人の世は、滞在期間の定め無き、今日一日の旅の宿

 時 人を待たず、光陰 惜しむべし
 古より有道の人、国城 男女 七宝 百物を 惜しまず
 唯 光陰のみ、之を惜しむ

夢窓国師二十三問答

2022-12-31 | 日記

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大便秘結 (便秘) - 宗潤腸丸

2022-12-31 | 日記

脈証を綜合し,前医が用いた薬物とその効果を考慮すれば,                                      此れは乃ち寒湿鬱滞,肝脾失升,大腸失伝導に違いない。
 
治には理肝脾、化湿濁,散寒邪とすべし。
処方:宗潤腸丸(陳皮120,甘草30)
 
服薬1剤の后,腹張は好転し,食欲も増え,大便が出た。
其の后,毎週1剤としたら,大便は1日1回出ている。
全部で20剤を服用して,その後停薬して一年になるが,大便はずーっと正常である。
 
某医が問うには:陳皮、甘草は醒脾和胃, 理気除湿の剤で, 諸書にはみな通便の働き    があるとは書いてないが,老師が排便に用いたのは,どうしてですか?
 
答えて曰く:陳皮,甘草には通便の効は無いが,醒脾化湿により,又能く肝脾大腸の      升降を調理し,肝脾大腸の気化を促進するので,大便が通るのである。                          
その外に,本病は久しく苦寒、咸寒の攻下傷正の品を用いて,陽気が被伐されて,      寒湿となり,大腸が不通となったのである。
 
陳皮,甘草苦辛甘温で,行気し,又助陽し,湿濁を化せば, それが脾胃を醒して,    昇るべきは昇り,降るべきは降るので,服薬の効果が得られたのです。
                                                          朱进忠 难病奇治 より
 
   ※世間にはこの例のような便秘の人が多いと思われ、大変参考になります。                    宗潤腸丸の分量が多いのにちょっとビックリ。
 

屠蘇散

2022-12-31 | 日記

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手作りお屠蘇


腎咳 - 滋陰降火湯

2022-12-31 | 日記

 

お年寄りの腎咳は、腎の衰えでやはり全体が乾燥状態になってきていて、
痰が乾燥し、そのために痰を切る力もないのです。
だから滋陰降火湯の方というのは、だいたい診察室に入ってくると解ります。

腎が主体になっていますからやはり赤黒いです。だいたい黒い。
それで咳を主症状として来ます。何よりも腎咳は(肝咳などもそうですが)、
東洋医学的な治療じゃないと治らないのです。

西洋医学的な治療が一番うまくいかないのが腎咳です。
だからうまく当たると非常に喜ばれます。何度も言うように、
肺咳は西洋医学的でも、上手な先生が治療をされると治ります。
それから肝咳は、心療内科の先生なら上手に治せるはずなのです。

ところが腎咳は、概念がないから治せないのです。
皆さんのところでもそんなに多くないと思いますが、
私のところに来る方では腎咳は非常に多いのです。
やはり多くの医療機関を転々として来ます。

滋陰降火湯の状態は、年を取ってだんだん腎が衰えて、
腎陰が不足して心火が上がって、心火が肺を焼いて、
そのために肺に熱を持って痰が切れにくくなっているのです。

最初の出発が腎陰の不足なのです。いわゆる腎の虚が出発です。
加齢に伴って腎陰が不足してくるというのは、年を取ると全員、
腎陰が不足するということではないのです。

腎が弱い人がやはりそうなりやすいわけです。

   https://blog.goo.ne.jp/mumei_juku/e/6fff60473e2c2b2b41b76c99fca8edf8


大人の咳に - 使える漢方薬

2022-12-31 | 日記

うちはお子さんが多く来院します。

お子さんのカゼなどで見られる咳には、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、          五虎湯(ごことう)をよく使います。

また、よく治ります。

麻黄(まおう)が含まれる漢方薬が奏功する例がほとんどです。

麻黄抜きでは、麦門冬湯(ばくもんどうとう)が重宝します。

乾性咳嗽、声がれ(嗄声:させい)、少し痰がからむ、発作性の咳に頻用します。

お子さんも麦門冬湯が大好きです。

大人には大人で使える漢方薬があります。

竹温胆湯(ちくじょうんたんとう)です。

インフルエンザ、カゼ、肺炎などの回復期に熱が長引いたり、熱が下がっても、        気分がさっぱりせず、咳や痰が多く安眠できない人に使います。

イメージが湧くでしょうか。

びっくりした怖い思いをしたのをきっかけに気持ちが不安で落ち着かず、何となく        胸がモヤモヤして居ても立ってもいられない時、肝っ玉が冷えた時に使います。

冷えた肝っ玉を温めるので温胆(うんたん)と命名されたのかなと理解しています。

外来でも、確かにこういう状況の方に処方すると効果があります。

小柴胡湯(しょうさいことう)を処方したくなるような人が, 咳, 痰が出て何となく      不安そう、安眠ができない時に試してみたらいかがでしょうか。

http://www.kodomo-kampo.net/category/1317793-29.html

こじれた風邪と咳