goo blog サービス終了のお知らせ 

MSX研究所長の日常

80年代を駆け抜けたオールドパソコンMSXの研究の日々を綴ります。

同人ソフト調査

2005年06月08日 22時20分15秒 | MSX
ある方がMSXのソフトを大量に寄付してくださった物の調査をMSXアソシエーション(MSXA)より依頼されました。寄付して下さった、と書きましたが、正確にはその方から某団体が引き取るフリをしてMSXAに押しつけたというのが正しいところのようです。問題の多くは某団体側にあるのですが、結局何をしたかったのかよく分かりません。イイ顔したかったんでしょうか。

ともかく溜まりに溜まった物を誰かに突然あげる、あるいは捨てるというのはかなり困難です。気をつけましょう。さて、その中には大量にMSXの同人ソフト(らしきもの)がありまして、調査の対象はとりあえずそちらの一群です。同人ソフトというのはどうしても資料が残らないので、研究所の知識と蓄積を活かしてコツコツと調べています。

しかし中には単なるブランクディスクとか市販ソフトのコ●ーなどが大量に混じっていて、全く整理されていませんでした。こういうのは判定が難しいので、時間ばかりかかるし何といっても腹が立ってきますね!寄付というのはゴミを捨てることとは違うと思うのですが、まあ集めることしか考えないでいるといつか他人に迷惑をかける、ということは覚えておいて損はないでしょう。

さて、それでも各ソフトのおおむねの保存状態は良好でした。しかし一部袋にムリヤリ突っ込んだだけで保管されていたものがあり、ご覧の通りディスク全体が歪んでしまっています。約10枚、しばらくノシでもかけてやれば読めるかなあ・・・。今回の調査でほとんど幻とされていた「殺さないで」(PARTY COLOR)や「名探偵ぬまりん」「名探偵ぬまりん2」(A.R.E SYSTEM)などが見つかったので、機会があればご紹介したいと思います。

ちなみに中にはFM-TOWNSの同人ソフトも混じっていましたが、調査の方法がありません。今となっては愛好者も極めて少なく、公式のエミュレータもない業界なのでおそらく出番はないでしょう。どうしたものか・・・。

mixiとMSX

2005年06月06日 01時55分36秒 | MSX
最近あっちこっちで聞くようになったソーシャルネットワーキングサイト(SNS)というのは、何かというと「知人に誘われないと入れない会員制のサイト」です。私も「mixi」というところに入ってます。知り合いの紹介(お誘い)が無い限りお試しで中を見ることすらもできないシステムですのであまりネタにはしたくなかったのですが、せっかくなので書いてしまいます。ちなみに僕は知人に揺さぶりをかけて無理やり誘わせました。ひどいですね。

さてその性質のゆえかソフト業界関係の人が多く、最近見ないと思ったらここにいたんですね、というよう人が結構見つかります。そして中にはかつてMSXやその他オールドPCに関わっていた人もいるわけで、EGGMSXマガジンで探していた会社に勤めていた方がふとしたきっかけで見つかることがあります。その多くは日記やプロフィールの形で見つかるのですが、「会員の紹介がない人は見ない」という安心感ゆえか、多少ボカしていても知識があれば分かるように書かれている傾向があります。

ここ数カ月は「次々に」という感じで探し求めていた人が見つかっています。そうして探し当てた人が実は前からの知人だったり、あるいは探していた人が別件で探していたMSX関係者と同一人物だったりして、なんとも言えない気持ちになる事が多くあります。嬉しくないわけではないのですが、ともあれそういった方々はMSXAやEGGの人に紹介して、過去のソフトがまた遊べるような方向へ持っていくようにしておりまする。

1チップMSX予約開始

2005年05月23日 23時46分05秒 | MSX
遂に1チップMSXの予約申込が開始となりました。https://www.ascii.co.jp/1chip/から、申込要領と現在の申し込み数を見ることができます。

8月20日の午後5時までに5000台の予約が集まらないと生産されない、ということでいろいろ物議を醸しているようですが、まだまだMSXは一般市場に向けてポンと売ることのできる程盛り上がっているものではない、というだけとも言えます。盛り上がり次第で次のハードの可能性もある(かもしれない)、とポジティブに考えましょう。もちろん盛り下がり次第では打ち止めの可能性もある(かもしれない)、ということで。

気付いていなかった人も多いようですが、MSX WORLD 2005ではこっそりとMSX2の某ソフトも動かしていました。MSX2に関してはまだまだ再現度100%とは言えませんが、市販ソフトであればかなりの割合で動いています。「サイコワールド」「ハイディフォス」といったテクニックを駆使した作品も遊べる程度に動いています。※遊べる程度、というのは画面端のスプライト処理などに問題がまだ残っている、という意味です。

そのへんもまた親サイトのほうで特集・・・できたらいいなあ。すんません、いつもながら更新が滞っています。

スペースマンボウの怪

2005年05月15日 23時28分02秒 | MSX
そういや前述のオランダ人B氏が言ってたことを思い出したので書いておきます。

コナミのMSX2用シューティングゲーム「スペースマンボウ」の綴りはご覧の通り「SPACE MANBOW」でありますが、「SPACE MANBOU」になっていたバージョンがあるとかないとか言うのがオランダで話題になったことがあるそうです。

ニュースの出所はオランダのMSX専門誌「MCCM」を長きにわたって出していた出版社の会長、W氏です。この人は今でもMSXが好きで、社内にミニMSX博物館を作ってしまうほどの入れ込みぶりだそうです。この人にMSXAの人が会って話をした時、好きなゲームは?と聞かれて即座に「スペースマンボウ」を挙げたとか。

そういう人であり、またこの人は情報の正確さにこだわり、間違いはきちんと直すことでも有名らしく、その人が「MANBOU」版があった!と言っているのでオランダではかなり強く信じられている・・・らしいのですが、肝心の実物が出て来ない。本人も手放してしまったそうです。

で、B氏に「MANBOU」版ってあるんですかねー?と聞かれました。私もそんなもん初耳だったので知らんと言っておきましたが、どうしても気になってしまいます。ビョーキなので仕方ありません。


ちなみに「マンボウ」のサンプル版があったことは確認されており、「F4」でステージを飛ばす機能があったそうです。しかし僕も見たことはなく、これのタイトルが「MANBOU」だったかどうかは全く不明です。

というわけで、誰か持ってたら教えて下さいまし。分かったからどうだってことは無いんですが、ほら、日蘭友好のためで!(ウソくさい言い訳)

国境を超えるMSX病

2005年05月14日 22時40分38秒 | MSX
MSX WORLD 2005では日本以外からのいくつかの国からも参加者がありました。オランダのBさんや韓国のYさんと今回話す機会がありましたが、なんというかコレクターって奴はみんな似てますね!彼らと会話していて余りの符合ぶりに感激したので、ここに書き記してしまおうと思います。

・Bさんの場合(オランダ人)
MSXの縁で日本にやってきて、日本語はペラペラ。奥様は日本人。でも奥様はMSXを知りません。奥様がMSX(と愉快な仲間たち)に向ける視線はいかなるものでありましょうか。
今回、松下のMSX-Audio、FS-CM1を買ってました。でも僕は過去の電遊ランドで彼から海外版のMUSIC Module(PHILIPS製のMSX-Audio。BIOSがないので正確にはMSX-Audio規格準拠ではない)を買いました。その時彼は言っておりました、「3つ持ってるので要らないから」。
MUSIC Moduleより大きいFS-CM1を買っていたので聞いてみたところ「いやー、前に裸のAudioを持っていたのですが、箱やマニュアルは持っていなかったので。見たいじゃないですか」。
大丈夫なのか!奥さんに(MSXを)捨てられかけていたんじゃなかったのか!
「整理したら押し入れに空きができたので・・・(笑)」
全然大丈夫じゃないぞ!今度捨てられるのはMSXだけじゃないんじゃないか!

・Yさんの場合(韓国人)
韓国ではMSX2までのハードウェアは正式に発売されていましたが、日本のゲームは正式に輸入できない時代であったため、日本のゲームはコピーで遊ばざるを得ない時代がありました。当然日本語のままですが、気力と根性で文章を読むくらいはなんとかなってしまったとか・・・。今は日本語もペラペラで、地元韓国で「韓国語の上手な日本人」と間違えられた事がある程です。
さて彼が始めて秋葉原に来たときの事。数年前とのことなのですっかり衰退していた頃とはいえ、MSXのソフトを扱っている店がある!感激した彼はこう思ったそうです「(秋葉原は)MSXの聖地だ!」
そして、過去に遊んだことのあるゲームでも、コピーの悲しさでマニュアルや箱は見たことのなかったオリジナルを見た彼はつい手を出してしまうそうです。なんで?と聞くと、「ほら、マニュアルが見たいじゃないですか」。

・Kさんの場合(日本人)
私のことです。すいません、彼ら二人の気持ちはよく分かります。ほら、雑誌で見たことしかない、あるいはカートリッジを借りて遊んだだけのゲームとか、じっくり見たいじゃないですか・・・。


というわけで、コレクターがゲームを買い求める原動力は「見たいじゃないですか」の一言に集約されるようです。

コレクターというのは実物に執着するタイプのマニアを指す言葉ですが、古今東西を問わずほとんどが男、というのは既に揺るぎない事実です。MSXにおいてもそれは変わらないようです。それにしてもここまで国籍を問わないとは思いませんでした。僕ら3人が揃って同じ病気なのかもしれませんけど。

さて、Mマガの3号が出てからプレミアソフトの相場が上昇する傾向にあります。きっとYahoo!オークションでも「見たいじゃないですか」病がはびこっているに違いありません。そう、これは病気なのです。どうしようもないのです。治すには手に入れるしかないのです。

「ペイロード」も欲しいけど、とうとう1万円を超えちゃったなあ・・・。ああ、病は悪化するばかり?