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天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

3/23 南座 三月花形歌舞伎昼の部

2014年03月30日 | 歌舞伎
去る3/23、南座へ三月花形歌舞伎昼の部を観てきました。
今回も先週同様、座席は後部中央ブロックでした。

1.吹雪峠

直吉…亀三郎
おえん…梅枝
助蔵…松也

吹雪の中の山小屋でのできごと。
登場人物はわずか3人。兄貴分の妻と密通した男助蔵と、その兄貴分直吉、
夫を捨て今は助蔵の妻おえん。
助蔵とおえんが吹雪の中みつけた山小屋で暖をとっていると、同じく直吉が入ってくる。
始めは助蔵に口移しで薬を飲ませるなど仲睦まじい助蔵とおえんであったが、直吉に刀で脅されると一変、助蔵はこんな女殺してくれ、おえんは本当は直吉を愛していると命乞い。
二人の様子を哀れに思った直吉は「命を大事にしろ」と一人大吹雪の中小屋を出て行く。

いやあ、良かったです。ちょっと亀三郎さん力み過ぎ?という感じもしましたが、これくらいで丁度良かったかも。
松也さんってこう頼りない子分が上手いですね。瞼の母の時も思いましたが。時代劇にどんどん出て欲しいです。

2.素襖落(すおうおとし)

太郎冠者…松緑
太刀持鈍太郎…亀寿
三郎吾…巳之助
姫御寮…新悟
次郎冠者…松也
大名某…権十郎

吹雪峠でちょっと重たい気分をぱぁっと明るくさせてくれるかと思った狂言ものでしたが…。

狂言ものだからあらすじ読まなくてもわかると思って見始めたのですが、太郎冠者の松緑さんが何言ってるかわからない。先週と同様、声が通ってなく、口の中でもごもご言ってる感じ。かろうじて大名某の権十郎さんがものすごく良いお声だったので、かろうじて、大名のおじさんのところへ迎えに行ってこい、というのがわかりました。

さて、おじさんの家には家来の巳之助さんと松也さん、おじさんの娘の新悟さんがいて、わお、美男美女、声の通りもよいなあと思っていましたが、太郎冠者が振る舞い酒を飲んで酔っ払って、踊りを所望する段になると、あわわわわわ。三人さん頑張って欲しいです。
そして、太郎冠者が那須与一の話を語りだすと、また何言っているかわからない…。
今回義太夫さんと長唄さんの掛け合いで、那須与一と義太夫さんが言ってはったのでかろうじてわかった次第。
踊りになると松緑さんはお上手でした。

さて帰って来て、素襖を隠したり見せたりする笑いの場面なんでしょうけど、何を喋っているのかわからない太郎冠者に、めちゃくちゃ良いお声の権十郎さんと亀寿さん。
ううううん。笑えな~い。

番付に長唄禄丈さんとあったのに、舞台にいらっしゃらなかったのもさらにテンションを下げていたのでした。
狂言は背景が無いので、声がいちばん大事ということが今回よくわかりました。
狂言でも観てみたいです。


3.与話情浮名横櫛 (よわなさけうきなよこぐし)
木更津海岸見染めの場
源氏店の場

与三郎…菊之助
お富…梅枝
蝙蝠の安五郎…團蔵
鳶頭金五郎…松緑
和泉屋多左衛門…彦三郎

2週間前に「切られお富」を見ていたので、はて与三郎が切られるって?と原作はこっちなのに、不思議な感覚でいました。

木更津海岸で出会った伊豆屋の若旦那与三郎とやくざの妾お富。
二人の仲を知ったやくざに与三郎は体をめった切り、お富は海へ身を投げるが商人和泉屋に助けられ、妾として囲われる。
ゆすりの蝙蝠安と供にお富宅へ訪れた与三郎。妾となって暮らすお富へ恨みつらみつらつら。
しかし和泉屋は与三郎に金を渡す。そして、彼はお富の兄であることをお富に明かす。
それを聞いていた与三郎。一緒になろうと誓う二人であった。

菊之助さんは素晴らしかったです。
木更津海岸見染めの場ではものすごくかっこいい二枚目の若旦那、源氏店ではドスのきいた声のならず者。
差がはっきりしていて気持ちよかったです。恨みを言う段は本当素晴らしかった。
というのも、4年前に見た弁天小僧がちょっと中性的だったので、どうかなと思っていたのですが、大変失礼いたしましたでした。

海岸を散歩する段では松緑さんと二人客席を歩いて、花道横の席と席の間を通って花道に出て本舞台へ。
後ろの席でとても楽しめました。
花道で酔っ払いに絡まれると松緑さん「あっしはさっき飲みすぎましたので。あ、こいつ(菊之助さんのこと)は宮川町で飲みすぎまして。」と笑いをとられてました。

お富の梅枝さんも色気があって良かったです。もう少ししたら切られてもいいかも。

できれば一幕増やして、与三郎が切られる場が見たいかも。

ああ、次に菊之助さんにお会いできるのはいつかなあ。
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3/15 南座 三月花形歌舞伎夜の部

2014年03月22日 | 歌舞伎
去る3/15、南座へ三月花形歌舞伎夜の部を観てきました。

今回は1階後部中央。初めて座ったのですが、結構よく見えるもんですね。

1.御摂勧進帳(ごひいきかんじんちょう)2幕

第一幕 暫 山城国石清水八幡宮の場

熊井太郎…松緑
稲毛入道…権十郎
鷲尾三郎…亀寿
下河辺行平…巳之助
川越太郎…松之助
岩手姫…廣松
村雨姫…新悟
音羽丸…松也
女鯰若菜…萬次郎
是明君…彦三郎

女暫の男版と思いながら観てました(いえいえ、これ逆)。
男だけあって、花道で座ってはるときは迫力満点。合引をずっと後見さんが支えてはりました。
お茶?お冷?を別の後見さんが持ってきて、両手の凧みたいなのをガバっと開けるときも後見さんが手伝ってはりましたね。この凧みたいなのは松緑さんのところの紋でした(多分)。
大薩摩さんの肩衣の紋がやっぱり三升。

ずっと巳之助さんと新悟さんが舞台にいて美男美女で綺麗でした。
廣松さんは初めて拝見。女形さんなんですね。
最初上手にいたときは左側に手を上げていて、後で下手に移動したら手が右側に。知らなかった。
意外な前髪の松也さん。迫力あったなあ(苦笑)。

女鯰若菜が萬次郎さんというのもなんか意外。女暫では菊之助さんや七之助さんだったもんで。
花道の熊井太郎に「橘屋のねえさん」と言われてたなあ。

印象的だったのが4人のお公家さん。「ふなっしー」だの「おもてなし」だの寒いギャグ満載。客席が凍っていました。

おしまいには巳之助さんと廣松さんが南座初お目見え、ああめでたいと松緑さんの手締めがありました。
巳之助さんすごく観ている感じがしたのは、松竹座や私が東京に観に行ったときに出てはることが多いからだったんですね。

第二幕 芋洗い勧進帳 加賀国安宅の関の場

武蔵坊弁慶…松緑
富樫左衛門…亀三郎
源義経…梅枝
常陸坊海尊…松之助
山城四郎…廣松
駿河次郎…竹松
鷲尾三郎…亀寿
斎藤次祐家…團蔵

上手の御簾から一瞬勧進帳が聴こえたような気がしたのですが、気のせいかしらんと思いながら、勧進帳なのに舞台が荒事ちっく。
鳥屋口から弁慶以外の義経一行が花道七三で、さて安宅の関ですがどう越えましょうみたいな台詞。
義経もべらべら話すので、ものすごくわかりやすいなと思いました。
鷲尾三郎の亀寿さん、もしかして初めて拝見かも。亀三郎さんよりさらに爽やかな口跡でいいですねえ。

義経一行が捕まりそうなところ、真っ赤いでたちの弁慶が花道から登場。
隈取もあるし、荒事ちっく。
やっとここで、富樫の亀三郎さん登場。なんと良いお声なんでしょう。
聞きほれている間にまた引っ込んでいかれました。出番短すぎ。普通の勧進帳で山伏問答が観てみたいものです。

富樫が通行許可しているのに斎藤次祐家は弁慶を捕らえて木に縛り付ける。義経一行が関を越えたとわかると、実はわしは弁慶じゃあと大暴れ。
番卒たちの首を次々はねる。その首を斎藤次祐家たちがバスケットボールのように舞台中央の桶に放り込んでいく。
おしまいには弁慶が桶の首を芋を洗うようにかき混ぜていくのであった。

わかりやすくて面白かったのですが、どうも。
というのも、暫も勧進帳も主人公の松緑さんの台詞の発声と間がものすごく悪かったのです。荒事ではなかったですがこれまで観てきてそんな風に思ったことなかったのですが。お身体の調子でも悪いのでしょうか?


2.京鹿子娘道成寺 道行より鐘入りまで

白拍子花子…菊之助
所化…松也、巳之助、竹松、新悟、廣松

さてさてお待ちかねの本命の菊之助さんの娘道成寺です。藤十郎さん(当時鴈治郎)のと、富十郎さんのしか観たことがなく、約20年ぶり。
最近お能の道成寺を観たばかりですので、もう本当に楽しみにしていました。

所化さんたちが「聞いたか~聞いたかぁ」と状況説明。これから桜の下、般若湯や天蓋で楽しもうというところ、花道から黒地に桜の刺繍(だったと思う)の美しい白拍子が登場。「是非中に入れて欲しいので候。」「女人禁制だから入れないので候。」みたいな問答があり、お能だからやっぱり候なのかあと思いました。

いつのまにやら、舞台中央上手よりに座ってはった浄瑠璃さんが横にスライドして退場(いつも笑ってしまう)、そしてぶわっと長唄さんたちが舞台に。

なんと杵屋東成さんに禄丈さん、三味線には禄山さんもいてはる。きゃぁ~。禄山さんがスッキリして男前さんになってはる。
鳴物は笛二人、鼓三人、大革に太鼓。豪華じゃないですかぁ。

菊之助さんは黒→赤→引き抜きで鴇色→引っ込んで肩脱ぎで薄い緑→引っ込んで藤色→引っ込んで黄色っぽい袖に大きな柄→引っ込んで紫の着物に黄色の帯→引き抜きで白い着物、帯も黒に。鐘に上って肩脱ぎで鱗模様。

三味線「ちりりん、ちりりん…」にあわせて鞠つきの振りがすごかったなあ。
手ぬぐいを持った踊りではゆっくりした曲調で眠たくなりそうと思ったところ、長唄さんのそれぞれのソロパートがあり、気がついたら禄丈さんであわわわわ。と。
銀色の音のなる何か(名前がわからない)を手にして踊るところは、三味線の主旋律が一人、四人は伴奏っぽく、それに三人の鼓の掛け合い。踊りも激しく、もう大変(私も)。

所化さんたちが祈っても蛇の亡霊の威力はつよく、脚をあげてひっくりかえってしまう。
髪の毛振り乱す清姫の亡霊。

お気に入りの役者さんにお気に入りの長唄さん、今回は踊りは観たいは、長唄さんも気になるはで、とっても大変興奮した道成寺でした。
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3/8 国立劇場「車引」「切られお富」

2014年03月15日 | 歌舞伎
去る3/8、国立劇場大劇場で歌舞伎を観に行ってきました。
今回は江戸文化歴史検定の特別企画「歌舞伎鑑賞と舞台裏見学」に参加したのでした。

11時に劇場に行くと、受付でチケットと番付をくださいました。
席はなんと1階2列目。
わざわざ東京まで来て良かったなと、テンション上がりまくり。

席に行くと周りはやはり江戸検定の方たちで、年配の男性が多かったかな。
いつもと違う雰囲気。「歌舞伎はあまり知らないんだけど勉強のために見るよ。」みたいな。
私みたいな超ミーハーな歌舞伎好きな方はいらっしゃらないようでした。

12時開演。

1.菅原伝授手習鑑 車引

松王丸…中村錦之助
梅王丸…中村萬太郎
桜丸…中村隼人
藤原時平…坂東秀調

3年前に松竹座で観たのは上方版の松嶋屋スペシャルでしたが、今回は萬屋スペシャル わーい。

最初は編み笠かぶっている梅王丸に桜丸。敵がでてきて脱いだらものすごい隈取の萬太郎さん。女形っぽい隼人さん。
上方版は桜丸は鴇色でしたが、今回は赤地に桜の刺繍でした。

萬太郎さんここ数年、成長著しいような気がします。「ががが、ぐごごごご」はもうひと息って感じかな。でも、見得は迫力あったし、ものすごく頑張ってはった。
隼人さんは変わらないかなあ。義太夫さんとずれてたとこもあったような。頑張ってほしいなあ。

松王丸の錦之助さんはやっぱりかっこいい。とってもお上品な松王丸でした。
永楽館で観た引窓の濡髪長五郎もかっこよかったからなあ(←関係ない?)。荒事もいいなあ、錦之助さん。

時平の秀調さんはちょっと迫力不足だったかなあ。舌出して「うわああ」というところもあんまり強そうじゃなかったなあ。

おしまいの絵面はとっても美しかったです。


2.處女翫浮名横櫛(むすめごのみうきなのよこぐし)切られお富 2幕6場

お富…中村時蔵
与三郎…中村錦之助
海松杭の松…市川男女蔵
若い者喜助…中村萬太郎
若い者太助…中村隼人
お滝…上村吉弥
赤間源左衛門…嵐橘三郎
穂積幸十郎…坂東秀調
安蔵…坂東彌十郎

絹問屋赤間源左衛門の囲い者のお富は、以前夜船で契りを交わした若侍・与三郎と再会。そしてまた近くの出会い茶屋に入ってしまう。お富に好意を持つ赤間の手代安蔵の策略によりお富は赤間に体中を切られ殺されかける。赤間は実は盗賊であった。しかし安蔵に助けられ、そのまま夫婦として暮らす。そこへ旅の途中の与三郎に再会。彼の父はお家の宝刀を盗まれた咎で切腹、その刀の行方を探っていた。その刀が古道具屋で200両で売られているという。お富は赤間が今女郎屋を営んでいることを知り、安蔵をそそのかしてゆすりに向かう。守備よく200両を手に入れたお富だったが…。

三代目時蔵さんの当たり役をやっと初役で演じられるという当代時蔵さん。
以前も女暫の初役だった時を観てましたので、なんだか嬉しい。

元ネタの「切られ与三」も観たことがない私。全くあらすじを知らないままでしたが心配無用でした。

序幕
第一場 藤ヶ谷天神境内の場

花道から若侍の錦之助さん、声が先ほどの桜丸の隼人さんとそっくり。やっぱり親子やなあ。
錦之助さんはこんな二枚目がいいなあ。
下女を連れたお富さん、時蔵さん綺麗です。
美男美女、今も好きです茶屋へ行きましょう。綺麗やったなあ。時蔵さん&錦之助さんペア初めて観たかも。
悪の男女蔵さんに彌十郎さん、似合ってます。

第二場 赤間妾宅の場

安蔵の策略でやってきた海松杭の松、あれえ、あっという間にやられちゃったよお。
お富さんをみんなで刀でなぶり切り。いたたたたたた。時に歌舞伎は残酷だなあ。
血糊のついたツヅラを抱えた安蔵が花道を引っ込みます。すごい展開よなあ。

二幕目
第一場 薩[土垂]峠一つ家の場

幕が開いたら、旅人の眉なしの奥さん役で純弥さんが。台詞もあった。なんだか嬉しかった。
しかしまあ、運よく与三郎が火を借りにたずねて来たもんだ。全身傷だらけになったのは与三郎のせいなのにまだ好きですとお富さん。挙句の果てに刀代の200両何とかします。どこまでお人よしなんだあ。
序幕のかわいいお富さんも良いけど、髪を結ってなくて、櫛ななめ差し?のお富さんも色っぽいなあ。

第二場 赤間屋見世先の場

女郎屋赤間屋の若い者に萬太郎さんと隼人さん。
萬太郎さん、昨年の松竹座の女殺油地獄のときに世話物いいなと思ったんですが、今回も雰囲気出てました。
ほんと成長されてるなあ。
逆に隼人さんは、こういう役より五人男の浜松屋の若旦那って雰囲気かな。
穂積を店に通してから、下駄箱の札みたいなのを箱から取り出して、柱にカンカン打ち付けていたのはどういう意味があるんやろうと気になっています。

花道駕籠から登場のお富さん。「お久しぶりでございましたあねえ。」かっこいいなあ。格子の着物に黒い羽織がまたかっこよさ倍増。

第三場 同奥座敷の場

さてお富さん、赤間に200両せしめようとゆすりにかかります。七五調の台詞が気持ち良い。
そして吉弥さん扮する赤間の奥さんお滝登場。あんたの傷は75箇所?78箇所?(ちょっと失念)だから、100両も渡せないよ。お富さんとお滝のバトル。お富さんは下手側に座っていて、お滝さんはそっぽ向いて上手側を向いていたので、私の席からは両方の表情が見れてすごく楽しかったです。
時蔵さんと吉弥さんが交代されても良い感じだと思いました。しかし、吉弥さんの江戸弁の啖呵って聞いたの初めてかも。かっこよかったぁ。
結局200両渡すことになって、お滝さんが赤間に「鍵。」と言う台詞がまた良かった。
そしてお富さんが「女将さんも良い人だねえ。」という台詞が最高。笑いもおきてました。私もその一人。
この場、三人が煙草すぱずぱしてはって、三人とも煙管を持つ位置が違っていて興味深かったです。
しかし煙たかったなあ。なんせ2列目でしたので。
首尾よく200両せしめて帰途に就くお富と安蔵。花道で安蔵に200両持っていかれたお富さん。やりとり面白かった。

第四場 狐ヶ崎の場

せしめた200両を持って高飛びしようとする安蔵を待ち伏せしていたお富。
「包丁を盗んで、どこどこを先回りして蚊にかまれながら待っていたんだ。」むちゃくちゃ丁寧で説明な台詞。時代劇ちっくで大好き♪
傘で応戦する安蔵。浮世絵にもある傘を破いて見得を切る件はやっぱりいいなあ。
なんとかかんとか安蔵をやっつけたお富。
すると、その場を与三郎と質屋が通りかかる。すぐさま売ってしまうと質屋に明け方まで待ってくれと懇願する与三郎。お疲れのお富が「与三郎さまあ、200両~。」ぼろぼろなお富もなんのその。「何も言わずに礼を言うぞ。」と受け取る与三郎。そしてすぐさま帰参してしまう。
おーい、好きじゃなかったのかい?
ああ、やれやれと一息つく間もなくお富に捕り手がやってくる。包丁で応戦するお富。さてはて…。
ツケ打ちがなって、型を決めた後、これぎり口上で幕となりました。

■□■

番付によると原作を現代にも納得がいくように改めたとのこと。
きっかけから幕切れまできちんと辻褄が合っていてわかりやすく、ご都合主義満載で歌舞伎というより普通の時代劇のようなツッコミどころ満載で面白かったです。
初心者の方も楽しめたんじゃないでしょうか。
時おり見得もあり、また七五調満載の台詞が心地よく、楽しかった♪
関西でまた時蔵さんが演じられるなら観たいです。

私の周りは江戸検定の方ばかりなので、とってもお静かな観劇。
私のような超ミーハーな観劇ではなく、知識、教養としての観劇という雰囲気で、スミマセンでしたと申し上げます。
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11/2 明治座『十一月花形歌舞伎』昼の部

2013年11月04日 | 歌舞伎
去る11/2、明治座十一月花形歌舞伎昼の部を観にいってきました。

今回は花道ブロックの前方。丁度七三の正面。テンション高すぎました。

1.鳴神 1幕

鳴神上人 右近
雲の絶間姫 笑也
所化白雲坊 猿三郎
同 黒雲坊 門松

前回観にいったときは途中寝てしまって、ちょっと何がなんだか理解できていないところがあったのですが、いやあ、こんなにエッチだったとは!

所化のお二人が花道から「聞いたか~、聞いたか。」と登場。またぐらで温めたお酒だの蛸だのお話。

そしてしばらくすると、花道からカネを鳴らしながら雲の絶間姫登場。笑也さん、なんじゃこりゃ。というくらい、かわいいというか、美しいというか。もう、何これ?というくらい。かわいいお衣装もお似合い。ずっと七三で鳴神上人さんとやり取りしていて、合引に座られるもんだから、ず~~~っと、笑也さんばっかり見とれてました。声も澄んでいるので台詞もかわかりやすくて。50歳超えてらっしゃるんですよねえ。奇跡だと思います。

本舞台に行って、女人禁制で上人さんところでは話せないということで、所化二人に亡き夫の馴れ初めを話す絶間姫。川を渡ってのところで、そんなに裾を上げてはりませんでした。このほうが想像力をかきたてられるかなと思いました。
こんなに美しかったら上人も気絶するわな、と納得してしまいました。
だんだん庵から前のめりになってくる右近さんの上人も良かったなあ。見てるこっちがそんな気分になってきてましたもん。

さて、本編はここからで。
口移しで水を飲ませたお姫様。いやん、えっち。
そんなこんなで、上人の弟子になると絶間姫。所化二人は剃髪用具を取りに退場。
さて二人っきりになると絶間姫、癪がおきた、お腹をさすれと上人に。

胸元に手をやる上人。右近さんの顔がえっちでねえ。なんなんでしょうねえ。
「おおおおっ!ふたつの取っ手があ!」「それは乳でございます。」
と、また喜んでお腹をさすろうと胸元に手をやる上人。さらにえっち。
乳で、その下は何とかで、癪を起こしたお腹をさすって、それでさらに進んで、「ごくらくじょーどぉ!(極楽浄土)」と叫ばれたときにはこっちが恥ずかしかったです。笑也さんがもうなんとも言えない表情で。
なんなん。これは!
夫婦になるしかないと杯を交わして、庵でべっといん!

上人が寝入った隙に縄を切る絶間姫。滝つぼから龍がどろんどろんどろんと。立派な龍でした。こうでなくっちゃ。
雷鳴がとどろき、大雨が。役目を終えた絶間姫は花道を引っ込んでいくのでした。

あとは、怒り狂った上人の大立ち回り。ぶっかえりで炎の衣装になって、柱巻きの見得だのいろいろあって、15人くらいの所化さんと立ち回り。円陣?の上に乗ったり、崖の上からトンボきる所化さんとか。おもだかやって感じで迫力満点。飛び六法で引っ込んでいかれました。ものすごい汗で大迫力でした。

いやあ、こんなに綺麗なお姫様見たの初めてかも。笑也さん満喫しました。はあ、よかったなあ。


2.瞼の母 2幕5場
   
番場の忠太郎 獅童
金町の半次郎 松也
お登世 春猿
半次郎妹おぬい 新悟
板前善三郎 猿三郎
金五郎 猿弥
半次郎母おむら 右之助
水熊のおはま 秀太郎

今回の大本命がこの作品。獅童さん絶対上手いやろうなと楽しみにしていました。
予想以上に良かったです。

9歳のときに別れた母を探して股旅の忠太郎。弟分の身代わりにならず者を斬り、弟分を堅気にさせ、追われる身となりながら、江戸で料亭の女将となっている母を探し出し、対面するが認められず、そのまま去る忠太郎。

中村錦之介さんの映画で有名ですが、未見で、今回初めて。長谷川伸作品ってなんかこうどこまでも不運で可哀想というイメージがあったのですが、これはそうでもなかったんですね。

弟分の松也さん、かっこいいし、台詞は良く通るし上手かった。映像の時代劇に出演されれば良いのにと思ってしまいました。

先月の松竹座公演ですっかりお気に入りな新悟さん。貧乏な村娘だったのですが、けなげな娘がまた上手い。声も良く通るし、すばらしい。裾が短くて足首が見えたのですが細い細い。びっくり。
先月は背の低い愛之助さん相手だったので、ものすごく膝を曲げてはったのですが、今月も角度は緩め(松也さんが背が少しあるので)でしたが、でも立ってる間ずっと曲げていて、それで上半身はまっすぐで。すごかったのが、家の中に入るとき、膝を曲げたまま走っていって、頭がぶつからないように入って行かれたんです。後々膝とか腰とか大丈夫なのかしらん。

松也さんの母の右之助さんがまた良かったです。これまでも拝見したことはあるのかと思いますが、忠太郎の手をとって筆を動かす件とか、息子想いの台詞が胸を打ちました。

水熊でのおはまと忠太郎の対面の場は正直泣けてきました。
とにかくずっとおっかさんに会いたくてたまらなかったと忠太郎。息子だと気づいたけれど堅気でないから正直な気持ちになれないおはま。
「上の瞼と下の瞼を閉じればおっかあの顔が浮かんでくる。」忠太郎の台詞はもうあきません。うるうるうるうる。

帰りがけの忠太郎とすれ違った妹お登世の春猿さん。
「あの人はだあれ、おっかさんと顔が似てたけど。前におっかさんが話していた忠太郎兄さんじゃないの。どうして追い返したの?店の半分を譲ったっていい。私は生まれたときからずっとおっかさんの側にいた。兄さんは違う。」もうこの台詞で目頭が熱くなりました。こんなに性格の良くてかわいい春猿さんも久しぶりというより、初めてかも。ちょっと新派ちっくやなあと思いましたが、私の涙腺を刺激するには良かったのかも。

秀太郎さん、9月の不知火検校での金のためなら娘も売ってしまうという悪女も見事でしたが、今月は正反対、娘を守るために目の前の息子に正直になれず嘘をついてしまうおはま。ちょっと意地悪い感じが本当に上手い役者さんやと思います。

おはまとお登世が忠太郎の後を追って探しに来ても「あってやるもんか。上の瞼と下の瞼を閉じれば…」でまたウルウル。おはまが忠太郎に会いたいと思っていても、もう忠太郎にはその心がなくなったのか、おっかあと妹のためにその場を去ろうと思ったのか。

本当、歌舞伎じゃない獅童さんが大好きです(←ものすごく褒めてます)。毎回感動させていただいて感謝でございます。

3.供奴
   
奴松平 松也

桜咲く吉原で主人とはぐれてしまった奴、松平が提灯を持って花道からやってきて踊りだす。

見得もタップダンス風な振りも、なんとなくこなれてない感がありました。
ごめんなさいです。
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9/22 新橋演舞場 九月大歌舞伎 夜の部 「不知火検校」「馬盗人」

2013年09月28日 | 歌舞伎
去る9/22、新橋演舞場へ九月大歌舞伎夜の部を観てきました。

今回はとちり席。よく見えるご機嫌な席で始まる前からテンション高かったです。

1.不知火検校 2幕14場(16:30~19:40)

按摩富の市後に二代目検校 幸四郎
奥方浪江 魁春
指物師房五郎 翫雀
生首の次郎後に手引の幸吉 橋之助
湯島おはん 孝太郎
丹治弟玉太郎 亀鶴
若旦那豊次郎 巳之助
娘おしづ 壱太郎
夜鷹宿おつま 高麗蔵
鳥羽屋丹治 彌十郎
岩瀬藤十郎 友右衛門
母おもと 秀太郎
寺社奉行石坂喜内 左團次

大好きな幸四郎さん演出で36年ぶりの上演とのこと。橋之助さんまでご出演。きや♪

場ごとに気になったことを書きつらねます。

第一幕
第一場 浜町河岸はずれ
ある雨の日の夜、魚屋の富五郎は雨宿りしているあんまが25両持って国許へ向かうと知り、あやまって殺めてしまう。
その時生まれた子供が目が見えない。
この因縁で富市が生まれたってこと?あんまりお父さん、悪い感じがしなかったなあ。

第二場 深川佐賀町富五郎住居
七年後、あんまの修行中の富市。家が貧しいのを母親に嘆く。父親に内緒にと小遣いをやる。
実は客先で金を盗んだり、流しのあんまで儲けたりすることから、師匠からこないよう言われる。
怒った父親は富市を謝りに師匠の元へむりやり連れて行く。

もう七つのころから悪の道へ。両親はそんなことないんだなあ。

第三場 浜町河岸
十年後、すっかり成人した富市は按摩富の市として働いていた。
すれ違った若い男女をだまし、1両儲ける。
しかも、親孝行するためと周りの人たちをだますしたたかさ。

巳之助さんと壱太郎さんの若者コンビ。
人のいい若旦那がぴったり、ちょっと面倒なことにかかわらないでよな町娘?の壱太郎さん。よかったなあ(*^_^*)

この場やったかなあ(あやふや)検校さん「仕込み杖でもついて、倍返しでもしてやろう。」とか言いはったんですよねえ。アドリブやったそうですが、この日は「半沢直樹」最終回の日やったから?
むちゃくちゃ笑いました。

第四場 神田佐久間町旗本岩瀬家の居間
旗本岩瀬が留守の間に屋敷を訪れた富の市。岩瀬の妻浪江は富の市の師匠検校から30両を借りようとしていた。それを断るために富の市は来たのだったが、代わりに貸すといい、さらに按摩するといいながら手篭めにしてしまう。

魁春さん、その容姿から今まで敬遠していましたが(すみません)意外と良かったです(ああ、ごめんなさい)。脳内変換できました(ほんとうにごめんなさい)。目が見えないから香りがいいとかなんとか思うのかなあ、とか思ったりして(まだ言うか!)。

第五場 同じ居間
翌日、一夜を明かした二人。そこに主人岩瀬が戻ってくる。
さて、預けた30両を返してくださいと富の市。話が違うと言いたげに浪江は返す。
事実を知らない岩瀬は謡いを聴いて帰れと。またの機会にと富の市。

友右衛門さん上品であほうな旗本、上手いわあ。
しらじらしい、富の市の幸四郎さんとの間が最高。
ええい、だまされた、うううううな魁春さんも良かった(脳内変換済)。

第六場 武州熊谷堤庚申塚
熊谷宿に近い街道。旅人が癪を起こし苦しんでいるところに通りかかった富の市。
旅人が200両を懐に持っていると知ると、針で治しましょうと殺めてしまう。
それを見ていた生首の次郎に半分の100両を渡すと、江戸の口入屋鳥羽屋を訪ねるようすすめ、二人は別れる。

懸命に按摩をしているようでも、殺めるんやろうなあ、ああ、やっぱり刺した。必殺シリーズの主人さんの仕事シーンみたいなワクワク感♪針を刺した後の富の市「はい、これで一生癪は起こりませんよ。」軽い感じで怖いというより、面白い。その感じかとても絶妙。
股旅姿の橋之助さん、かっこいい、オトコマエ!!

第七場
鳥羽屋の屋敷
三年後、鳥羽屋の丹治と玉太郎兄弟と組んで仕事をしている富の市。
次は師匠の家に押し入って金を奪おうという。
おっかない兄弟はついでに富の市もやってしまおうと決心。

弥十郎さんと亀鶴さんのコンビって初めてかも。なんかいい感じ♪

第八場
横山町検校の居間
初午の日の夜。初代検校と妻は寝酒を楽しんでいるところに富の市が帰ってくる。
先にやすむと富の市は別室へ。
検校夫婦が千両箱を開け、小判を眺めているところに鳥羽屋の兄弟が押し入って夫婦を殺めたあと、次に富の市をと思ったとき、生首の次郎とともに富の市が現れる。すべてわかっていた富の市は次郎を江戸に呼び寄せていた。奪った金を奪う悪人たち。

セットが二階建てで、検校夫婦は二階でした。それが上下してかなり凝った演出でした。
特に富の市が二階から小判をちゃらんぢゃらんと落す件。時代劇でよく出てくる演出が生(なま)で見れて嬉しかった。
初代検校さんも根っからいい人でもなかったんですねえ。お金がイチバン。妻は毎日小判を磨いて、二人で顔にあててスリスリ。いい人たちだったら、嫌な気分になったかもしれませんが、なんか痛快(?)な気分でした。
なぜか次郎が現れるって、ご都合主義も嬉しい♪やっぱりこうでなくちゃ。

第二幕
第一場 二代目検校の居間
二代目検校となった富の市は贅沢三昧な毎日。
屋敷に浮世絵の一枚絵にもなった美女湯島の茶屋女おはんとその母が招かれていた。
おはんを妻にしたい検校。しかしそっけないおはん。
幸吉として検校に仕えている生首の次郎の女房おつまが、おはんを手に入れるための策を話す。

確かこの幕が開いた途端に幸四郎さんが三味線弾きながら唄ってはったような。
さすが、いいお声でした。もっと聴いていたかったです。

孝太郎さん、申し訳ないけど浮世絵にもなった美女には見えなかったなあ。
ただの愛想の悪い猫好きの大工の娘、みたいな感じ。
手元の猫のぬいぐるみ、孝太郎さんが動かしてたのか知らん。なかなか本物ちっくやったような気がする。
にゃおーんってどうやって声つけてはったんかなあ。人の声?

秀太郎さんはやり手婆みたいなというか、お金大好き♪そのためなら娘でも。という性悪な女性が上手いなあ。検校からもらった小判をすりすり。うまいわあ。

上手いといえば高麗蔵さん。夜鷹って雰囲気がでていて、ちょっと悪いわよな笑い方の女の人がよかったぁ。ほんと高麗蔵さんって上手いわぁ。

股旅姿から一点、大店の番頭みたいな橋之助さん。またまたかっこいいんだなあ。
幸四郎さんと「はっはっはっはっはっ…!」のわっる~い笑い声がたまらんかった。

第二場
元の検校の居間
半年後、おはんは検校の妻になっていた。
次に狙うのは江戸城の御金蔵。旗本岩瀬が御金蔵警護の組頭に就いたため狙えると鳥羽屋兄弟に打ち明ける。
岩瀬の屋敷へ出かけしなに、おはんに出入りの屋敷からの品物をしまう長持がほしい、指物師を知らないかと相談。するとおはんは房五郎をすすめる。

この場やったかなあ、おはんが風呂へ入ってきて、検校が「髪も洗ったのか。」みたいな台詞言ってはったのは。房五郎と逢引をしていて、ニオイをとってきたのか。みたいな台詞に聞こえました。
長持という時点で、いやあ、この中に二人入れますか!ってぞぞぞぞっときました。

第三場
岩瀬家の居間
組頭就任のお祝いを述べに丹治を伴って岩瀬家へ。
警護のときは肩が凝るだろうと、詰め所に行って治療をすると提案。
五のつく日に岩瀬は城内に行くと教えられる。
妻の浪江は家の金に手をつけて離縁させれられていたが、なんども屋敷に来られて困っている模様。
この日も浪江がやってきたが追い返せと岩瀬。

検校が上座で煙草をスパスパ。
岩瀬が入って来そうになるとあわてて下座へ。面白かった。

どこまでも間抜けな岩瀬の友右衛門さん、上手すぎ!!
この場でも「謡いを聴いていかないか。」「またの機会に。」おもしろい!

第四場
神田土手の場
岩瀬家から屋敷へ戻る途中の検校たち。
そこへ追ってきたのは落ちぶれた浪江。
そのときの恨みを晴らそうと懐剣を出すが、検校に返り討ちに。
自害と見せかけるために鳥羽屋兄弟に川へ投げ捨てさせる。

いやあ、やっぱり魁春さんよかったわあ。落ちぶれ感が最高。
殺されてしまったけれど、自分も検校に身体を許したわけだから殺されても、いやあ、かわいそうって思わなかったなあ。ああ、やっぱりなって、必殺仕事人感覚。

第五場
検校の居間
出来上がった長持を届けに来た房五郎。長持が出来上がっては逢えないと惜しむ二人。
そこへ検校が入ってくる。
おはんをはずさせ、房五郎に針療治と見せ掛け殺める。
戻ってきたおはんの首を絞め、おはんの猫も。
鳥羽屋兄弟に長持に二人と猫を入れさせ、始末するように命じるが、弟玉太郎が恐ろしいとその場から逃げ出してしまう。
何処かの旗本?大名から呼び出しがあるとの知らせ。向かうことにする検校たち。

ううううん、孝太郎さんと翫雀さん、できそこないの上方和事を見ているようでした。ごめんなさい。
孝太郎さん、「身体は許しても心はあんた。」みたいな台詞も全然そんな感じがしなかったです。
検校に首を絞められる件でも、なんか…うううううん。なんとかならなかったのかなあ。

検校さんが房五郎に「目が見えるからいいなあ。」みたいな台詞を言いながら肩もみ。「針を刺して。」なんて台詞のときは客席から笑いが。私も笑いました。言い方がたまらないんですよねえ。
「はい、これで一生肩はこりません。」幸四郎さん上手すぎ。

第六場
横山町の往来
八幡祭りでにぎわう横山町。
幸吉を供に、駕籠で向かう検校。
そこに捕り手が取り囲む。玉太郎が訴え、丹治も自白した。縄にかかる検校たち。見物人たちが石を投げ、罵声を浴びせる。引かれていく検校たち。

寺社奉行に左團治さん。かっこ良かったです。いつも悪いのに正義感満載。へんな感じ。
舞台が回って、引っ立てられる件が長め。
花道七三で見得を切った検校。かっこいい。
「人でなし!」の罵声に検校が、「人だとぉ?!お前はどうだ。目あきのくせに何もできず、そのままじじい、ばばあになってしまうんだ。」
人は少なからず悪い心を持っていて、度胸がなかったり、良心が勝っていたりしてできない、しないのがほとんど。確かにそんなもんかもと、台詞を聞いて感じました。

橋之助さんが花道に向かって「あばよっ!」幸四郎さんが「地獄で待ってるぜ。」
かっこいいったらありゃしない。さぶいぼ出ましたよ。
丁度、二人が私の目線にぎりぎり納まっていたので、もう最高でした。

■□■
わざわざ東京まで出てきて良かったです。想像以上に面白かったです。

ものすごく悪い検校なのになんだか憎めないというか、残酷さがないというか。不思議な感覚でした。すべての場で客席は真っ暗。非常誘導等も消されていました。

まあ、しかし、幸四郎さんの暑苦しくないさっぱりした台詞回しが快適で、橋之助さんの歌舞伎ちっくな芝居が程よくからんで絶妙。「演劇としての歌舞伎」堪能しました。あぁ、良かった(*^^*)
■□■

2.馬盗人(20:00~20:37)

ならず者悪太 翫 雀
ならず者すね三 巳之助
百姓六兵衛 橋之助

馬を買ってきた帰りに水を汲みに行った百姓六兵衛。馬を目当てに追ってきたならず者の悪太とすね三。
悪太は馬の振りをして残り、すね三は市へ馬を売りに行く。
戻った六兵衛。悪太は実は人間だったが天罰で馬にされた、しかし善人に買われたから元に戻れたという。
その言葉を信じた六兵衛は喜びの舞を舞い、金まで与えて悪太を見送る。
その金で酒を買い酔いながらすね三のところへ戻った悪太。二人とも酔ってその場で眠ってしまう。
そこに通りかかった六兵衛。互いに馬を取り合うが、馬は逃げてしまう。

大好きな長唄舞踊。おっ!杵屋東成さんがいらっしゃる。昨年咲くやこの花芸術祭で拝見して依頼初めてかも。知ってる方がいると嬉しいもんです。いいお声でした~。
鳴り物も面白くて、竹を叩くものや、なんか黒い板みたいな「ぽこぽこぽこぽこ…。」ってかわいい音がするもの、南国系?みたいな太鼓があったり、笛の方も2種類吹いてはりました。

先ほどまで悪だった橋之助さん。「~なんだねえ。」と、どこの言葉かわかりませんが、田舎言葉。
ちょびヒゲまで生やしていて、かわいいのなんのって(*^_^*)

踊りは少しの間でしたけど、やっぱり橋之助さんすごい。
「人間になって良かったね、嬉しいよ。」って雰囲気が出ていて、ほわほわほわ~んとした感じ。
ちょっと手を振られるだけで、一瞬に舞台が華やぐというか。
いいなあ、やっぱり橋之助さん。昼の部の男女道成寺も観とくべきやったかなあと、踊りが終わられた瞬間思ったのでした。

巳之助さんはコミカルなお芝居は上手いですね。踊りはちょっと舞踊というよりダンスって感じがしました。

イチバンの主役はお馬さんです。
悪太とすね三と一緒に女の舞を披露します。脚がなんともなまめかしく、かわいい。お馬さんの胴体かぶってほんとすごいとしか言いようがないです。
おしまいは七三でバタバタバタバタ~っと見得を切って、飛び六方で引っ込みでした。
客席は笑いと拍手でいっぱい。
ほんと楽しかったです。
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8/17 新歌舞伎座『新・水滸伝』夜の部

2013年08月17日 | 歌舞伎
今日(8/17)新歌舞伎座で『新・水滸伝』夜の部を観てきました。

今回は13列目の通路側。
スーパー歌舞伎は衣装と舞台の色彩がすばらしいことがわかっていますので、あえてちょっと舞台全体が見渡せる後方の席にしました。(割引価格という理由もありましたが(汗)
それが大正解!!

「これから開演いたします。」のアナウンスの後「市川笑三郎よりご挨拶を申し上げます。」とのアナウンス。へ?と思ったら、舞台衣装のままの笑三郎さんが緞帳の前に。
ひと通りのご挨拶の後、スーパー歌舞伎の特徴「早い、現代語」などの説明。舞台と一体化するためには拍手をしてください。「綺麗だな、かっこいいな」の「な」のところで拍手をお願いします。拍手の練習をしたりして、約10分間。素のおしゃべりの笑三郎さんって珍しいので嬉しかったです。
知らなかったのですが、日替わりで開演前のご挨拶があるそうです。

林冲 市川右近
青華 市川笑也
王英 市川猿弥
姫虎 市川笑三郎
お夜叉 市川春猿
公孫勝 市川寿猿
彭[王己]き 市川弘太郎
晁蓋(ちょうがい) 笠原章

水滸伝は子供の頃香港か中国の映画で、本物の万里の長城で豪傑たちが大暴れする映画しか知らず、大丈夫か心配でしたが心配無用でした。

第一幕(16:10~17:40)
北宋の国が乱れている頃、梁山泊に根城を構え、悪党をたちの頭領、晁蓋(ちょうがい)は国をつぶしてしまおうと思い立つ。
かつては兵学校の長官だったが、悪事に手を染め処刑寸前だった林冲を助け仲間にしようとするが、なじめない林冲。
そんな時、隣町の独龍岡の跡取りや朝廷軍が梁山泊を攻めてきた。
跡取りの許婚の青華に一目ぼれした王英、お夜叉は青華に捕らえられ、朝廷軍は交換条件として林冲の身柄を要求。
交換条件は嘘で林冲も捕らえられてしまう。
梁山泊の助けで3人は助けられ、王英、お夜叉を助けようとした青華も梁山泊へ。

第二幕(18:10~19:25)
梁山泊の仲間となじめない青華だったが王英の優しさに触れ、だんだん心を開いていく。
林冲を仲間にするつもりではなかった晁蓋だったが、子供に寒い思い、ひもじい思いをさせたくないという林冲の思いを汲み、仲間に。
朝廷の隠し財産を運ぶ船を襲った梁山泊。
見事独龍岡の跡取りを討ち、そして元教え子たちが仲間にとやってきて、これまでの「替天行道」の精神で皆と生きていくことを誓う林冲と梁山泊の仲間たちであった。

一幕目は1時間半ぐらいで、登場人物の説明やら梁山泊と朝廷軍の戦いやら何やらで、台詞もたくさん、登場人物も入れ替わり立代わり(舞台を去る途中から次の人が出てくる)たくさんで追いかけるのが大変でした。
こんなにスーパー歌舞伎って大変やったっけ?久しぶりに観るから、私が歳とってついていけてない?とか心配になりました。
二幕目はちょっぴりゆったり(でも普通よりむちゃくちゃ早いです)。
猿弥さんと笑也さんのラブラブシーンと梁山泊と朝廷軍の大立ち回りがみどころ。

主要登場人物がセリからお雛様のような並びで回転しながら登場。おおっ!スーパー歌舞伎!と嬉しくなりました。

梁山泊は朱色?独龍岡は青、朝廷は紫と衣装で区分け。わかりやすい。林冲は一幕目では紫でしたが、おしまいには朱色。青華は青っぽい衣装でした。

笠原章さん、台詞まわしも立ち回りもかっこよすぎます。

春猿さんと猿弥さんのペア最強。拍手が聞こえると春猿さん「そらみみっ!」。

笑也さんかわいいかった。最初は宝塚の男役みたいな声でしたが(纏足をせず、武士?として育てられたから)、猿弥さんとラブラブになるといつものかわいい声。
エンディングやカーテンコールではノリノリ。ますますファンになりました。
梁山泊に連れてこられて上着を着ろと強要されるシーンでの、白地に水色の刺繍のお衣装がすごくかわいかったなあ。

「むささび」と呼ばれていた凧?ハングライダーみたいな乗り物。
今まで観た宙乗りって七三で準備して三階へいなくなっていくというものでしたが、今回は三階から出てきて花道で着地。出てきたところは舞台三分の一が鏡になって、われわれ一階席でもわかるようになっていました。すばらしく嬉しい演出。すごいな。

すごいといえば、二階席に三名でてこられたり、一階通路三本と花道で立ち回り。私の真横で立ち回り。風はくるは、槍振り回されて迫力満点でした。
普通は歩いてきたり、まあ、走って舞台まで駆け上るのはありましたけど、行ったり来たりは初めてで。やっぱりすごいぞ、スーパー歌舞伎。

エンディングは階段状にしつらえられた舞台で皆さん勢ぞろい。
やっぱりエンディングはスーパー歌舞伎がいちばん。最後までワクワクします。

私が歌舞伎を観始めた頃、毎年のようにスーパー歌舞伎が関西でかかっていて(しかも2ヶ月公演)、よく観てましたが、猿之助さん以外の主演のものは今回が初めてです。
登場人物と演者さんのイメージがピッタリしっくり。
主人公の右近さん、真面目で男らしい林冲ぴったり。
観ていてとってもスッキリしました。こんな感覚久しぶり。さすがスーパー歌舞伎。

ここ10年くらい、新しい試みの歌舞伎が上演されていますが、なんとなくしっくりこなくて、やっぱりスーパー歌舞伎にはかなわないわなあと思ってしまって。
また今回さらにこんな思いが強くなってしまい、あらあらあら。どうしましょう…。
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4/20南座『第21回歌舞伎鑑賞教室』午後の部

2013年04月21日 | 歌舞伎
昨日(4/20)南座の歌舞伎鑑賞教室(午後の部)へ行ってきました。

今年はどうしても、花道沿いブロックの6列目に行きたかったので、昨年よりちょっと早めに12時半に南座へ到着しました。
さすがに2番目でしたが、10分も経たないうちにあれよあれよと50人ぐらいの列になっていて、タッチの差と言う感じ。危ないあぶない。

1時ぐらいになると午前の部が終演でお客様がぞろぞろ。
その中にブレザーやセーラー服などの制服姿の学生さんがたくさん。
どうやら関西圏(関西弁だったので)の学生さんのようでしたが、感想はどないやったんでしょう。
気になりながら開場時間を待ちました。
やはり、1時半をすぎると鴨川沿いに列がのびていました。

開場は2時過ぎかなと思っていたら、1時50分過ぎに開けてくださいました。

2番目に入場ですから、おちついて私のお好み「花道沿いブロックの6列目」に着席。
これできっと藤娘では舞台全体を、供奴では花道の吉太朗さんの踊りをかぶりつきやわ♪ともうかなりハイテンションでした。

1.解説 南座と歌舞伎(15:00~15:50)

幕が開くと舞台には「吉田屋」の暖簾がかかった店先が。
すると床から「かみこのなんちゃら~♪」との歌詞。「おおおおお、今年は純弥さん伊左衛門かぁ!」と喜んで思わず早く出て来はれへんかなあと揚幕のほうを見てしまいました。

暫くすると花道から(どうやっても紙の着物に見えない)紙衣衣装に、笠(名前失念)を被った伊左衛門が登場。
吉田屋の前で来たことを告げると、中から九雀さん登場。

廓文章のあらすじを軽く説明された後、純弥さんが紙衣と初代上村吉弥が発明したという「吉弥結び」を後ろを向いて説明。
純弥さんの素のお声初めてお聞きしたかも。嬉しかったです。

続いて恒例の変身コーナー。
今年は5人の方にということで、あれよあれよと決まっていき、徳島や石川など遠いお客様と驚きながらすぐに準備ということで舞台を下がられました。
その後、いつもの破風や芝居、すっぽんからうらめしやの説明があったり。
そして、今年は黒御簾の太鼓で雨や風、雪を実演。
九雀さんがとてもお上手に演じられていて、さすが!でした。

廓文章の舞台よろしく、店先が左右に分かれて座敷が現れると、先ほどの五人の方が梅川、八汐(先代萩の)、傾城、町娘(妹背山のお三輪みたいな緑の)、赤姫とそれぞれポーズを決めて立っていらっしゃいました。
なんとまあ、今年は本舞台から花道の七三でポーズをとって引っ込んで行かれました。
八汐の方がとてもお似合いだと思いました。

九雀さんの時おり「ぷっ」と笑えるつっこみを交えながらの、わかりやすい解説はもとより、構成がこれまで見た中でいちばん面白かったです。


2.1.藤娘 上村吉弥(16:05~16:25)

さてお待ちかねの吉弥さんの藤娘。場内真っ暗になりました。そしてちょん!ぱっと明るくなると舞台いっぱいの巨大な藤の花、上手には三味線と長唄さん、下手にはお囃子さん(鼓お二人)が。

黒のお着物(だったと思う)笠をかぶって、藤の枝を持って踊ったり、半分がオレンジと黄緑色のお着物、藤色のお着物、肩脱ぎで赤いお着物、衣装替えがたくさんあってほんと観てて楽しい踊りです。
すごく好きなのが、上手、下手、中央とかわいくお辞儀してくれる振りです。
袖を徳利や杯に見立てた振りとか、手招きしたりとかそのほかにもたくさん…。

そんな美しい吉弥さんを観たいけど、長唄の禄丈さんが気になったり、お能を知ってから大好きになった五人囃子さんたちの「よおぉ~、ポンっ!」「カン!」も気になるしで大変でした。
三味線に長唄、笛に鼓の方が金属製の鳴り物(名前がわからない)を鳴らしているときの件が最高でした。

すみません、吉弥さんがこんなに美しいとは知りませんでした。
6列目で観ても十分大丈夫(すみません)でした。
20年前から観てるはずなのに、なんでかなあ。

あっと言う間に終わってしまいました。


2.2.供奴 上村吉太朗(16:30~16:45)

とうとう今年はソロデビューの吉太朗さんの踊りです。
藤娘に続いてちょんぱで。舞台は吉原の仲之町。中央に長唄さんたちが。
提灯を持った奴の吉太朗さん。なんか大きくなられてましたよ。
5分くらい七三で踊られていて、もお、かぶりつき状態で私大興奮。
「中1の男の子が踊る上手な踊り」ではなく、完璧「上手な大人な踊り」だと思いました。
昨年の連獅子のときよりもさらに腰がすわっていて(多分大きくなったから)、まわるときの上半身の安定がすばらしい

本舞台に来ると、後見の純弥さんが出てこられて草履を脱ぎ、肩脱ぎ。

もう、さらに力強い踊りで、時々後ろを向いて奴さんの型になったり、タップダンスみたいにどんどんどんどんとステップ踏んだり。本当客席のすべてが吉太朗さん集中でしたね。
吉太朗さんが出てこられたらもう長唄さんたち見てなかったですもん私。

特にお酒を杯に注いで飲む振りが上手かったなあ。
見得も大人そのもの。某アラフォー役者さんより上手いかも。

昨年で十分興奮、感動したんですけど、今年はさらに「うまいわ、うまい、うますぎる。」と声に出そうなのを必死に抑える観劇でした。

是非、来年は「雨の五郎」をお願いしたいものです。

ああ、楽しかった
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2/10松竹座 二月花形歌舞伎「新八犬伝」

2013年02月11日 | 歌舞伎
昨日(2/10)松竹座二月花形歌舞伎昼の部「新八犬伝」を観にいってきました。

今回は初めて花道から向こう側の花道沿いの席。
なんとなくテンション低めでしたが、これがまた。

新八犬伝(六幕九場)
 崇徳院/扇谷定正/網干左母次郎/犬飼現八(四役)片岡愛之助
 犬塚信乃 尾上松也
 伏姫 中村梅枝
 足利成氏/犬田小文吾 中村萬太郎
 犬川荘介 坂東巳之助
 犬坂毛野 中村壱太郎
 犬村角太郎 中村種之助
 犬江親兵衛 上村吉太朗
 濱路 中村梅丸
 犬山道節 坂東薪車
 仙女 上村吉弥
 亀篠 片岡秀太郎

私のお気に入りの若者役者さんが勢ぞろいでとても楽しみにしていました。

場ごとに気になったことを書き連ねます。

発端 讃岐国白峰山の場

ドライアイスがこれでもかというくらい、モクモクモクモク…。
かぶりつきの方が前が真っ白で見えなかったんじゃないでしょうか。
中央に魔物となった崇徳院。台詞がマイクを通してエコーかかってます。もしかしてアテレコ?
愛之助さんだったら十分凄みのある台詞まわしなのにもったいないなあと思いました。
浅葱幕(定式幕?)が下りて舞台転換中、三名の天狗の方の花道での見得。
工事現場の方が履かれてるようなゴム底の足袋を履かれてました。

序幕 滝田城場内奥庭の場

アホな伏姫の弟義成(片岡千壽)が腰元を連れて花見。腰元さん4人が花道でお座りに。
私の真横はずらずらずらッと後ろ姿。
足のかかとでお尻を支えているのかとか、足袋の後ろが真っ白なので、やっぱり毎回替えてるの?とか、帯の結びがどうなってんねやろとか、普段見えないところに気がいってしまいました。
純弥さん綺麗やったなあ。

崇徳院の怨霊が乗り移った扇谷定正が伏姫に婚姻を迫るが伏姫は断る。すると念力で義成に身を汚させる。
目覚めた二人は犬になったと嘆き、自害。その時伏姫の数珠から八つの珠が浮かび上がる。

この件、なんか違う。やっぱり、犬と一緒に洞窟にこもってて欲しかったです。
体から珠も出てきて欲しい。

吉弥さん仙女。一瞬でちょっと短すぎる…。

梅枝さん、品があるから伏姫にぴったりでした。

二幕目 第一場 武蔵国大塚村の場

亀篠と濱路の会話の件は眠たかったです。
秀太郎さんはいつもの通りの台詞まわし、梅丸さん?初めて拝見しましたが、確かにかわいい、濱路って雰囲気はありますが、発声がなってない。声が出てない。秀太郎さんもお歳なので声がわかりにくいので何を話してるんだかなんだか。
せっかく新作という雰囲気なのに、秀太郎さんで急に古典の世話物になってしまっていました。
いつもならそれでいいのですが、今回は秀太郎さんは演出に徹するべきだったと思いました。

花道から道節がつかつかつかつかっと。薪車さん♪かっこいい♪
だれも拍手がなかったのが寂しかったです…。

下男の額蔵(実は犬川荘介)の巳之助さん。たくさん出番ありました。台詞もたくさん。
声が良く通っていいですね。

信乃の松也さん、白塗りの美男子。八犬伝でいえば主役でございます。
強そうな美男子って雰囲気、ぴったりでした。

第二場 滝野川明神境内の場

村雨丸を亀篠から奪う左母次郎。胸元に手をやる件は気持ちわるかったです。ちょっと無理があります。

三幕目 第一場 上野国古河城大広間の場

花道からすりかえられた村雨丸を持った信乃登場。桃色?鴇色?の裃袴で美しい。ほれぼれ。

第二場 古河場内芳流閣の場

足利成氏から間者と疑われた信乃は逃げる。
そこにいきなり犬飼源八が現れて、いざ、参りますと七三で見得。
ちょうど私の席から真正面にお顔あ見れて、きゃぁ~。
ここって、すごく良い席だったんですね!

屋根の上で大立ち回り。
延々と信乃と捕り手との立ち回り。松也さん好きな私は台興奮。こんなに大活躍っていままで拝見したことありませんでした。ちょっとぎこちないかなというところもあったようななかったような。でもいいんです。
愛之助さんが出てくるとやっぱり舞台がしまりました。余計に松也さんの美しさも際立ってすばらしい。

第三場 利根川河畔の場

利根川に落ちた信乃と現八。荘介が助けて、3人が犬士であるとわかる。
そこになぜか捕り手と濱路、左母次郎と道節、角太郎までやってきてだんまり。

左母次郎と源八の早替わりがありましたけど、なんか意味あるのかなあと。
もっとそう思ったのが崇徳院の宙乗り。すっぽんからドライアイスもくもく。
「ひゃはっはっはぁあああああ。」とまたエコーがかかった笑い声で宙乗り。
無理くり宙乗りにしましたって感じで必然性がないんですよね。
ちょっと考えて欲しいです。

四幕目 相模国大磯廓の場

壱太郎さんは毛野だから男かと思いきや太夫。
あれれれれ、と思ったら、実は男嫌いの太夫で実は男という設定。
なんだなんだ。
かんざしとって、髪ほどいて、引き抜きで男言葉。
弁天小僧みたい。
道節とは兄弟で、道節は濱路と双子の兄妹だったとか、濱路が絶命するときにわかるという。
いやあ、美男美女の舞台は華やかでした。

大詰 扇谷館奥庭の場

さてさて、八犬士勢ぞろいです。
吉太朗さんもいます。名乗りはかっこいいです。
どうも、種之助さんと萬太郎さんの違いがわかりにくいのですが、なんとなく歌昇…もとい、又五郎さんににているのが種之助さんかってわかる感じ。
萬太郎さん、台詞も振りも大きく、2年前にくらべると成長しはったなという印象。
愛之助さんはいろいろ早替わりでほとんど定正や崇徳院だったので、中央には道節と信乃という美男ペア。
私は大満足。隣にはかわいい吉太朗さんが居て、その隣には赤と黒のお着物で肩脱ぎで腕がアミアミの壱太郎さん。
名乗りではたしか女形の声で言うはずなんですが、今回は男でした。なんともかっこよかったぁ…。

立ち回りの場面では、やっぱり吉太朗さんと壱太郎さんが気になりました。
吉太朗さん、小さいのに大人顔負けの立ち回り。見得も決まってかっこいい。想像通りすばらしい。
壱太郎さんは、槍を持って花道をかけて出てこられ、かっこいいいいいい。
ぶるんぶるん槍を振り回してやっつけていきます。

道節が濱路の血をつけた矢を定正に放つと、崇徳院が。
珠でやっつけるのかと思いきや、中央に台が出てきて引っ張りの見得?でおしまい。
さてはて、崇徳院はやられたのかしら。

■□■

前半の前置きが長く、だらだらした印象でしたが、信乃と現八の立ち回りぐらいで目がさえてきました。
もう少しテンポ良くしたほうが、楽しいと思います。

愛之助さんが4役ということでしたが、どの役も同じような雰囲気で替わっているのかどうかわかりにくい。
二枚目になるとか、女形になるとか、もうちょっとメリハリをきかせてほしかったです。
崇徳院をベテラン役者さんにまかせて、現八一役のほうがよかったかも知れません。

なにはともあれ、私のお気に入りの若手役者さんが勢ぞろい。しかも台詞出番がたくさんで、私は大満足でした。
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11/4 永楽館歌舞伎 昼の部

2012年11月11日 | 歌舞伎
去る11月3日、4日と兵庫県豊岡市出石町へお城まつりと永楽館歌舞伎公演に行ってきました。

いつもと違い、前日豊岡に泊まりましたので、8時過ぎまでゆっくり睡眠をとり、10時過ぎの出石行き全但バスに乗りました。

10時半過ぎ、出石営業所着。

ちょろっと歩いて、永楽館着。



真ん中の、初参加の中村種之助さんのまねきが新しいため、ちょっと白いです。

入り口前にはすでに50人くらいの方々が開場を待たれていました。

いつも予約している2000円のお弁当も前で受け取り、番付も買い、並ぼうをすると、休憩所に8月壱太郎さんのトークショーで見た某歌舞伎脚本家?演出家?評論家?さんが座られていました。そして、昨年もお見かけした、豊岡の中貝市長が今年も。

11時、開場。

いつも通り、入り口で靴袋をもらい、中へ。
3回目なのでどこかわかっております。

今年はなんと、嬉しいベンチ席「へ」列。

どんなに大きな方が前に来られても視界良好。足も痛くならないし、荷物もベンチの下に入れられます(すべての席がそうでもないようです)。

開演まで周りを見渡すと、昨年と同じく中貝市長がヘ列にお座り。
後方には某舞踊家さんが!
やっぱり初日だから関係者さんも見にきてはるねんなあ…と。

11時半開演

1.実録忠臣蔵 大石妻子別れの場(11:30~12:32)

赤穂事件のあと、山科に居を構えていた大石内蔵助一家。
主君の仇討ちはどこへやら、内蔵助は夜な夜な廓へ放蕩三昧。果ては身請けをしたりして、妻りく、母の千壽が意見しても聞く耳もたず。
そしてりくは離縁を願い出、内蔵助はあっさり承諾し、千壽と3人息子のうち下2人と実家の豊岡へ帰ることに。
実は仇討ち計画は実行中であったが、妻子に危害が及ばぬようにするための芝居。
主税は母上だけには事実をと願いでるが、許さぬ内蔵助だった。

庭で下の2人の息子たちが、縁側で主税が見守る中、剣術稽古。
真ん中の息子役が吉太朗さん。
9月松竹座ではすっかり大人の髪結いさんだったのに、今回は実年齢に近い子役。
やっぱりなにしてもかわいいなあ♪

吉良の間者を見抜いてやっつけてしまうかっこいい下人に薪車さん。
彼も内蔵助の胸のうちを知っていて、それで、りくたちとともに豊岡へ。
最後の花道で吉太朗さんが「兄上ぇもご一緒に。」って行くところを必死に制止。良いお役だったなあ。

昨年同様、眉なしお歯黒の壱太郎さん。黄緑?うぐいす色?のお着物が綺麗。
9月の松竹座でのお芝居がものすごくよくて、たぶんりくも大丈夫って思っていました(エラソーにすみません)。予想以上にりくさんでした。主税役の種之助さんと3歳しか変わらないのに、ちゃんと母上に見えました。すごいです。

初めてちゃんと拝見しました、種之助さん、お行儀よく、母上思いで、主君の仇討ちに燃えてるという感情がよく出ていたように思います。

千壽の吉弥さん。こんなに老けなくても。もう少し若くても良かったんじゃないのかしらん。
ちょっと違和感ありました。でもお芝居はいつもどおりお上手です。

内蔵助役の愛之助さん、お部屋に昼寝(ふて寝?)から登場。
うううううううううん、内蔵助でなかったなあ。
でも、今の歌舞伎界で私のイメージする内蔵助さんがいないので、ごめんなさいです。
ちょっと、種之助さんと親子には見えなかったなあ。ああ、すみません。

違和感というと、脚本、演出にも。
仇討ちも考えず、放蕩三昧。さらに大枚はたいて身請けまで、もう許せません。と、りくは豊岡へ。
下の2人の息子にも剣術の稽古を熱心にさせるのは父上が大望を果たさぬときのため。
一緒に豊岡に帰らないという主税に「父上と同じく放蕩三昧か。」情けない。

まったく、りくさんは内蔵助を信じきっていないような演出、脚本でした(のように思いました)。

りくさんは放蕩三昧は世間を欺く仮の姿。私たちが居ると迷惑になります。離縁して、心置きなく大望を果たしてくださいと。主税には私たちの代わりに父上を頼みます。
下の子供たちはまだ小さいので、説明はできないので悲しい思いをさせる。
千壽には内蔵助が放蕩三昧なので離縁しますと。

私はこういう脚本かと思い込んでいました。原作がこうなのか変えられたのかわかりませんが、あまりに忠臣蔵にこだわりがありすぎるため、申し訳ない感想になってしまいました。


20分の幕間には、2000円のお弁当。今年はこんな感じ。




2.口上(12:52~13:15)

薪車 種之助 愛之助 壱太郎 吉弥 並びでした。

愛之助さん
5回目の節目の回となりました。これも一重に豊岡市のみなさん、中貝市長のおかげです。ありがとうございます。と、ベンチ席に座ってはる市長さんにむけて挨拶。立ち上がる市長。拍手。
初回は父の秀太郎と壱太郎くんときましたが、人一人歩いておらず大丈夫かいなと思っておりましたが、どこからともなく人が集まってしました。
…といつもと同じ(?)ご挨拶からはじまり、2回目までは8月公演で暑くて暑くて、3回目からは11月になりましたが今度は寒い寒い。出石そばを30皿食べたのですが、昨年錦之介さんが31皿食べられて抜かされた。今年はもっと食べたいと思います。
鯉つかみは我當さんから手取り足取り教わったそうです。

壱太郎さん
先日、りくのお墓にお参りさせていただきました。
豊岡はそばだけではありません。コウノトリほか長々と豊岡の観光親善大使かい!というほどずらずらと。
さて今回と、と言われて、客席もとより、壇上のみなさんも笑いで肩がゆれています。
昨年はやっと愛之助さんの女房になれたと思ったら、今年はなんと3人の子持ち。主税を演じている種之助さんとは3つしか変わりません。ひとつ下の歌昇さんとは仲良くさせていただいています…と客席後ろのほうに視線を移す壱太郎さん。もしやと思って後ろを見ましたら、あらあら、仲良しさんとそのお父様までいらっしゃるではないですか!おおお。
ひとしきり一息ついたところで、隣の吉弥さんが顔をあげ、フライング。
まだまだ続く壱太郎さん。面白い。

吉弥さん
先ほどよりちょっと若返った上村吉弥でございますぅ~。と、そこでもう笑い。
鯉つかみは師匠の我當が演じたときに手伝っておりました。
今回は本水です。たぶん5列目ぐらいまでは水がかかるかもしれません。クリーニング代は自前でお願いします。

薪車さん
5年目の節目に出演できて嬉しい。昨年は出られなくて残念な思いでした。呼んでいただいて、ありがとうございます。と愛之助さんのほうにお辞儀。客席爆笑。
出石と言えばおそば、20皿食べました。豊岡はおいしい空気、おいしい空気としきりに言われていました。
薪車さんも面白い。

種之助さん
こんなに口上が長いとは思いませんでした。客席大爆笑。食べ物に興味はないが、お蕎麦は好き。隼人くんに31皿と聞いたが、楽までにたくさん食べたいと思います。今回父、兄が一緒でなくひとりですが、愛之助のお兄さん、薪車のお兄さん、壱太郎のお兄さん、吉弥の「おばあさん」に教えていただきます。とまた大爆笑。
種之助さん、頭いいなあ。こういうセンスがお芝居に生きてくると思います。将来が楽しみな役者さんやなあと思いました(エラソーにすみません)。

愛之助さん
長らくのご清聴ありがとうございました。いつものように大爆笑。
これで口上終わりかなと思いきや、今日は中貝市長のお誕生日です。お祝いをしたいと思います…と、いきなり顔を伏せていたみなさんが上げ、「はっぴばぁすでいとぅーゆー」と手拍子で歌い始めました。客席も手拍子と歌。「はっぴばぁすでいでぃあなかがいしちょぉ~~、はっぴばぁすでいとぅーゆーーーーーーー。」ぱちぱちぱちぱちぱち…。
また席を立ってお辞儀しはる中貝市長。

今年は口上というよりトークショー、いや「豊岡市と市長を褒め称え、来年も永楽館歌舞伎やってください市長さん」という会のようでした。
今年は最高でしたね。面白かった♪初めての方は驚かれたことでしょう。

中入り(30分)
ボランティアの方によると、かなり時間がおしているとのことでした。
口上長かったもんなあ。


3.湧昇水鯉滝 鯉つかみ(13:45~14:45)

昨年のこんぴら歌舞伎で観たことのある演目。観てきた中ではベスト5には入るくらいの面白さでした。
今回は何度もいわれているように本水を使っての演出とのことで、楽しみにしておりました。

小桜姫が清水詣で見かけたお小姓に一目ぼれ。恋煩いになってしまい、侍女の呉竹やその夫篠村次郎が困っている件から。
えっ、志賀之助が面明かりで笛は吹かないの?ってもうその時点で残念。

病鉢巻の小桜姫の壱太郎さん。鴇色?桜色?のお姫様のお着物がかわいらしすぎ。
久しぶりに「好きすきスキ~。」なお芝居が観れました。

小桜姫がちょっと寝ているときに、すっぽんからまず鯉が出てきて、それから志賀之助実は鯉の精が笛を吹きつつ登場。
やっぱり、よっこいしょっどっこらっしょて感じで上がってくる愛之助さん。いいですね、手作り感満載。
鮮やかな黄緑色のお着物で前髪お小姓。ううううううん、これに惚れるかなあ。美しいけど、中性的。「染模様」っぽい。ちょっと壱太郎さん、かわいらしさより色気が出てたから、うううううん。

私が楽しみにしていた笛は七三と本舞台のちょっとの間だけ
すぐ笛をしまってしまい、本舞台で長唄にのってなんと踊りに。お人形さんみたいなお二人、綺麗でした。
こういう演出かぁ、なあるほど。これもありかと思いました。みどころちゃんと作ってあるやんと感心しました。

夢から覚めた小桜姫。すると、どろんどろんどろんと実際に志賀之助実は鯉の精が下手から登場。
歩いて。ここはちょっと滑ってきて欲しかったです。だからどろんどろんなのに。

そして二人は別室でねんごろに。
いやあ、実は僕鯉なんだよ、とか、きゃあ、志賀之助さまぁ会いたかったぁ、とか、うふふ、お二人お・た・の・し・み、な感情が感じられず、ちゃっちゃと次に進んでしまったのが残念。

その間に、家臣が家宝の刀をめぐって無理難題な縁談を持ってくる件。
薪車さんの見せ場。かっこよかったです。

一間から出てきた二人。志賀之助は襦袢姿です。そこでちょっと客席に笑いが。
お前は鯉やろおっとなると、襦袢がばっとはがされて?ウロコ模様の着物に、そして、上手の水の中へ、矢が刺さって、消えたかと思うと、ちょっとの間で花道から、屋を持った志賀之助登場。
藍色?に金糸の刺繍、袴も金色で藍色の模様ですごくかっこよかったです…が、一言台詞を言ったら居なくなってしまいました。残念。

定式幕が引かれて、舞台はどっかんがっちゃん…鯉との格闘の舞台準備中。
その間にお茶子さんたちは前列の方たちにレインコート配布。
大薩摩さんまだかなあとちょっと待ってしまい、ちょっと間延び。
初日だから仕方ないか。
幕外で大薩摩。片足のせて三味線。かっこいい。

幕が開くと、舞台にはちょっと草むらっぽい絵がぼん、ぼんっとあるだけ。
上手から鯉がばっしゃんばっしゃん。本水です。
花道から、アミアミの(ちょっとなんていう格好なのか失念)戦闘モードの志賀之助登場。
七三で鯉をニラミ。むっちゃかっこいい。愛之助さんはこっちの勇ましいほうがお似合いだと思いました。

そして、上手にしつらえられたプールにぼちゃん。格闘というより、客席に水まいてる?
ちょっと水から上がって、見得。おおおお、かっこいい。

水に入ってしまうと、腰から上しか見えない、上手の3分の1しかプールがないか見えない方が居たのでは?
私は今回ベンチ席でしたので、良く見えましたが、1階席では見えにくかったかと。
鯉も陸に上がって格闘するとかあればよかったんじゃないかなあと思いました。
2階席のほうが楽しかったかも。

格闘の末、鯉にとどめをさして、花道から飛び六方、いや、水まき六方と名づけようかしらん。手、頭を振り乱し、客席に水を撒き散らしながら引っ込んでいかれました。

カーテンコールがあり、水浸しの愛之助さんが手を振っていらっしゃいました。

来年はあるのかなあ。またぼんやり期待しておきます。
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9/23松竹座「六代目中村勘九郎襲名披露九月大歌舞伎」夜の部

2012年09月30日 | 歌舞伎
去る9月23日、松竹座、「六代目中村勘九郎襲名披露 九月大歌舞伎」夜の部に行って来ました。

前回の神戸に続いて今回もかぶりつき、中央ブロックのやや上手より。
また目が合ったらどうしよう(どうもしませんが)、とか、誰を見ようとか、わくわくドキドキしながら開演を待ちました。

1.女暫

昨年の團菊祭で観て、もう一回観たいと思っていた女暫。なんと巴御前が玉三郎さんで、蒲冠者範頼が橋之助さん、これは観ないと一生後悔するかもと思いました。

目の前にはずらずらずらずら~っと色とりどりな登場人物たち。

私の目の前には鯰の翫雀さん、その横には細ぉ~い、女鯰の七之助さん、舞台中央を見ると、青い隈がかっこいい橋之助さんがでーんっと。
下手には、ずらずらずらと「ほぼチーム上方」の面々(秀太郎さん、新悟さん、進之介さん、吉弥さん、薪車さん、純弥さん)が。
みなさん、ずっと合引に座ってらしたんですね。知らなかったです。

目の前の翫雀さんや、七之助さんはもっと遠くを見てらして、中央奥の高い位置に居た橋之助さんや、下手から二番目に座ってらした腰元の純弥さんと目があったかも、かもかもかもかも…。

いろいろ台詞を言ってはるのですが、それどころではなく、中央の橋之助さんはかっこいいし、目の前の翫雀さんは咳ぶほんごほん、と我慢されてるは、鼻すすってはるは、下手のほぼチーム上方は気になるし、翫雀さんの後ろに座ってはった悪者3人組(?)の左の役者さんはずっと目をつぶって寝てる?と思って気になるし。
腹出しさん、お首も赤く塗ってよねぇなんて思ってしまいました。すみません。
新悟さんのお鼻が気になる、(なんで壱太郎さんじゃないんだ?)薪車さんのかっこよさに惚れ惚れ、吉弥さんも美しい、もうお腹いっぱいですぅ~ってところで、

「し~ば~ら~くぅ。」

と花道からゴージャスな玉三郎さんが登場。
観客一斉に花道注目!すごかった。
メイン食べ終わって、もう一回メインが出てきたって感じで、ああ、もう食べられないよおぉ。

いまだに分からない、両手に持ってる凧みないなの、三升紋でした。時蔵さんのときは桐蝶でしたが。
チーム中村屋、チーム上方勢ぞろいでも、玉三郎さんが出てこられると、もう「坂東玉三郎特別公演 女暫」という雰囲気になっているような気が。すみません~。

ぷいっっと横向いたり、見得切ったり、かわいかっこいい巴御前。
すごいねぇとしか言いようがなく…。

七三でひとしきり台詞を言ったあと、吉太朗さんがお茶を持って登場!
きや、なんてこと。
玉三郎さんにお茶を渡して、懐紙を渡して、しずしずしずしず…と揚幕へ引っ込んでいきました。
その間、本舞台無視して七三集中。すみませんです。

鯰や女鯰の説得も無理で、巴御前が本舞台へ来て、「ああ~りゃあこぉりゃあ~」と(聞こえる)奴さんたちが言う中、ほぼチーム上方が巴御前の前へうろうろ、その間、巴御前は肩脱ぎ中。
そして、中央へ来て、もう一回見得!ひや~、かっこいい。

橋之助さんと玉三郎さんの台詞の間、秀太郎さんが口をもごもご、目が閉じてて、ありゃ?
相変わらず、件の悪者3人組(?)の左の役者さんはやっぱり寝てる?とか思っていると、宝剣を携えて手塚太郎が花道から登場。なんと今回壱太郎さん。きちんと男のかっこいい声出してはりました。
先月のトークショーで「なぜか今回立役で。」とお話されていたんですが、いやあ、こんな男らしい声聞いたの初めてかも。驚きました。

そのあと、なぜか、進之介さんがず~っと、にやにや。なんなん、お芝居、それとも?っと気になって仕方なかったです。
目の前では相変わらず、翫雀さんはお鼻つらそうやし。

ほぼチーム上方が花道を引っ込んで、(今回は七之助さんだけ七三で止まってました)、女暫第一部終了。

さて第二部幕外、「宗家のお許しを得て勤めさせていただきました」みたいな玉三郎さんの挨拶で拍手~。
ああ、しんど、となっていると、やっと上手から舞台番の勘九郎さん登場。
容姿だけではなく、声、台詞まわしもお父さんそっくりで、ついつい「お父さんやったらもっとこう…」なんて思ってしまい…、ああごめんなさいです。
舞台番に教えてもらって六方を踏む巴御前、そして「ああ恥ずかしい。」と花道に顔を伏せて、暫くしてから花道を去っていきました。

最前列なので、視界が舞台半分しか見えず、ついつい変なところが気になってしまいました。ああ反省。

しかしまあ、本当玉三郎さんすごすぎますでした。

2.口上

下手から順に

秀太郎 彌十郎 橋之助 七之助 勘九郎 玉三郎 翫雀 扇雀 我當 各幹部の方たちが並ばれていました。
我當さんは脚?足がお悪いせいか、ちょっと腰が浮いた感じでした。お辛そう。

玉三郎さん 
病気療養中の勘三郎さんの代わりにご挨拶します。父勘三郎が大きくした勘九郎という名前を継ぐことになった、よろしくお願いします。

翫雀さん
以前歌舞伎ブームが起こったときに、勘三郎さんとは中座でよくご一緒し、あんなこともこんなこともよく教えてもらいました。笑い。

扇雀さん
勘三郎さんとはよくご一緒させていただき、昼も夜もいろいろ教えていただいています。笑い。
今回はお二人とご一緒できませんが、宜しく。

我當さん
親戚として口上に列させていただくのはありがたい。(先代勘三郎さんのお父さんの姉?妹?が八代目仁左衛門の奥さん。江戸時代までさかのぼりますが…)襲名で演じた土蜘蛛や一條大蔵卿も素晴らしかった。昼の部の瞼の母も客席から見て安心した。と褒めちぎりでした。

秀太郎さん
勘三郎さんが勘九郎のとき勘九郎ちゃん、勘九郎ちゃんと呼んでいました。
兄弟ともに芸熱心です。来年は七緒八くんも初舞台です(と言われたような…あやふや)。

彌十郎さん
お父さんの勘三郎さんとは1つ違いで中学高校と同じで50年来仲良くしていただいています。

橋之助さん
おじとしてこの場にいることをありがたくおもいます。父芝翫が襲名をとても楽しみにしていました。きっとここでも勘三郎さんと一緒に観ていると思います。と涙を誘うご挨拶でした。

七之助さん
父が病気療養中で欠席となったこと親族としてお詫び申し上げます。う~ん、と思ってしまいました。すみませんです。

勘九郎さん
父が大好きな大阪の地で襲名披露させていただくのはありがたい。これからも一所懸命精進していくのでよろしくお願いします。のような内容でした。

最後に玉三郎さん
勘九郎、七之助兄弟、よろしく。これからも歌舞伎の応援よろしくお願いします。との締めのご挨拶でした。

お父さんがものすごくすばらしい役者さんで、兄弟仲が良く、ともに芸熱心なので宜しくといった印象でした。


3.雨乞狐(あまごいぎつね)

ポスターで狐姿の勘九郎さんが笑ってたので、てっきり狐の踊りかと思っていたら、変化舞踊でした。

野狐 下手から横滑りで登場。ひたすら跳ねまくり。あんな重たい衣装で大変やろうなあ。

雨乞巫女 ほんの十数秒で早変わり。これまた、お払いの棒(名前がわからない)を激しく振る振りで大変そう。すると舞台の上から雷雲が。

座頭 30秒も立たないうちに今度は座頭に。下駄でステップ踏んで、高杯観たいなあと思いました。
汗びしょびしょで、雨に打たれてるみたいって思ってしまいました。

小野道風 しばらくたって、花道のすっぽんから傘の頭だけが。そして、お公家さん姿の小野道風登場。手には何か書いた紙を持って。歌が書いてあるようで、よくみると浄瑠璃の歌詞でした。
本舞台に上がると、紙を取替え。巻いてさっと舞台に落とすと、又元に取替え。紙の質が違うようでしたがなんなんだろう。
上手にある社に柳があり、下には蛙がぴょんっと。おおおおおお、「柳に小野道風」ではないですか。
その時、太棹のぶおよよよんという独特の低いいい響きに、お琴だったり胡弓のかすかな合奏になってて、もうずっと観ていたい世界でした。

提灯
雨雲は出たまま舞台は明るくなり、花道から狐のように飛び跳ねた籠の行列が。おお、狐の嫁入りやなあ。
紫の籠には織りの模様入り。やっぱり歌舞伎って凝ってるなあと。
本舞台に上がると、行列の人たちが狐の踊り。かわいい。
きっとかわいいお嫁さんが出てくると思ったら、提灯のお化けでした。
脚は白いタイツ?に足袋を履いて、白いTシャツ?に腕を真っ白に塗られていました。
体に提灯をまとって踊り。しんどいやろうなあ。でもかわいいなあ。
脚がタイツ?なので、根元の縫い目がいやらしく、きわどい感じでどきどき。すみません。

狐の嫁
やっとかわいいお嫁さん登場。でも狐っぽい。

野狐
これでおしまいかと思いきや、中央のセリから、ぴよぉ~んっとまた野狐登場。
ものすごく高かったですよ。びっくりしました。
そしておりたかと思うと、舞台前までスライディング。私の目の前でストップ。ああ、びっくりした。
最初よりさらに激しい振り付けで、お顔ニコニコ。かわいい。
狐六方で花道を引っ込んで行きました。

何も知らなかっただけに、ものすごく楽しかったです。
六歌仙みたいに「雨乞狐 野狐・小野道風」とかで独立した舞踊になりませんかね。
もう一度みたいです。小野道風。

4.雁のたより

約20年前、歌舞伎の本興行で初めて観た上方もの。勘九郎さんの若旦那で大笑いした記憶があり、楽しみでした。

あらすじはあるのですが、あらすじを楽しむというより、個性的な登場人物の台詞とお芝居を楽しむという演目だと思いました。

大名の若殿が妾を連れて有馬温泉へ向かう途中、妾が髪結を見初める。それに腹を立てた嫡子が髪結を陥れようとすると、家老が髪結は甥であるとわかり、実は妾の許婚だった、ああめでたいな。という話。
最後の10分でお話がどんでん返し。いままでのじゃらじゃらは何やったん?という、いつもの上方強引もの。

第一場 有馬温泉湯治場の場

あほな若殿薪車さん、かわいい。お化粧がちょっと赤っぽい。よってるみたい。でもかっこいい。私の真正面。ああ、しあわせ。
ピンクの着物に藤色の羽織の妾、司の壱太郎さん。ますます綺麗になってました。若殿きらいやねん、話しかけんとって。ぷいっってすねた顔がかわいい。かわいい。
声がまた落ち着いていて、初めて聞く低めの声。こんな声も出せるのかと驚きました。出石の大石りくが楽しみです。

第二場 有馬温泉裏町髪結床の場
廻り舞台で湯治場から髪結床に。舞台セットの上部裏側に電球がたくさんついてるんですね。知らなかった。
なんと!若旦那の亀鶴さんを結っているのは前髪を落とした大人?の吉太朗さんではないですか。
亀鶴さんと髪結三二五郎七が話しているときも、「えへっ、えへへへへへ。」とすけべそうな顔がうまかった。
住吉さんに行って来ます。と右手にもったかんざし。えへへへへと、花道を引っ込んでいく姿はもう立派な大人の役者さん。すごいなあ。翫雀さんの「ませすぎや。」がいちばん面白かった。

一瞬でしたが、乳母の吉弥さん。面白かった。必要以上に大笑いしてしまいました。ごめんなさいです。

お玉がだましの手紙を持ってきて、その手紙を読んで行こうか行こまいかとじゃらじゃら、じゃらじゃら。
いちばんの見せ場なのでしょうが、睡魔が。ごめんなさいです。

お玉さんも大阪弁だったんですが、雰囲気が上方より江戸って感じがして…ごめんなさいです。

第三場 有馬温泉湯治場の場

家老の彌十郎さんよかった。もっと出番があればいいのに。
槍でいきなり襲われた三二五郎七。上手くかわす。あれ?武士やったん。
そしてこのことの説明を家老が台詞で説明。隣の離れから来た司がまた、説明。この強引な展開大好きやわあ。まるで時代劇ではないですか。
許婚に合えたと喜ぶ二人に、めでたいなと扇子を出す家老。おお。上方歌舞伎万歳って感じのおしまいでした。

いちばん印象に残ったのは、やっぱり吉太朗さんかなあ。いちばん上方ってニオイがしたような気がします。エラソーにすみません。
あと、壱太郎さんの台詞まわしかなあ。
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9/9神戸文化ホール『松竹大歌舞伎 公文協西コース』昼の部

2012年09月08日 | 歌舞伎
今日(9/9)神戸文化大ホールで催された『松竹大歌舞伎』昼の部を観に行きました。

歌舞伎のみかた(11:30~11:50)

市川猿弥さんが紋付袴姿で登場。

歌舞伎は何年前から始まったものでしょうか?3択で。拍手してください。
300年前、400年前、500年前
と、400年と500年が同じくらいでした。
答えは400年前で、出雲の阿国がかぶき踊りから始まったもの。
「傾く」「傾き者」、「かぶき」「歌舞伎」とそれぞれ大きな文字で書いたパネルで説明。

そして、歌ということで、セリフに抑揚をつけて歌うようにいいますとのことで、
猿弥さんが自己紹介を普通と歌舞伎で行われました。
「いちかわえんやでございます。昭和42年8月15日生まれ45歳、好きな食べ物はグラタン、嫌いな食べ物はかぼちゃ。皆様ごひいきのほど願い奉ります。」を、口上のような口調でマイクをはずして、「好きな食べ物はグラタン」というところで大笑いしてしまいました。

義太夫の説明では、実際の太夫さんと三味線さんで、「猿弥大当たりの段」(?)を実演。
「パチンコですってしまった猿弥さんが買ってあった宝くじの番号を新聞で見てみると大当たり。でも組み違いだった」というお話を義太夫モノのように、実演。喜ぶところでは三味線がアップテンポで、それから「組み違い」と義太夫節で唄われるのも面白かったです。
全部現代語だったので、意味が分かって義太夫の良さが少しわかるような気がしました。
意味が分かればいいもんなんですね。現代語でなんとか全編できないものなんでしょうか。
節とか曲の関係があるんでしょうけれども。

最後に、今日の演目「熊谷陣屋」と「女伊達」の説明がありました。
「一枝伐らば一指を剪るべし」(桜の枝を一本折ったら一本指を切る)の制札と、猿弥さん演じる弥陀六は実は誰か、そこがポイントということでした。

猿弥さんやっぱり面白い方でした。

熊谷陣屋(12:05~13:45)

結構歌舞伎歴短くない私が、本興行では避けて、避けてきた演目のひとつ。
どうしてかというと、源平モノが苦手で、自分の息子を身代わりに首実見に差し出すというのにも合点がいかず、それで義太夫狂言ということで苦手なものがたくさん揃ったこの演目。
巡業でお求め安く、配役も若くて私の大好きな方々ということで挑戦しました。

お話はすでに予習済みで分かってる「つもり」、セリフも聞き取れてる「つもり」でしたが、やっぱり睡魔が…。

直実が敦盛を討ったと相模と藤の方に語るところでもう…。

藤の方が敦盛の形見の青葉の笛を吹く前後、弥陀六と義経のやり取り…などなど。

義太夫さんがもう子守唄のようで、いやあ、ごめんなさいです。

首実見で自分の息子と分かった相模とそれを知らずに見せて欲しい藤の方、それを諌める直実。そのときに客席から笑いがでました。
私は素直な反応でよかったと思いますが、どうですかねえ。

幕外で頭をまるめた直実と髪をおとした相模が連れ立って旅立つ件、わが子を思って本舞台の方向を見る相模、息子のいた16年は夢だったと直実、直実の杖に引かれた相模、良かったです。
番附によると二人連れ立っての幕切れは2代目猿翁さんの演出だそうで、普通は直実一人で旅立っていくそうです。

うううん、今の私にはまだまだ難しすぎる(合わない?)演目でした。
10年後ぐらいにもう一度挑戦してみます…。

女伊達(14:00~14:20)

さて、先ほどの重ぉ~い雰囲気を吹き飛ばす、明るい長唄舞踊です。

江戸の吉原仲之町、尺八と刀を差した女のおたか。
白地に墨絵のような龍?の模様のお着物に赤い帯、何結びっていうんでしょう、斜めに大きな蝶結びみたいな。足袋は紫。かっこいいです。でもかわいい笑也さん。

若い衆二人を軽々あしらって、おしまいは六人ぐらいの若い衆がやってきて立ち回り。
「おもだかや」と書いた傘が舞台で花を咲かせています。

所作板が普段ものより薄そうで、だんっ!と音があまりしなかったのが残念でしたが、まあ、今回は下手よりの最前列でしたので、笑也さんと何回も目が合って(←思い込み)どうしようかと思いました。
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6/3 南座 坂東玉三郎特別公演

2012年06月03日 | 歌舞伎
今日(6/3)南座 坂東玉三郎特別公演に行ってきました。

はっきり言いまして、「素晴らしかった。」のひとことに尽きます。
1年分の歌舞伎を観て来たような気分です。
高尚な気分というのはこういうものなんだなあと思いました。

■□■

午後3時から開演だったのですが、2時に行きますと、すでに南座はすごい人。
客席は整備中とのことで入れず、みなさん「坂東玉三郎美の世界展」をご覧になられていました。

さらさらさらっと、30分程度で見学したあと、客席へ。

なんとなく客層がいつもと違うような…。気のせいかしら。

今回はとちりよりやや前の本当に中央。
これだけでテンションあがりまくり。

■□■

1.壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)阿古屋 1幕

壇ノ浦の戦いのあと平家の侍大将悪七兵衛景清は源頼朝を討とうとして失敗、行方をくらました。
恋人五条坂の遊君(遊女?)の阿古屋(玉三郎)が尋問を受けているが知らないというばかり。
秩父庄司重忠(愛之助)は岩永左衛門(薪車)と同席のもと、堀川御所に阿古屋を連れ出し審議する。

幕が開くと遠山の金さんが出てきそうなお白州のセットがあって、義太夫さんの状況説明の語り。
すると、お奉行さんのように白い着物に黒の裃袴の愛之助さん登場。
真っ赤な顔の薪車さんも出てこられましたが、あれ、カクンカクンした動きに後ろには二人後見さんが。ああ、これが人形振りなんですね。
初めて観ました。眉もお人形さんのように動いて面白いです。
目をかぁっと見開いたり、大げさにつぶったり、お人形さんみたいでした。

重忠の家臣(坂東功一)が阿古屋の来訪を告げると、鳥屋口から声はするけど、なかなか出てこない。
客席は揚幕に注目しっぱなし。
いやあ、すぐには阿古屋は出てきませんよとばかりに(そういうわけではない)、義太夫さんの語りがしばらくあり、揚幕のちゃりん、が聞こえると、捕り手が前後ろに三人ずつついて、阿古屋が登場。

客席は「ひゃ~(綺麗わぁ)。」の声があちこちで、ざわざわざわざわっっ。
七三よりちょっと手前、六四(とは言わないでしょうがこんな感じのところ)で一回りして、七三で両手を広げて、ひや~、綺麗。綺麗としかいいようがない。
帯の孔雀の羽が照明で照らされて、ものすごく綺麗。

私は景清の居場所はわかりませんと、階段を上っていって重忠のところへ。
だらぁんと身をそらせて、ものすごく綺麗。衣装もすべて見えて、愛之助さんは綺麗やし、最高でした。

人形ぶりの岩永左衛門は詮議が生ぬるい、もっと厳しくしろという。義太夫さんの語りがまたいい味出されてました。これはすごく効果的かも。

そして、中間たち(六人くらい)に拷問の道具を持ってこさせるが、この中間がちょっと狂言ちっく。
なんなんですかねえ。ぴょんぴょんぴょんっと飛び跳ねて、声もなんか「ぴょぴょぴょ。」とか。

秩父庄司重忠は中間たちを退かせ、琴と三味線と胡弓を持ってこさせ、阿古屋に弾かせる。

お待ちかねの阿古屋の演奏の場面です。

お琴の爪をはめるところから、色っぽい。
ぽろぽろぽろっと。ひゃぁ、綺麗。

太棹三味線さんとの合奏でした。三味線3人はちょっとうるさかったかも。
お琴の音をもう少しはっきり聴きたかったです。
あの、右手をじゃらじゃらじゃらじゃらら~んとするところが、んもぉ色っぽくて。
たまりませんでした。
あと、弦をぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅぎゅいんっと、しごくようなことをされてたのは何なんでしょう。

次は三味線。
下手から長唄さんが出てきて、合奏。
一節玉三郎さんが唄ったあとは、長唄さんが主に唄ってはりました。
調子あわせの時のお顔がまたいいのって。
玉三郎さん、棹でとんとんとんとんっと拍子を打って、あわせてはりました。
頭も衣装も大きいので、三味線が小さく見えました。

最後はお待ちかねの胡弓。
中国で見た二胡とは違うのかなあ、三味線を立てて弓で弾いるように見えました。
これも唄いながら、独特のきゅいんうわぁんきゅおんという音色で。
阿古屋には胡弓が一番似合っているように思いました。
途中いちばん高い音のところに指をおさえて「ちりちりちりちりり」という音から、低い音にいってうわぁんとなるところが良かったなあ。

唄の内容は番附で確認していたので、姿と音しかみてなかったのですが、あんなに重いお衣装に頭で、真剣に弾くとかじゃなく、演じて弾くなんて、こちらの想像を絶するところでしょうが、それを見事に演じきる玉三郎さんってほんとすごい。すごいっていう言葉では足りませんね。でもこれしか思い浮かばないです。
動くたびにきらきら光るびらびらの簪が余計に美しさを際立たせていました。

演奏の間、重忠はじっと聴き入っていましたが、人形さんの岩永左衛門は三味線の時は寝てるし、胡弓のときは火箸でまねて、やけどするし。
阿古屋ばかり見ていたので、見落とすところでした。あぶないあぶない。

演奏を聴いた重忠は阿古屋が偽りを言っていないということで解き放つことにする。

おしまいは登場人物みんな舞台前に来て、絵面。
美男美女と人形。スタンディングオベーションしそうなほど拍手していた私でした。


幕間 30分


2.傾城 長唄囃子連中

客席が暗くなり、舞台には吉原の提灯の明かりがてんてんと点いている。
ぱっと明るくなり、舞台には傾城が。
舞台には長唄さんたちがずらずらずらっと。
若い物に手をかけて花魁道中。

高下駄?のあのぐるんとまわして歩くあの足さばき、やっぱり玉三郎さんがいちばん。
足だけでもう美人ってわかる感じがする。
足の裏が色っぽい。(この際なんでも綺麗、色っぽいんじゃないか)

暗くなって、明るくなると、今度は赤から紫に金の刺繍を施したうちかけ。

その後、うちかけを取って、踊り。

手踊りや団扇を持って踊り。

細かくは忘れましたが、団扇を手鏡に見立てた振りがあったと思うんです。
そのときは情景が出てきました。
あと、男のひとを思っているのかなあとか。
しぐさ、しぐさで情景がでてくるかのようで。
つたない文章で言い表せないのが悔しいのですが、なんともいえませんでした。

おしまいは、長唄さんの背景がすっと開いて、雪を表す電気?がちかちか。
どんどんどんどんっと雪が降っている音。

黒いうちかけを着た傾城。

あの、見返り美人みたいな体勢がまたもう、最高でした。

15分ぐらいの踊りだったかと思いますが、3分くらいにしか感じませんでした。
えっ?もう終わり?って。

終わった途端、口をぽかぁ~んとしていた自分に気がつきました。
見とれるってこういうことなんですね。

生きてて良かったなあ。それしか言うことないなあ。
なんだかそんな気分になった歌舞伎観劇でした。
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5/3松竹座「團菊祭五月大歌舞伎」夜の部

2012年05月05日 | 歌舞伎
先日(5/3)松竹座「團菊祭五月大歌舞伎」夜の部に行ってきました。


初日とあってか、なんとなくロビーは華やかな雰囲気。
成田屋さんの受付には麻央さんが立ってはりました。
くすんだ紺色(なんていう色だかわからない)のお着物で、いやあ、綺麗というか、かわいいというか。顔ちっちゃくて、お目目くりんくりん。


1.絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場(16:00~17:10)

本能寺の変を起こした明智光秀の母は城を出て閑居に戻った。
そこには光秀の息子、許婚、妻も居る。
18歳の息子は許婚に反対されながらも祝言と初陣の式をして戦に出る。
閑居には秀吉が潜んでいた。それを知った光秀は竹やりで奥の間の人影に一突き。
すると、それは母であった。
主君を打った謀反人の母として報いを受ける。考えを改めよと母。
しかし、寺社仏閣を焼き討ちなど非業の数々許せぬと光秀。
そこに、重傷を負った息子が戻り、戦局は敵方に有利。落ち延びくださいと息を引き取る。
母も、孫と一緒ならと息を引き取る。
秀吉の軍勢がやってくる。加藤清正が討とうとするのを、秀吉は引きとめ、山崎で改めて決戦の約束をする。

※光秀は武智光秀、秀吉は真柴久吉、清正は佐藤正清と劇中ではなっています。

光秀の息子十次郎の菊之助さんと許婚の初菊の梅枝さん。姿もお衣装も声も所作も最高でした。
赤い着物に紫の裃袴。家紋の桔梗の刺繍があでやか。
初菊は赤のお着物に藤の花の金糸の刺繍。
二人が寄り添うともう何ともいえない美しさ。

十次郎様行かないで。と懇願する初菊に、いや行くのだ、鎧兜を持て、と十次郎。
なんと哀れで美しい。元服前の前髪がまた悲しみを誘います。

兜を持っていこうとする初菊。重くて持てない。
袖を畳にかさねてその上に置いて、ずるずるずるずる…。
下座の音楽と合わさって辛そうな気持ちが出てました。

初陣と祝言を一緒に。母と祖母に見守られ、三々九度。
あーかわいそうだ、と思ったら、潜んでいた秀吉が「湯の用意ができた。」と。
一気空気が変わりました。さすが、菊五郎さんです。

げこげこげこ…と蛙の鳴き声。
どうやって音をだしているんでしょう。初めて聞きました。気になって仕方なかったです。
落武者姿?の光秀登場。
近くに生えている竹を槍に拵えて、障子越しに「えいっ!」
「うああぁぁぁぁ。」と出てきたのは槍が刺さったまま、胸を真っ赤にした母。
白いお着物だからもう目立って目だって。

そして花道からは重傷の十次郎。あんまり重傷のようにみえませんでしたが、腕と脚に傷を負っていました。
そしてなんと、舞ながら戦局を報告するのです。
元気やん、と思っていると「目が見えなくなってきた。」と。
まだ生きてる母も一緒にと息絶える。
母には光秀の妻、十次郎には初菊がよりそい、
光秀が扇子で「ばちんっ!」とたたいたところが、なんともかわいそうでした。
つらいなあ武士は。

悲しみに明け暮れていると、花道から久吉の軍勢が。
先ほどの僧の格好から陣羽織を着た立派な菊五郎さん。かっこいい。
また空気がガラッと変わりました。
傍らには、佐藤正清の海老蔵さん。光秀に斬りかかろうと必死です。
目がすごく大きいです。2階席からでも白目がわかりました。
すごいねえ。すごいわ。落ちませんか。大丈夫ですか。

そして、山崎での決戦を約束した光秀と久吉。
引っ張りの見得で幕でした。
いやあ、これぞ歌舞伎!って感じでお腹いっぱいになりました。

團十郎さんの息子役を菊之助さんで、菊五郎さんの家来を海老蔵さん。
面白い組み合わせやなあと思いました。


幕間に2階ロビーにお弁当を取りに行き、1階に下りていくと、音羽屋さんの受付に富司純子さんが。
ベージュのお着物をお召しで美しかったです。


2.高杯(たかつき)(17:40~18:05)

太郎冠者と次郎冠者を引き連れ花見に来た大名何某。次郎冠者が杯を地面に置くので、「高杯を持て~。」と。それを知らない次郎冠者。足がついた台のことだと説明し、二人は去っていく。
困り果てた次郎冠者。そこへ高足売りがやってくる。「たかつき買いましょう~。」と叫ぶ次郎冠者に高下駄を高杯だといってだまし売り。
戻ってきた大名は違うと一喝するが、これは高杯だと言い張る次郎冠者。
酒に酔った勢いで踊りだす。
怒っていた大名も太郎冠者も、つられて一緒に踊りだす。

20年ぐらい前に勘九郎(現勘三郎)さんと橋之助さんで見て、なんて歌舞伎って面白いんだろうとのめり込んだきっかけの思い出の演目。
さて、これまで見てきた私ですが、なんと初見の海老蔵さんの次郎冠者。さてはて…。

海老蔵さんは白塗りで頬を赤らめて終始ほろ酔い加減。
陽気な感じをだしてはるんですが、「どーせ、酔ってもこんなん違うでしょう?」と思ってしまい(よくないのはわかっていますが)、どーもこーも。
思わず、高足を履いて…というところで「待ってましたっ!」の大向こうさんでしたが、どうもタップの歯切れがあまりよくなく…。
比べてはいけないのですが、なんかこう。もう少し。う~ん。
千秋楽になればさらに面白くなっているんでしょうかねえ。

しかし海老蔵さん、目はもちろん、鼻筋もしゅっと通って端整な顔立ち。
歌舞伎役者さんとしては十分な才能の持ち主であるのは間違いないです(えらそーにすみません)。
別の演目で機会があれば見てみたいと思いました。

高足売りの松緑さん。高足の竿を持って踊り一差し。
もう終わり?って思ってしまいました。
もうちょっと見たかったです。

ずっと、この演目は狂言が原作と思っていたのですが、そうではなかったんですね。
しかも、背景も松ではなくて、桜と柳だっていうのも今回初めて気がつきました。



3.ゆうれい貸屋(18:25~20:02)

やる気のない桶屋の弥六。妻は夫に改心してほしいと実家に戻る。
すると、元辰巳芸者の幽霊がやってきて、自分を妻にしてほしいと。
昼夜逆転の生活が始まるが、だんだん長屋の店賃がたまってくる。
すると幽霊仲間を集めて、人の恨みを晴らす幽霊貸屋を始め、順調に金子が貯まっていくのだが…。

主人公の弥六に三津五郎さん、幽霊お染めに時蔵さん。弥六の妻に吉弥さん、そのほか浮気モノの幽霊に梅枝さん…などなど、好きな役者さんぞろいの世話物。
今回のお目当ての演目がこれでした。

第一幕
第一場 桶屋弥六の家の中

舞台はうす暗い長屋の一軒。
弥六の妻お兼(吉弥)が注文した桶を取りに来たある店の番頭にわびている。
先月は男前さんだった吉弥さん。ほぼすっぴんのぼろぼろの長屋の女性。
弥六に改心してほしい一心で実家に帰ると決心。飲んだくれて寝転んでいる弥六に「決して愛想をつかしたわけじゃないからね。お前さんのために出ていくんだからね。」と出て行く件はよかったです。
戸口を出たところで、「みよしやあ~っ!」とまるでドルビーサラウンドのように、あちこちで合唱。5、6人の方同時に聞こえてきました。こんなの初めてでした。

弥六の家の隣にすむ魚屋さんの奥さんが、後で残り物を持ってくるよ、と言って出て行くと、「何でい。俺は残り物でも食べておけってか。」と言うところで、どろんどろんと幽霊の染次(時蔵)登場。藤色の芸者のような着物で、手は幽霊の構え(?)弥六の「なんで幽霊が足があるんだよ。腰から下はないんじゃねえのか。」「幽霊だって足はあるわよぉ。」そこから喜劇になってきました。
いろいろ染次に訳を聞く弥六。「いろいろ都合ってもんがあるのよぉ。」「幽霊にも都合があるのかい?」などなど。掛け合いが最高でした。

この幽霊さんは、食べ物くすねてくるし、夜のお楽しみもするし、なんとも都合のいい幽霊さん。
ただ、嫉妬深くてちょっとでも裏切ったら呪い殺すという恐ろしい面も。

時蔵さんでないとできないお役なんじゃないかと思うほどぴったりでした。

第二場 弥六の家の表
第三場 元の屋六の家の中

お兼さんのことを思っていないんなら店賃を一月でも滞ったら追い出すと家主に言われた弥六。
染次はものすごく合理的に金儲けの算段を思いつく。
恨みを晴らしても成仏できず、宙に浮いている幽霊はたくさんいるという。
真面目な紙くずやだった又蔵(市蔵)男好きのお千代(梅枝)、老人も必要とおじいさんとおばあさんも仲間に居れ、ゆうれい貸屋を始める。

「お千代ちゃんだけは気をつけてねえ。」という染次。

第二幕
第一場 炭屋河岸の一部

ゆうれい貸屋を始めて1ヶ月。大繁盛で金子はたまっていく一方、これでいいのかと嘆く弥六。別にいいじゃないの、儲かるんだからと染次。
しかし、考え込む弥六。

そこへ、頭にたんこぶをこしらえて仕事をしくじった幽霊の又蔵が戻ってくる。
しくじった経緯を話すうち、「この世もあの世も結局同じ金次第。お天道様も極楽もない。それなら生きているうちに女房子供を大切に。」のような話をする。

そして、おじいさんおばあさん幽霊は身内が供養してくれたから成仏できると、別れをつげにやってくる。すっぽんから消えていかれました。

又蔵さんが述壊する件では、「まつしまやぁっ!」の掛け声が大きかったです。
市蔵さんって私知りませんでした。松嶋屋さんだったんですね。
確かに、ここは名場面です。お話のキモなので。しかし、たんこぶつけてるところが何ともいい味が出ていてよかったです。

第三場 元の弥六の家の中

又蔵から聞いた「生きているからこそ」という言葉を考えながら帰ってきた弥六。
家の中には幽霊のお千代が。
弥六に馬乗り(!)になって迫るお千代。すると裏からまるで「うらめしや~」と呪い殺そうとする染次。弥六が仏壇からカネをチンチンチンチンチン~と鳴らすと出て行ってしまう。

梅枝さん、うまいっ!若さプラス、お父さま譲りの妖艶さがあって、この役ぴったり。
将来染次もできるかもね。

なぜか、家主や長屋の連中がどやどやと家の中に入ってくると、弥六は「心を入れ替えた、親の供養のために皆でお経を唱えてくれ」と頼む。
実は身内の供養で幽霊は成仏すると染次から聞いていたので、二度と染次が現れないようにするためだった。

そんな中、お兼がやってきて、改心したと弥六。
また心を通わす二人でした。


三津五郎さんの江戸弁が小気味よく、また時蔵さんの訳あり幽霊との掛け合いが素晴らしかった。
さらに、吉弥さんのお兼と、市蔵さんの屑屋の又蔵さんが秀逸。
夜が舞台のお芝居でしたので、終始薄暗い客席内でしたが、終演後は心晴れやかな気分になりました。

あ、そうそう、幽霊の染次さん、場ごとにお着物が変わっていてあでやかでした。
藤色、紺色?、浴衣みたいな白地に紺の染めたみたいなとか、呪い殺すぞ~の場では黒かったかな。

本当、いいお話でした。どうしてこんなにいいお話なのに上演回数がたった4回なんでしょう。
テレビや映画でもされてもいいお話じゃないですか。
しかし、再演されても、今回と同じ配役でお願いしたいです。

弥六は三津五郎さんで、染次は時蔵さん。
のちのち、巳之助さんと梅枝さんでもいいかなあ♪
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4/21 南座歌舞伎鑑賞教室 2時半の部

2012年04月22日 | 歌舞伎
昨日(4/21)南座の歌舞伎鑑賞教室(午後2時半の部)へ行ってきました。

南座へは12時半に着いたのですが、すでに10人くらいの方がならばれていました。
まあ、これだったら席選び放題かなっと思っていたのですが、後から後からお連れさんがやってきて結局20番目ぐらいになっていました。
開場まで1時間半、暇やなあと思っていましたが、前後の方とおしゃべりしたりしてそんなに暇じゃなかったです。
特に後ろの親子連れさんと、女性の方。「吉弥さんと吉太朗くんは親子なんです。」なんて話されていたので思わず、「いえ、親子じゃないですよ。」と割り込んでしまいました(汗
それをきっかけに話込んでしまって、お子さんはどこの席がいいかとか、今回はどこの席がいいかとか…。
1時過ぎぐらいから急に列が長くなって、やっぱり1時半ごろには鴨川沿いにまで延びていました。
入り口前で、花横か桟敷か2階最前列か1階かぶりつきか…と悩んでいるうちに1時50分開場となりました。

結局1階4列目の花道よりの席にしました。


1.解説 南座と歌舞伎(14:30~15:20)

幕が開くと浅葱幕、大薩摩の演奏のあと、振り落としで「楼門五三桐」のセットが。
石川五右衛門に扮した桂九雀さんが「絶景かな絶景かな」とすると鷹が飛んできて、今日の演目を歌舞伎口調で紹介。
すると、真柴久吉の上村純弥さん登場。七三まで来て、そこで五右衛門が手裏剣をえいっ、久吉が柄杓でかわす。ちゃんと柄杓に割れ目が入っていて刺さっているようになっているんですね。
そして、幕外になりかっこいいセリフを言った後、引っ込まれていきました。
いやん、純弥さんかっこいい。上手じゃないですか。
昨年の「好色一代男」のオネエ坊主キャラが離れなかったんです。ごめんなさいです。これからちゃんと拝見しますから(汗
しかし、眉が個性的でしたわん。

そのあと、幕が開くと、山門のセットはすっかりなくなり、紋付袴姿の九雀さん再び登場。
「今年は20回目で、毎年初めてとおっしゃる方が見に来てくださるんです。ロビーにはこれまでの写真が飾ってありますので休憩時間にご覧ください。私も3枚ありますので」と面白いご挨拶。
学校の授業?ので学生さんがこられてるとのことで、なんちゃら専門学校や大学のグループが紹介され、そのたびに「はあいっ!」と客席から元気の良いお声が聞こえてきました。

今年も昨年同様、客席から赤姫の衣装を着ていただく方を選びたいと思いますということで2列目の女の子が選ばれました。

着替えられている間、先ほどの大薩摩を弾かれた三味線さんが登場。
合引に足をかけて弾くのは膝から三味線がずれていって大変だとか、昨日は蹴とばして笑いが出たとか。
三味線は踊りの演奏だけでなく、いろいろな効果音を演奏しているという解説で、雪の降る音、悪党が成功して暗闇をその後過ぎ去っていく曲(九雀さんが実演。上手でした。)、大名行列が通る曲の3曲を披露。
普段あまり気にしていなかったのですが、ああ、なるほどそういえば、という感じで面白かったです。

そして、先ほどの赤姫の衣装を着た女の子がセリから登場。
ポージングもプロ並みで素人さんには到底見えませんでした。
日舞とバレエとダンスを習ってるとかで姿勢がよく、ミュージカル女優を目指してるとか。なるほどね。

そのあと、セリや廻り舞台、スッポンの説明。
舞台は横幅と同じの奥行きがあるとかで、廻り舞台にのった九雀さんが舞台をぐるぐる。
奥に行かれるとかなり小さく、奥行きを感じることができました。

そして恒例の舞台からモクモクと煙がでてきて、舞台上の全てのセリが出たり入ったりしてました。
あと場内が真っ暗になって、九雀さんが長い髪のカツラをかぶって幽霊みたく登場したり。
これも昨年と同じでしたね。

最後はその後の「連獅子」を軽く解説。

やっぱりあっという間の50分でした。


2.連獅子(15:35~16:25)

さてさてさて、おまちかねの吉弥さん吉太朗さんの連獅子です。

前半の狂言師、吉弥さんかっこいいし、吉太朗さんかわいい。
吉太朗さんの後見さんは先ほどのかっこよかった純弥さん。眉がさっきと同じで(どこ注目してるねん!)。

お目当ては吉太朗さんでしたから、私の席がちょうど真正面になってもう感激。
動きはきびきびしてるし、表情はもう大人の役者さんのようやし、素晴らしすぎる~。
膝でぐるんぐるんまわったり、親獅子に蹴飛ばされてぐるんぐるんするところもすごいし。
一番すごかったのはやっぱり七三で、だんっ!と座るところでしょうか。
間近で見れたのが感激。ほんまにこんなに飛び上がって座って、膝とか痛くないのん。
5分ほど目を閉じてじぃぃぃぃぃっとしてはるんですよね。その間も吉太朗さんばっかり見て、吉弥さんの踊りはあまり見てませんでした。ああ、ごめんなさいです。

ばっ!と目があいた吉太朗さん、本舞台の吉弥さんの手と吉太朗さんの足のだんだんだんっ!ってのがあっていて、そのときの吉弥さんのお父さんのような優しい目が印象的でした。

合引に吉太朗さんがのって、型を決めるところでは私の気分は最高潮。「ひやぁ~」とか言いながら気を抜いたらスタンディングオベーションになりそうなぐらい気分が高まっておりました。

ことあるごとに拍手、あちこちから「美吉屋!」「きちたろう!」の大向こうというより掛け声があり、いい雰囲気でした。

千次郎さんと佑次郎さんの宗論(しゅうろん)のあと、長唄さんたちが「よおおおおっ!」「ぽんっ!」「よおおおおっ!」「カンっ!」とお能っぽくなって、客席はしいいいーーーーーーーん。この時は石橋ものを見るときはいつも緊張しますね。

ずっと揚幕にらむのもなんやと思いましたので、まだかまだかと思っていると、揚幕の照明が点いたのがわかりましたので、振り返ると、獅子の精のお二人が鳥屋口に。

うおん、かっこいいぞおお。と思ったのもつかの間、花道の七三でとまって、後ろにそろりそろり。
お二人とも毛が両足の間に入って踏んづけてすってんころりんしないかしら(←余計なお世話)と思っていると、ばばばばばばばばっと引っ込まれていかれました。
ひっこまれて、鳥屋口では、吉弥さんが吉太朗さんを後ろから腕をまわして受け止めてはりました。
なぜか、ここで、うるうる(T_T)

また出てこられて、蝶や牡丹にたわむれる獅子の精(だと思う)。

いやあ、吉太朗さんの目がほんとよかった、勇ましくて。
引き込まれそうに、いや引き込まれましたね。

終始、私は身を乗り出したくなるのを我慢しながら、「ひゃ~、うわぁ~。」と時おり声が出てしまいながら(すみません。)、両手を口に当てながら、大感激、大興奮で拝見いたしました。

お隣の女性の方も、そんな感じでした。私のような気分の方、多かったと思います。

気振りの件では感激しすぎて涙が出そうに。

見得で幕引きとなりましたが、お二人の目が力強くて、もお、ああああ閉まってまうがな!って気分でした。

言葉では言い尽くせないほど素晴らしかったです。
これまで10回ぐらいいろいろな組み合わせで連獅子を見たことがありますが、最高でしたね。(1000%贔屓目ですが(汗))
これがスタンダードになってしまうと、次見れなくなりそうです。

今回は舞台も最高でしたが、お客さんもいつものピーンっと張り詰めた感がなく暖かい雰囲気で、純粋に歌舞伎を楽しまれているようでした。いつもこんな感じだったらいいのに。

後ろに並ばれていた小学生の男の子、喜んでくれたかなあとか、外人さんも楽しかったかなあとか、余計なお世話を考えながら、「ああ、よかったよかった。」と劇場出ても言いまくっていた今回の観劇でした。
あああ、楽しかった♪
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2/12 松竹座『二月花形歌舞伎』昼の部

2012年02月12日 | 歌舞伎
今日(2/12)松竹座 二月花形歌舞伎 昼の部を観に行ってきました。



慶安の狼 (11:00~12:35)

慶安4年三代家光によって多くの大名がお取り潰しになり、江戸には浪人があふれ、幕府は浪人狩りを行っていた。
そんな幕府に不平不満を持つ浪人たちの中に、由比正雪(染五郎)のが中心となって倒幕計画が実行されようとしていた。

由比道場に槍の名手として通う浪人丸橋忠弥(獅童)に、幼なじみで佐竹家家臣の野中小弥太(愛之助)は佐竹家に仕官を頼んだので、由比道場とは縁を切るよう諭すが、忠弥は武芸の道だと言って断る。
家光逝去で、小雪たちの統幕計画が実行されようと動き出したが…。

もともと、このお話は新国劇として上演されたそうです。
良い意味で全く歌舞伎でなく、シリアスで現実的な表現のお芝居でした。
音楽もテープでした。
舞台は江戸時代初期なのですが、なんとなく幕末のような「大儀のためなら身内であっても容赦せん」という雰囲気がただよっていました。

自身ではどうしようもない運命のうねりに従うしかない忠弥。そして、また深い忠誠心より友人を裏切ってしまう小弥太の二人の最期が壮絶で、もう感動しました。

途中、少しの場面しか登場のなかった小雪の存在感も良かったです。
時勢や人間を冷静にみつめ、行動する小雪。
新八(宗之助)に銃を渡し忠弥を撃つよう命じるも、忠弥が返り討ち。そのときの舞いながらの幕切れがとっても印象的でした。

セットも上手くできていて、特に居酒屋の戸の外でもお芝居がされていて、奥行きがでていました。
久しぶりに会った忠弥と小弥太が夕暮れに別れる件が名場面だったと思います。

台詞も心にズーンと響き渡りました。
由比一味に目をつけられた小弥太が居酒屋で襲われ、それを忠弥が助ける件で「二人はおぬしが斬ったのだ。俺の心はおぬしが斬ったのだ。」と。
佐竹家へ仕官の道をあきらめた忠弥の心をこんなにかっこよく表現できるなんて。

その事件後、しばらく会わなかった二人が居酒屋で再会。そのときの忠弥が「この世は奪うもの奪われるもの、どちらかにつくによって人生が決まる。」
お前とはもう違う道だから、どうしようもない。なんかここまでして生きていかないといけないのかと。

一番感動したのが立ち回りです。
小弥太の忠告によって、佐竹藩と町奉行が捕まえにやってくる件。
やっつけてもやっつけても捕り手が次から次から。得意の槍は壁にかかったまま。
捕り手が「槍を持たせるな。」と取らせない、丸橋家のじい(?)が命がけで槍を守り、それを救おうとした小弥太が斬られる。

裏切ってしまったはずの小弥太が藩に裏切られ、「ええい、丸橋忠弥一家の野中小弥太だぁっ。」と言って深手を負った二人が大立ち回り。
本当に斬っても斬っても捕り手が出てきて、迫力満点でした。
途中、回り舞台が回って、立ち回りをさらにスケールの大きいものにしていたと思います。

幕切れは息絶えた小弥太を自身にくくりつけても尚、槍で応戦する忠弥でした。

前々から言い尽くしているのですが、本当に、歌舞伎じゃない獅童さん最高です。
「黒部の太陽」、「反逆児」、「一心太助」、そしてこの「慶安の狼」。
本当、素晴らしかった。彼の代表作のひとつとなるんじゃないでしょうか。


大當り伏見の富くじ(13:10~14:45)

染五郎さんが歌舞伎にも喜劇をということで作られた新作。
いい意味でこれまた、全く、全然歌舞伎ではありませんでした。
これも、音楽が全編テープでした。

元は質屋の若旦那幸次郎、預かった屏風を紛失したため店が潰れ、今は紙屑屋として店再興を願っている。
ある日、河原で財布を拾い、その金で鳰照太夫に会いに島原へ。
買った富くじが一等の千両。しかし、川に落としてしまい…さてさて。

一応あらすじはありますが、ずーーーーーーーーーーっとドッタンばったんとギャグの応酬。

鳰照太夫は翫雀さん。女形の藤十郎さんそっくり。
にっって笑って、花道の花魁道中ではこけるし、禿の吉太郎くんには「またこけた~。」もう一人の禿ちゃんに「言うたらあかん。」の繰り返し。

幸次郎はカッパと財布を取り合うし、犬に橋で慰められるし。むちゃくちゃ。

むちゃくちゃやったのが、獅童さん。
幸次郎の妹を我が物にしようとむちゃくちゃ。普通のカツラにハゲのカツラをかぶってずらしてたり、もうむちゃくちゃ。
本妻がやってきて、言い訳する件では多分平泉成さんのモノマネやったと思います。
愛之助さんが素で笑ってはりました。
花道から引っ込むときは「拍手するな~。」って。獅童さんやりたい放題。すごい。おもしろい。

亀鶴さん、右近さんの若旦那コンビも息があってたと思います。
右近さん亀鶴さんに思いっきり扇子で額をびしんってやられてました。ほんまに痛そうでした。

やり手婆の竹三郎さんは本当上手い。先月の里見八犬伝で同様、間がすばらしい。しかも今回は関西弁ですからさらに面白さパワーアップでした。

EXILEのchuchuトレインや家政婦のミタの「承知しました。」歌六さんが古畑風の音楽でそれ風に台詞を言ったり、みなさん大変。

抜け雀は落語から取ってきたんでしょうねえ。うまいことしてました。

先月の八犬伝で一瞬しか見れなかった米吉さん。今日は鳰照太夫についている新造さん役。
しもぶくれ気味のおちょぼ口、かわいい。声もいい。そのまま色気づいて成長してほしいです。
若手の女形さんは本当豊富ですね。

壱太郎さんは言うまでもなくかわいい。ひたすら獅童さんから逃げててかわいい。
エンディング(とあえてカタカナで言ってしまおう)では花道から米吉さんと出てきて、七三で踊り。むっちゃかわいくていつまでも見ていたいと思いました。いや~、若いっていいねえ。

それに続いて、主要キャストがずらずら~っと出てきて踊り。
中央には大階段がしつらえてあって、そこから獅童さんと愛之助さん、そして紫と白の豪華な若旦那風の染五郎さん、そしてすっぽんからは翫雀さん。金の紙ふぶきの中踊り。
もうちょっと長かったらなあ。
カーテンコールが1回ありました。
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