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人の世は、滞在期間の定め無き、今日一日の旅の宿

 時 人を待たず、光陰 惜しむべし
 古より有道の人、国城 男女 七宝 百物を 惜しまず
 唯 光陰のみ、之を惜しむ

温通復脈湯 - 徐脈

2022-12-28 | 日記
 
本方は 保元湯補中益気湯 及び 麻黄附子細辛湯 の三方の合方から組成され,          上述の心、脾、腎の気虚、陽虚に対応し,温通心陽,温運脾陽,温補腎陽し              臓腑の陽気や血脈の運行を常に復させる。
 
保元湯《景嶽全書》は,参、芪、桂、草から組成し,陽気を温補する。                      重ければ人参を用い,軽ければ党参を用いる。
四薬は相伍して,内外上下の気を皆温補し,虚労損怯に対応する。
 
李東垣の補中益気湯《脾胃論》及《内外傷辨惑論》は,補気升陽して,脈遅に対応し,また乏力肢重懶倦と中気不足に好い。
 
麻黄附子細辛湯《傷寒論》は,辛苦温の薬性を借りて,心脈の鼓動と脈率を高める。
本方に干姜を加えるのは,干姜の辛熱性を,心、肺、脾、腎の諸経に入れて,            温中逐寒、回陽通脈の力量を強めるためである。
 
《医学入門》の保元湯は生姜だが,干姜に改めた。
加減運用:温のため化燥し,口干するなら石斛30, 知母, 黄柏各6~10を配伍し,   其の燥を制し,温陽益気しても助火にならないようにする;   
血瘀症があれば,鶏血藤30、川芎10を加えて活血通瘀する;
咽干、牙痛するなら“上火”の症象であるから,薬量を酌減する。
或いは巴戟天10、仙霊脾30、補骨脂12gの温潤薬で肉桂、附子、麻黄に代える。
按語:これらの脈遅証の患者が常用すれば良い温熱類薬物は,
   強さによって次の一、二、三類に分けられる。
 
温経助陽薬:①鹿茸、韭菜子、烏頭、附子、肉桂;
              ②仙茅、仙霊脾、巴戟天、胡芦巴、覆盆子、金毛狗脊、補骨脂、
                 陽起石、益智仁、鎖陽;
                  ③肉苁蓉、枸杞子、菟絲子、金桜子、骨碎補、鹿角膠、沙苑子、                                   杜仲、続断。
                                                   名老中医陈可冀临床经验 より
 
 

「南瓜」を使った料理

2022-12-23 | 日記

 https://twitter.com/anakenkoyomi/status/1606199887921524736?cxt=HHwWgMCt3beSr8osAAAA

これでいいのか


すいとん風レンコン汁

2022-12-22 | 日記

 https://twitter.com/anakenkoyomi/status/1605845529186942976?cxt=HHwWgICytYWAjsksAAAA

れんこん汁


伝染性軟疣 - 柴胡桂枝湯+薏苡仁

2022-12-19 | 日記

 伝染性軟属腫(水いぼ)

 
病位と脈象から病因を推察する
 
脈証を綜合して考えるに:病は肌表に発し,病位は肌表に在る,                                前に薏米で無効だったのは,治表の功が足りなかったのだろう。
 
今脈はまだ弦緊である,弦とは,肝の脈也;緊とは,寒也。
 
証脈を合参すれば,乃ち少陽の枢機不利,寒湿鬱表である。
 
治法は 和解少陽,散寒除湿 となる。
 
処方:柴胡15 半夏・黄芩・党参・甘草・桂枝・白芍10 生姜3片 大棗5枚                     生苡米30
 
服薬すること6剤にして,贅疣は全て消失し,愈えた。
                                   中医临证经验与方法 より
 
薏苡仁だけだと効かなかったが 柴胡桂枝湯 と合わせると有効になった。                                  民間薬と漢方薬の相違が分かる。

 http://youjyodo.cocolog-nifty.com/kimagure/2017/08/post-3ddd.html

五苓散とヨクイニン


芍薬と排膿

2022-12-15 | 日記

排膿散に芍薬が入っているのは何故か?
 
排膿散は《金匱要略 瘡癰腸癰浸淫病》に出てくる処方ですが、                                方は有っても証が無いので理解が困難です。
 
排膿散方《金匱要略》(枳実十六枚 芍薬六分 桔梗二分 鶏子黄一枚)
 
私はかねがね排膿の意味と芍薬とが結びつかなくて、この処方に手が出ませんでした。
 
このたび『中薬の配合』丁光迪編著、小金井信宏訳 の「蝕瘡消腫」の項を読んでいたら、烏梅・芍薬・敗醤草・地楡・明礬・酢などに蝕瘡消腫の作用があると書かれており、アッと驚きました。
 
烏梅や敗醤草なら分かりますが、そこに芍薬が加わるとは知らなんだ。
 
その解説が、李時珍は「烏梅には、酸味による収斂作用の結果として、悪瘡や弩肉を治療する作用がある。」とある。
 
調べてみると『本草綱目』の原文は、次のようです。
時珍曰∶烏梅、白梅所主諸病,皆取其酸収之義。其蝕悪瘡肉,雖是酸収,却有物理之妙。
 
何故、酸収と蝕瘡消腫の作用が結びつくのか?
「物理之妙」とは何なのか?
 
また鶏子黄(卵黄)を加える事には化膿を促進させるという意味が考えられる。
即ち悪瘡を早く解消するために「鶏子黄で補血し、芍薬で利血(膿は血肉の所化也)し、枳実で導水(消腫)し、桔梗で排膿する」という手順か?
それなら理解することができる。
 
いきなり「酸収には蝕瘡排膿の作用がある」と云われると面食らう。
 
排膿散歯肉炎霰粒腫への応用もさりながら, 腸癰から大腸癌へと                        想いが及ぶのである。
 
1.《金匱要略心典》:枳実苦寒,除熱破滞為君,得芍薬則通血,得桔梗則利気,而尤頼鶏子黄之甘潤,以為排膿化毒之本也。
2.《古方選注》:排,斥也;膿,血肉所化也。枳実、赤芍佐以桔梗,直从大腸泄気破血,斥逐其膿。
3.《金匱要略釈義》:夫気行則水行,水行則膿尽,故排膿必用桔梗開利其気以行其水,并佐枳殻為之助;因膿由血化,故兼利血,而用芍薬;唯血既腐化而成膿,則去血必多,爰一面排膿以去其気分之実,而用鶏子黄以補其血分之虚。
4.《金匱要略方論集注》:是方芍薬行血分之滞而不傷陰,桔梗利気分之結而不損陽,枳実導水以消腫,鶏子黄調胃以護心安神。尤為排膿之良剤也。