~~引用ここから~~
ダルビッシュ有が否定する日本の根性論。「根性論のないアメリカで、なぜ優秀な人材が生まれるのか」 2020.01.12 (リアルスポール)
(略)
でも、日本経済界に優秀な人材がどれくらいいるかを見ると、他の国に比べて少なくないですか? 例えばアメリカ。いわゆる先を行っているこの国には優秀な人材がたくさんいます。アメリカには根性論のような考え方がないのに、なぜそんなに優秀な人材が生まれるのか。それってきっと、人生でたくさん訪れる苦しい場面を乗り越えていくための打開策を、自分自身で考えているからだと思うんですよね。
一方で日本では、いろいろな経験をしたのに、自分の成績や収入、能力に結びついていない人が多い。それは教育にとって良い状態ではないと思うんです。だから、根性論については一度考え直さないと。もちろん、それしかやってきていないから、根性論を否定することによって自分の人生を否定することになってしまう人が多いとも思います。ただ、だからと言って、自分のやり方や考え方を正当化するのはやめてほしいと思う。
(略)
――日本では絶対的な常識だと思われているものに対しても、「そういう考え方があるのか」と気づきを与える良い機会になっていると思います。ただ、個人的には、ああいう機会に積極的に乗っかっていく人がほとんどいないところが、いかにも日本的だなと思いましたね。
ダルビッシュ:変えるのが怖いんですよ、日本人は。基本的に変化をものすごく恐れる。現状を変えなければ、今の状態を維持できるわけですからね。現状よりも上を目指して、もっと良くしようと考える人が多くないから、先ほども言いましたけど、成長がストップしやすいのかなと感じます。
(略)
~~引用ここまで~~
根性論の日本は駄目で、根性論のない米国は優秀な人材が多いというのはダルビッシュの思い込みに思える。
日本に優秀な人材がいないように見えるのはこの30年日本が経済成長していないからだ。突出した個性は出てこない。
そもそもダルビッシュが言う優秀な人材とは何か。アップル創設者のジョブズのような人材だろうか。
いわゆる「GAFA」はそれぞれが時価総額1兆ドルを越えた。それぞれの創設者は確かに優秀な人材だろう。
しかしそれは米国が経済成長したから「GAFA」それぞれの時価総額が1兆ドルを越えたとも言えるのだ。
米国が停滞していたらそこまでの急成長はなかっただろう。あるいは生まれさえしなかったかもしれない。
楽天創業者の三木谷浩史。ソフトバンクの孫正義。ユニクロの柳井正。財界でのしあがった人材ではないか?まあ日本人である私には彼ら(私が記事にしたのは柳井正だけだが)の粗が見えてしまうのだが。企業経営の感覚で国家を運営してはならない。柳井正の妄言は日本と日本人への憎悪からか。
米国も第二次世界大戦後の全盛期からベトナム戦争が始まると停滞期に入っていった。湾岸戦争で勝つまで米国民は米国を憎んでいたとさえ言えるのだ。若者をベトナムに送り込み軍需産業だけを肥え太らせる米国の権力者に。
その後は湾岸戦争の勝利で米国人は自信を取り戻し、ITバブルなどでまた栄えていったのは周知の通りだ。
日本は大東亜戦争で破滅したが、その後高度経済成長を迎え全盛期を迎えたといえる。プラザ合意あるいは消費税導入から永い停滞期に入り、現在も「喪われた30年」なのだが。
日本あるいは日本人は怖いからかはわからないが、変化を嫌がるのは確かだ。それを「伝統」あるいは「昔からのルールだから」という言葉で誤魔化す傾向があることも否定できない。
しかしそれと優秀な人材が出てこないことは恐らく関係がない。年寄りが若者を押さえつけるのに都合が良いだけだ。
20年後日本はノーベル科学賞を受賞できるかで書いたが、ノーベル科学賞の受賞はその國が自由だからなどではない。科学技術予算が潤沢かどうかでしかない。世界一潤沢な予算を使える米国は毎年複数のノーベル科学賞受賞者が出るわけだ。それが冷厳な事実あるいはつまらない真実だ。
参考サイトによれば国家には成長期と衰退期があり、米国と支那は今成長期であり、日本とロシアは衰退期であるという。欧州諸国も衰退期と思える。
だがまあ長々と書いてきた前置きを無視するようだが、結論は日本人が金をどこかで「キタナイ」ものだと考えているからではないか。対照的に米国人は金を愛しているなどと書くと守銭奴扱いしていると誤解されかねないが、「金」というものを知っている。そう思える。
「金銭は決して軽蔑すべきものじゃないぞ。これがあれば嫌な奴に頭を下げずにすむし、生活のために節を曲げることもない。政治家と同じでな、こちらがきちんとコントロールして独走させなければ良いのだ」(銀河英雄伝説1巻ヤン・タイロンのヤン・ウェンリーに向けた言葉)
「金」をどこか「キタナイ」ものだと見る日本人のメンタリティを私は嫌いではないが、近代以降、あるいは近代以前からも、は國を富ませることが国民に永く自由と繁栄を享受させ、國を強大化することに繋がった。
マキャベリは「清貧」を尊んだが、やはり時代が違うだろう。
このところ日本社会のあちこちで悲鳴が上がっているのは、金がないからだ。
人生の悲劇は二つしかない。一つは、金の無い悲劇。そして、もう一つは、金のある悲劇。世の中は金だ。金が悲劇を生む。(NHKドラマ『ハゲタカ』)
日本社会は金持ちを尊敬することがない。金銭的な成功者を成金程度にしか思わないのである。それは私のように金にあまり縁のない人間にも住みやすい環境なのだが、一方で生活費は必要だ。親のおかげで生まれてから金に困ったことはないが。
「末は博士か大臣」か。それが日本流である。政治家も尊敬されていないが。また博士号取得者も減っている有り様だが。
金持ちは成功したから金持ちである。だから尊敬されるべきという米国流は合わない。だがそれでも「金」を疎んじてはなるまい。
「金」について執着するのは醜いから話の種にもしない。そうではなく親か学校が子供に金というものの大事さ、怖さ、必要性を教えるべきではないか。「政治」についてと同様に。
日本と米国の最大の違いは「金」に対する姿勢だと思うのだ。「根性論」では決してない。
(参考サイト)
日本や先進国には数十年周期の成長期と衰退期がある(世界のニューストトメス5世)
ダルビッシュ有が否定する日本の根性論。「根性論のないアメリカで、なぜ優秀な人材が生まれるのか」 2020.01.12 (リアルスポール)
(略)
でも、日本経済界に優秀な人材がどれくらいいるかを見ると、他の国に比べて少なくないですか? 例えばアメリカ。いわゆる先を行っているこの国には優秀な人材がたくさんいます。アメリカには根性論のような考え方がないのに、なぜそんなに優秀な人材が生まれるのか。それってきっと、人生でたくさん訪れる苦しい場面を乗り越えていくための打開策を、自分自身で考えているからだと思うんですよね。
一方で日本では、いろいろな経験をしたのに、自分の成績や収入、能力に結びついていない人が多い。それは教育にとって良い状態ではないと思うんです。だから、根性論については一度考え直さないと。もちろん、それしかやってきていないから、根性論を否定することによって自分の人生を否定することになってしまう人が多いとも思います。ただ、だからと言って、自分のやり方や考え方を正当化するのはやめてほしいと思う。
(略)
――日本では絶対的な常識だと思われているものに対しても、「そういう考え方があるのか」と気づきを与える良い機会になっていると思います。ただ、個人的には、ああいう機会に積極的に乗っかっていく人がほとんどいないところが、いかにも日本的だなと思いましたね。
ダルビッシュ:変えるのが怖いんですよ、日本人は。基本的に変化をものすごく恐れる。現状を変えなければ、今の状態を維持できるわけですからね。現状よりも上を目指して、もっと良くしようと考える人が多くないから、先ほども言いましたけど、成長がストップしやすいのかなと感じます。
(略)
~~引用ここまで~~
根性論の日本は駄目で、根性論のない米国は優秀な人材が多いというのはダルビッシュの思い込みに思える。
日本に優秀な人材がいないように見えるのはこの30年日本が経済成長していないからだ。突出した個性は出てこない。
そもそもダルビッシュが言う優秀な人材とは何か。アップル創設者のジョブズのような人材だろうか。
いわゆる「GAFA」はそれぞれが時価総額1兆ドルを越えた。それぞれの創設者は確かに優秀な人材だろう。
しかしそれは米国が経済成長したから「GAFA」それぞれの時価総額が1兆ドルを越えたとも言えるのだ。
米国が停滞していたらそこまでの急成長はなかっただろう。あるいは生まれさえしなかったかもしれない。
楽天創業者の三木谷浩史。ソフトバンクの孫正義。ユニクロの柳井正。財界でのしあがった人材ではないか?まあ日本人である私には彼ら(私が記事にしたのは柳井正だけだが)の粗が見えてしまうのだが。企業経営の感覚で国家を運営してはならない。柳井正の妄言は日本と日本人への憎悪からか。
米国も第二次世界大戦後の全盛期からベトナム戦争が始まると停滞期に入っていった。湾岸戦争で勝つまで米国民は米国を憎んでいたとさえ言えるのだ。若者をベトナムに送り込み軍需産業だけを肥え太らせる米国の権力者に。
その後は湾岸戦争の勝利で米国人は自信を取り戻し、ITバブルなどでまた栄えていったのは周知の通りだ。
日本は大東亜戦争で破滅したが、その後高度経済成長を迎え全盛期を迎えたといえる。プラザ合意あるいは消費税導入から永い停滞期に入り、現在も「喪われた30年」なのだが。
日本あるいは日本人は怖いからかはわからないが、変化を嫌がるのは確かだ。それを「伝統」あるいは「昔からのルールだから」という言葉で誤魔化す傾向があることも否定できない。
しかしそれと優秀な人材が出てこないことは恐らく関係がない。年寄りが若者を押さえつけるのに都合が良いだけだ。
20年後日本はノーベル科学賞を受賞できるかで書いたが、ノーベル科学賞の受賞はその國が自由だからなどではない。科学技術予算が潤沢かどうかでしかない。世界一潤沢な予算を使える米国は毎年複数のノーベル科学賞受賞者が出るわけだ。それが冷厳な事実あるいはつまらない真実だ。
参考サイトによれば国家には成長期と衰退期があり、米国と支那は今成長期であり、日本とロシアは衰退期であるという。欧州諸国も衰退期と思える。
だがまあ長々と書いてきた前置きを無視するようだが、結論は日本人が金をどこかで「キタナイ」ものだと考えているからではないか。対照的に米国人は金を愛しているなどと書くと守銭奴扱いしていると誤解されかねないが、「金」というものを知っている。そう思える。
「金銭は決して軽蔑すべきものじゃないぞ。これがあれば嫌な奴に頭を下げずにすむし、生活のために節を曲げることもない。政治家と同じでな、こちらがきちんとコントロールして独走させなければ良いのだ」(銀河英雄伝説1巻ヤン・タイロンのヤン・ウェンリーに向けた言葉)
「金」をどこか「キタナイ」ものだと見る日本人のメンタリティを私は嫌いではないが、近代以降、あるいは近代以前からも、は國を富ませることが国民に永く自由と繁栄を享受させ、國を強大化することに繋がった。
マキャベリは「清貧」を尊んだが、やはり時代が違うだろう。
このところ日本社会のあちこちで悲鳴が上がっているのは、金がないからだ。
人生の悲劇は二つしかない。一つは、金の無い悲劇。そして、もう一つは、金のある悲劇。世の中は金だ。金が悲劇を生む。(NHKドラマ『ハゲタカ』)
日本社会は金持ちを尊敬することがない。金銭的な成功者を成金程度にしか思わないのである。それは私のように金にあまり縁のない人間にも住みやすい環境なのだが、一方で生活費は必要だ。親のおかげで生まれてから金に困ったことはないが。
「末は博士か大臣」か。それが日本流である。政治家も尊敬されていないが。また博士号取得者も減っている有り様だが。
金持ちは成功したから金持ちである。だから尊敬されるべきという米国流は合わない。だがそれでも「金」を疎んじてはなるまい。
「金」について執着するのは醜いから話の種にもしない。そうではなく親か学校が子供に金というものの大事さ、怖さ、必要性を教えるべきではないか。「政治」についてと同様に。
日本と米国の最大の違いは「金」に対する姿勢だと思うのだ。「根性論」では決してない。
(参考サイト)
日本や先進国には数十年周期の成長期と衰退期がある(世界のニューストトメス5世)
アメリカという国と人種を理解するには、意外に時間が掛かりそうです。
ダルビッシュが所属するMLBもサイン盗みが明らかになり、大騒動ですが。
奇怪な国のアメリカはどこへ向かうのか?
米国は「人種のるつぼ」などと言われますから、「典型的な米国人」みたいな存在はいないのかもしれません。大統領選挙で必ず共和党あるいは必ず民主党が勝つ州のメンタリティは全く違いますから。
当時新興宗教であったプロテスタントのさらに純化された狂信者達が理想郷を求めて新大陸に渡り建国したのが米国ですから、現代の少なからぬ米国人にもその考えが受け継がれているのでしょう。
しかし國の舵取りは「進化論」を否定する人間にはできませんから、信仰に生きる米国人がいて、現実に生きる米国人がいると聞いたことがあります。しかし米国もついにトランプみたいな人間が大統領ですからね。まあ意外に上手くやっていると思いますが。
日本人は現実に合わせるのが上手いですから、その反面「経済学」のような実験できない純理論分野が苦手なのです。常識を理論で捉え直すのは大抵の人には苦痛ですから。大学教授くらいには頑張って欲しいところですが、財務省の手先になって御用学者になろうと汲々としている有り様です。
オバマにも米国の分断を癒すことはできず、トランプみたいな人間が大統領になりました。経済的な繁栄は続くでしょうが、白人が少数派になればまた一悶着あるでしょう。
米国はどこに向かうか。日本にとっても決して他人事ではありません。