてしまいました。

件の笛の名手一噌幸弘さんは、2本吹いて、片方はずして他の笛を変えたり、クライマックスでは金管楽器系の笛が混じり3本に。アンデス風(←意味不明)の雰囲気満載の曲調で、田中傳次郎さんの鼓とあいまって独特の世界になっておりました。

お能が分かれば楽しめたのかもしれません。よくわかりませんでした。ごめんなさいです

終演後、ロビーには浴衣姿の逸平さんがパンフを売っておられました。
背が高くて男前さんなんですね。黙ってはったらかっこいいのに。(←言い意味ですよ)
5千円を出しておつりをもらおうとしたご婦人に「あ、5冊ですかぁ、ありがとうございます。」とか、
「パンフ、まだ余ってますよぉ~。」と関西なまりで呼びかけ。
いいキャラクターしてはるなあと思いました。

今回、愛之助さんと猿之助さんお目当てで行ったんですが、すっかり能楽の御三方の魅力に取りつかれてしまったようです。
ある意味罠にまんまとひっかかってしまいました。

さあ、お能にも挑戦してみるか。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お豆腐の和らい'12 動画撮り放題狂言会

2012年05月05日 | 能狂言
昨日(5/4)京都府立府民ホールアルティで催された「お豆腐の和らい'12 動画撮り放題狂言会」に行ってきました。

そのタイトルの通り、動画、写真撮り放題の狂言会。
チケットの裏には「撮影機材をお忘れなく」なんてありました。
しかも、撮った動画、写真は好きに使用してもかまわないと!


13時30分開場。
なんだか、ロビーには狂言師らしい方がたくさんお出迎え。
多分チケットのもぎりの方もご家族かお弟子さん?だったのでは?

「なんかこの人テレビで見たぞ。」
「は?」
「へ?」
「こんなフレンドリーなん狂言って?」みたいな。

主催される方たちがこうであると、お客さんもなんかゆるゆる感満載。
伝統芸能なのに、歌舞伎よりも古いのに、この心地よさって何?って気分で客席へ。

普通の舞台があるのかと思っていたら、ちゃんと四角い舞台と、花道?、渡り廊下みたいなの(「橋掛(はしがかり)」というそうです)があって能楽堂っぽくなってました。
(一度しか能楽堂に行ったことがないのであやふやですが…汗)

私は5列目の中央部に着席。
会場から流れてくるアナウンスは「携帯の着信音はマナーモードで。」
電源切ったら撮れませんもんね。笑ってしまいました。

14時開演。
紋付袴姿の狂言師の方(茂山千三郎さん)が登場。
早速みなさんシャッターの嵐。
「この人、こんなにすごい人なん?」と一応私も一枚。



お話がお上手な方で、「アンケートの鉛筆は必ず返してください。あとで削って使いますから。」とか、「狂言を真剣に楽しみたい方もおられると思います。今日はこんな会です。辛抱してください。」とか、「ファンクラブはクラブSOJAといいます。ソジャとはフランス語で大豆の意味です。なんでフランス語なんかわかりません。」などなど。
のっけから、大笑いしてしまった私でした。
そして、ひとつめの演目「茶壺」の解説があり、始まりました。


「茶壺」(14:20~14:45)

昨年11月に永楽館で歌舞伎の松羽目物として観た演目。
ものすごく面白かったので、原作を観てみたいと、実はこれがお目当てでした。
どうしても歌舞伎と比べた感想となってしまいますが、すみませんです。

花道…ではなく、橋掛から中国方の物が茶壺を背負って登場。いきなり大声で自分はむちゃくちゃ酔っているみたいなことを言いながら。びっくりしました。
そして七三(ではないよなあ)ぐらいのところで一度、バタン。

その後、舞台にやってきて寝込んでしまうと、すっぱがやってきて、この茶は自分のだといって、茶壺の取り合いに。



目代がでてきて、自分が何者なのか、お茶の入日記(産地や銘柄)をそれぞれに言わせる。

先に中国方が言うのをすっぱが聞き耳。



そして結局どっちかわからず、二人に舞を舞わせるが結局わからず、目代が茶壺を持ってしまう。

橋掛から退場。そして中国方とすっぱも追いかけるように退場。

二人で同時に舞うところは面白かったです。
やっぱりすっぱがちょっとずれてました。

とってもお能ちっくで(あたりまえですが)、そんなに力んで言わんでも…。とか思ってしまいました。
舞うといっても、三味線や鼓があるわけでなし、謡いがありましたかね。
なんか寂しいなあ…と思ったのが正直な感想です。

しかし、鳴り物がない分、ほんと狂言師さんを見るって感じですね。
セリフ?の抑揚とか表情とか所作とか。
鬘も化粧もなくて、スッピンですもんね。
すごいなあ。
特に、中国方の者を演じられた茂山宗彦さん、汗ぼたぼた床にしたたり落ちてましたね。
すごく体力使いはるんやなあ、と思いました。


休憩15分

ダイジェスト狂言(15:00~15:45)

合間、合間に先ほどの茂山千三郎さんの解説が入りながら4つの演目を少しずつ。

「鼻取相撲」





大名と太郎冠者が相撲をとってると大名は鼻をつままれて負けてしまう。それならと、鼻に何かをつけて一勝負。それでも負けてしまう。みたいな話のようでした。大名が白い着物なのは裸であることを現しているとか。

「栗焼」



ひたすら台所で栗を炒っている太郎冠者。
扇子をパチンパチンと鳴らして、栗に切り目を入れている様はまるで落語のようでした。


「鎌腹」

何か三人が追いかけっこ。一瞬でした。なんだったんでしょう?写真も撮れませんでした


「濯ぎ川」







昭和28年に書かれた新作狂言らしいです。
嫁姑婿の3人。膨大な家事を箇条書きに書いた紙を持たされている婿。嫁が洗濯物の着物を川に落としてしまい、拾おうとすると川に流されてしまう。嫁を助けろと姑。しかし紙に書いていないから助けないと婿。自分が主人だなといい含めた後、嫁を助けるが今度はどうして助けなかったのかと追いかけられる婿。

これはおもしろかったです。
ちゃんと観てみたいと思いました。
狂言にも女の人がでてくるんですね。室町時代の小袖みたいなお着物きてはりました。黄色で綺麗でした。
それから姑はお面をかぶってはりました。狂言にもお面があるんやなあと。


「菌(くさびら)」(15:45~16:01)



おしまいはまたきちんと1本。
これは数年前に観たことのある演目で、ただお庭にキノコが生えたので法力で退治してもらおうとすると増えて増えて、お坊さんも逃げてしまうというお話だったと思います。

きのこさんがわんさか。歩き方が独特でかわいいです。
子供さん(双子さんらしい)や普通の雨傘を持った人が客席から出てきたりと何かと面白い演出になってました。


終演後のロビーにも先ほど出演された狂言師の皆さんがお見送りや、団扇にサインしたりと大サービス。ファンの方の熱気もすごかったです。
また、歌舞伎になった狂言を観にいきたいと思います。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする