面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

日本も英国に倣い憲法を慣習法にしてはどうか

2020-02-02 23:28:37 | 政治
いきなりタイトルに反するが英国憲法が慣習法で成り立っていると思い込んでいたのはどうも勘違いだったようだ。英国の憲法は慣習法であると言われるのだが。

~~引用ここから~~

イギリスの憲法(ウィキペディア)(適宜改行、消去)

 


連合王国の憲法は、イギリス(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)において、議会決議や法律、裁判所の判例、国際条約、慣習等のうち、国家の性格を規定するものの集合体である。

単一の憲法典としては成典化されていないため、不文憲法または不成典憲法であるといわれるが、それはあくまでも憲法典としての単一の成典を持たないという意味であり、法文化された憲法は先述及び後述のとおり明確に存在している。

憲法を構成する大部分は成文法(憲法的法規)であり、議会によって改正・改革が行われる軟性憲法であるが、慣習に基づき、伝統的に憲法を構成するとされる法典が、その他の法律のようにむやみに改廃されることはない。成文法の他、様々な慣習法(憲法的習律)に基づく権力(国王など)の権能の制限、貴族の権限及び儀礼の様式なども、「イギリスの憲法」を構成する要素に含まれている。

議会主権を基礎とすることから、通常の手続に従って議会が法律を制定することにより、憲法的事項を制定、変更することが可能である。かつて首相を務めていたゴードン・ブラウンは、イギリスにも成文憲法典が必要とし、自政権下での制定を目指していた。

(略)
~~引用ここまで~~


ただ憲法が成文法であれ慣習法であれ「憲法は慣習法」である。憲法が機能しなくなったときその憲法は死んでいると判断されるのだ。ヒトラーが「全権委任法」を成立させてワイマール憲法を殺したことがもっとも有名であるが、世界には数限りなく例がある。

米国の憲法も「生きている」とは言えなかった。インディアンと呼ばれた米国先住民に対する仕打ち(虐殺)や黒人奴隷の存在が米国憲法を「殺していた」。

白人に限っても「ズーター」の例がある。

ドイツ系移民のズーターはカリフォルニア州で小さな農園主になった。そこまでは良かったが、彼の農園から砂金が採れることがわかった。彼の農園で働いていた人間が仕事を放り投げ砂金を探し、米国各地からあらゆる人間が彼の農園に殺到した。

そしてズーターの私有地の上に街が造られた。その都市の名はサンフランシスコ。サンフランシスコはズーターの私有地を不法占拠して造られた街だったのだ。

1850年ズーターは裁判所に不法占拠者の立ち退きと賠償を訴え、それは認められたのだが、米国政府はそれを全く履行しなかった。ズーターワシントンD.Cで政治家に訴えるのだが、米国の政治家は冷笑するばかりだった。そして1880年ズーターは失意の上に死ぬのだ。

これが民主主義国家を自称する米国で起きた出来事だ。規模こそ違うが日本のウトロで起きた問題と似ている。私有財産を奪われ、不法占拠され、勝手に家を建てられたのだから。ウトロではズーターの家族のように殺人事件は起きなかったが。ウトロ問題の真実 - 面白く、そして下らない

成文法であれ慣習法であれ憲法というものは生きていなくては意味がない。戦後次々に独立した東南アジアやアフリカの独裁者に殺された憲法と米国憲法は変わらない、変わらなかったということだ。

日本國憲法を改正することは不可能と見る。安倍晋三が改憲を声高に叫んでいるが、本当に改憲するつもりはあるまい。憲法改正に必要な国民投票法の改正を野党の桜を見る会の追及から逃れるために先延ばしにするのだから。

安倍晋三にとって改憲は改憲派の関心を買うためのパフォーマンスに過ぎないのだ。

日本國憲法はGHQによってわずか一週間で造られた粗製憲法である。形式こそ整えたが、米軍が後ろで銃を構えながら改正された主権なき改正だ。このような憲法に正当性はあるまい。

憲法改正に国会議員の3分の2の賛成が必要とされたから憲法改正の発議さえできない。軍隊なき国家は国家ではない。政府、自民党が米国の言いなりなのはそのせいだ。

内閣総理大臣が憲法廃止を宣言して、国民投票に掛けるべきではないか。そして投票数の過半数の賛成があれば日本國憲法を廃止する。後は慣習法に任せれば良い。日本國憲法の元で積み上げられてきた裁判所の判例も無効にはならない。

それにより自衛隊を軍隊にできるし、集団的自衛権の問題も、参議院の一票の格差問題も解決しよう。反日左翼である憲法学者による頭の悪い憲法の「神学論争」はなくなる。それとも慣習法にすると逆に増えるだろうか。

米国の上院は70倍もの一票の格差がある。上院である参議院は一票の格差があって良い。逆に下院である衆議院は一票の格差を1.5倍以内に抑えなくてはなるまいが。

ただ憲法24条がなくなると同性婚を認める流れになるかもしれないのが困るが。英国も米国も同性婚を認めたのだ。

第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

憲法24条により同性婚は認められないのだ。司法に訴えた人達がいたので最高裁判所がどういう判決を下すかまだわからないが。

正当性なき日本國憲法を廃止して、慣習法を憲法にする。それが護憲改憲論に終止符を打つ唯一の手段だと思うのだがどうであろうか。


(参考文献)
小室直樹著『日本人のための憲法原論』

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 無料カウンター設置 | トップ | テレビのネット同時放送 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事