トーキング・マイノリティ

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「独立国」トルコの実態 その一

2012-02-16 21:11:53 | 歴史諸随想

 先日、2009-10-14付けの記事『トルコ狂乱 その一』に奇矯なコメントがあった。ただ、そのコメントからインスピレーションが刺激され、 記事にすることにした。以下はコメントの全文。

Unknown(Gsun)
2012-02-08 16:04:15

"トルコ一国のみならず他の植民地でも同じようなものだったと思われる"

この文章だとトルコも植民地だったように聞こえますが、トルコは一時的に占領されていただけで歴史的に植民地ではないと思いますが・・

他のコメントの文章もまるでトルコも欧米の植民地だったかのようなものが見受けられます。

 確かにGsun氏の書くとおり、世界史を全く知らない者が見れば誤解を受ける表記であり、トルコも他の第三世界同様欧米の植民地だったと思うかもしれない。だが、トルコが列強の半植民地状態だったことは、私の中学歴史教科書でも既に取り上げられていた。或いは最近の中学歴史の授業では扱っていないのか?
 私は基本的にブログ記事は成人した社会人対象に書いており、読み手は少なくとも高校世界史レベルの知識があるという認識でいる。 「曲がりなりにも独立国だったトルコ一国」と表記した方が良かったかもしれない。しかし、中学歴史レベルでも近代トルコが半植民地化 していたのは教わっているはずだし、そのため“独立国”の表現を省略してしまった。そして歴史嫌いの人なら、ある目的がない限り拙ブログをまず読まないはず。

 2年以上前の記事やコメントをチェック、書込みするのは結構だが、“難癖”目的が強く感じられた。粗探しで悦に入りたかったのか、嫌味だったし、そこで私も2度に亘り嫌味と意地悪を込めた返信した。

Gsun氏へ(mugi)
2012-02-08 21:26:54

 もちろん貴方に指摘されるまでもなく、トルコが欧米の植民地ではなかったのは存じています。しかし、半ば植民地状態だったことは事実。 地理的に欧州に近く、関税自主権もなく治外法権もあった。明治の日本同様に欧米人がトルコで犯罪を犯しても、彼らを裁くこともできなかったのです。それをよいことにトルコを訪れた欧米人は我が物顔に振る舞っていた。

 これで完全な独立国家だったでしょうか?これはトルコ一国だけでなく、日本も含め他のアジア諸国も同じような状態だった。 「まるでトルコも欧米の植民地だったかのよう」とあなたは書いていますが、現代とは状況が異なることさえ分からないのですか?トルコはなすすべもなく、広大な領土も次々と列強に切り取られていった。20世紀はじめのの役人さえ、トルコを弱国と呼んでいたほど。

 実話を元にした米映画『ミッドナイト・エクスプレス』(1978年制作)がありますが、20世紀はじめなら麻薬所持・密輸でも欧米人は罪に問われなかったはず。ツッコミを入れるなら、もう少し歴史を調べてからになさい。

再びGsun氏へ (mugi)
2012-02-09 21:46:36

 貴方は「トルコは一時的に占領されていただけで、歴史的に植民地ではないと思いますが・・」と書いていますが、歴史的な十字軍のことはお忘れでしょうか?これは“一時的”の期間を超えており、パレスチナは十字軍の“植民地”状態だった。アラブはもちろんトルコも未だに十字軍のことを忘れてはいない。

 オスマン帝国末期、トルコが帝政ロシアの膨張や南下に苦しめられ、列強から「瀕死の重病人」と呼ばれ、各国から干渉を受けていたのは高校世界史レベルですが、貴方の書込みからはその水準も怪しい(「瀕死の重病人」論は最近では反論もあり)。
 十字軍、治外法権、関税自主権の有無、半植民地化など中学世界史レベルの内容だし、貴方の文章からは世界史の基礎レベルの知識もないように見受けられます。これでは学歴も想像が付く。
その二に続く

◆関連記事:「トルコ狂乱

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